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本編
2.可塑的な人生設計と、n回目の初対面
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やはりラーラは医者を呼んできた。いつもの通り翌日から魔術学院に通う許可を捥ぎ取ると、今日は自室で安静にしてくださいね、と言われたのでおとなしくそれに従うことにする。
ついでに、今後の人生設計を立てることにした。何故なら完全な自由を得るためにはもうあと何段階かステップが必要だから。
前提条件として、僕が何度も死んだ記憶があることに〈聖女〉...もとい、エィミーが気付くとまたリセットされる可能性があるということが重要だ。前回の最期で、彼女の意図しない言葉をひとこと発しただけでパニックになっていたから。もしそれが知れたら、何が起きるか分からない。だから、聖女にばれないよう、彼女の前では愚かにふるまうことに決めた。記憶の中のナーシュのように。1ミリもあの頃には戻りたくないが、また殺されるよりもましだ...というか、次があるかもわからない。この死に戻りが〈聖女〉の力によるものなら、ほとんど力を失った彼女に殺されるのは危険だと思われる。
そんな縛りのなか、僕はある秘策を思いついた。これならいける。明日の初登校日の授業後、それを実行することにする。僕は魔法書簡を認めて、とある人物へこっそり送った。
翌日、ホームルームに従者を連れて入室すると、周囲からの視線を感じた。室内を見渡せば...彼らはいた。部屋の奥で、二人の世界に浸っている。
それを一瞥してから、自分の席に座る。まわりのご子息たちは、僕と向こう、どちらに着けばいいのかわからないといった様子だ。
「御機嫌麗しゅう、レネヴィー様」
そんな中、一人の少女が僕に話しかける。
「御機嫌よう、チージ様。久方ぶりですね」
彼女はセリーヌ・チージ。侯爵令嬢だ。チージ侯爵家はレネヴィー公爵家と長く深い繋がりがあり、所謂幼馴染の関係だった。余所行きの挨拶にすこしむずがゆさとなつかしさを覚える。
そういえば、記憶では彼女もまた〈シナリオ〉に縛られ僕と一緒に悪事を働いたが、今回はどう動くのだろうか...魔力測定の日のあとの動向に注意が必要だ。
彼女はちらりと窓際に視線を向けて、僕を見る。
「セルドア殿下は...」
彼女は言葉を濁した。それはそうだろう。窓際では婚約者のいる王子が男爵令嬢と親密な様子で話し合っている。そして、置いてかれた不憫な婚約者の方は我関せずといった様子なのだから。僕は笑って、言葉を遮る。
「昨日の始業式には参加できず口惜しい限りです。体調を崩してしまいまして」
「...あら、めずらしいですわね。レネヴィー様ともあろうお方が」
「はは、面目ない」
僕の嘘でその意図を察した彼女は、少し思案したのちに返答する。僕が賊に襲われたということは機密情報なのだが、この様子だと彼女は知っているだろう、位の差はあれど、お互いの両親が竹馬の仲だから。
「まあ堅苦しい挨拶はこれくらいにして、今後ともよろしくね、セリーヌ嬢」
「ふふ、よろしくお願いします、ナーシュ殿」
頃合いを見て貴族としての仮面を外し幼馴染の仮面をつけて、そうしてお互い笑いあったのち視線で会話する。いくら幼馴染であれど、ここは他人の目がある場所。さり気無くセルドア殿下の話題を出して、昨日の彼らの様子を聞くことにする。
「そういえば、昨日はセルドア殿下のスピーチがあったようだね。聞きたかったなあ」
「婚約者だから、そう思うのは当然ですわ。昨日の始業式はなかなか賑やかでした」
「...はは、後悔しかないや。だって...」
僕は視線を窓側に向け、ゆっくりと下を向く。溜息をついて、物憂げな表情を作る。
「...妬けてしまうな」
俯いて悲し気に呟けば、周囲が一瞬しんと静まりかえった。
そうすれば、僕に向ける視線に同情が色付くから。ナーシュ・レネヴィーはなんて可哀そうなのだ!彼は婚約者の裏切りとも同等な釈然としない行為へ、怒りよりも先に悲しみが出るような慈悲深い人なのだ、って。
もちろん、僕の殿下に対する恋心は既にないけれど、一寸も思っていないことを思っているかのように言うことは貴族の嗜みだから。
そう自分に言い聞かせると、忌まわしい、心を殺した記憶の一部が共鳴して、まるで彼を愛しているかのように泣きそうになる。わざとらしく唇を噛みしめて耐えた。
それはそれとして、この幼馴染には一連の動きが演技だということがばれたようだ。白い目で見られている。何を思ってもいないことを、と視線が雄弁に語っている。
すこし声を押さえて、彼女に尋ねた。
「誰も彼らを咎めなかったのかい?貴女の口ぶりでは、昨日からああいった感じのようだけれど」
「ええ。貴方の友人として申し上げたのですが『無礼だぞ』と一蹴され...何もできませんでした。とても歯痒く思いますわ」
そう言うとセリーヌは悲し気に目を伏せる。先ほどから集まる視線が、さらに同情の色を深めた。セリーヌ・チージ侯爵令嬢は、なんて友達思いなのだ!と視線は語る。
ただ僕は騙されない。友人を気遣う優しい娘ぶっているが、十中八九先ほどの仕返しだ。...たしかに幼馴染の演技は白い目で見ざるをえない。むずむずする。
「ナーシュ様、そろそろ始業です」
僕の側でずっと空気になっていた従者は、控えめな声で言う。彼の名前はジール。昔から僕に使える、壮年の男だ。
「ありがとう。下がっていいよ」
そういえば、彼は礼をして部屋を出た。授業が終わる時にまた呼び出す手筈になっている。
こうして完全に、この教室から大人の視線は消え去った。
「...新鮮な空気でも、浴びようかな」
そう言って立ち上がれば、セリーヌが顔をしかめるのが目についた。窓際の2人には何を言っても意味がない、と言外に言われているが、これはエィミーへのスタンドプレーであって、これによる成果も何も求めていない。ああ、強いて言えばエィミーの〈シナリオ〉の力が、今回のセルドアに効いているのかの確認も込めて。
おそらく、〈シナリオ〉は今回も効いているだろう。じゃなきゃ婚約者のいる王子が、一介の男爵令嬢ただひとりと肩同士が近づくような距離は取らない。それに、とおいとおい昔、物事の善悪も分からない幼子の頃の話だけれど、セルドアと僕はそれはそれは仲が良かったのだから。数えるのも億劫なほど、3年間の学院生活を気が狂う程繰り返している僕とは違い、セルドアにとってはほんの数か月前の出来事だ。冷静に分析すればするほど、〈シナリオ〉の恐ろしさを痛感する。
窓際へたどり着くと、半歩後ろを歩いていたセリーヌは、少しだけ離れた位置に止まった。
「セルドア殿下」
嬉しそうな声で軽やかに言えば、セルドアはようやくエィミーから視線をあげた。その間に一瞬見えた、恋をする目。
…僕はこれが大嫌いだった。とっくに死んで腐敗しているはずの心の部分がずきりと痛む。
「なんだ、ナーシュか。社交の邪魔をするな」
「邪魔だなんてとんでもない。久しぶりに、こうして対面でお話しできて───」
「【スキップ】」
媚び媚びに彩った僕の声を遮るように、エィミーが声を上げる。
少し驚いて、彼女を見る。セルドアの前では笑顔を張り付けていた彼女は、一転して僕を睨んでいる。睨みたいのはこっちの方だというのに!記憶の中で張り付けられた憎悪が、『吞まれてしまえ』と囁いてくる。
(〈俺〉がこの人を嫌っているのは、〈シナリオ〉がそうしたから。決して、僕が思っているわけではない)
そう自分に言い聞かせる。二転三転する内心とは対照的に、驚きの表情を維持する。
怪訝そうな僕の顔を見て戸惑いの表情を浮かべた。
「え、なんで?なんで会話を飛ばせないの?」
「え?会話を飛ばす?」
彼女の良く通る高い声では、単なる呟きですら明瞭だ。セリーヌあたりも聞こえているだろう。しかし、僕は彼女から『敵である』という印象を与え、ついでにこの対立構造を明確にさせるため、敢えて大きな声で繰り返した。
「会話を飛ばすだなんて、ここは社交の場ですよ。そんなことできるはずがありませんわ」
半分嘲るようにセリーヌが言う。周囲のご子息たちは動かぬままだ。息をひそめて、王子の言葉を待っている。
緊迫した状況。セルドアはそれを知ってか知らずか、僕に怒りを込めた視線を向けて口を開いた。
彼はきっと、操られている。
「彼女は───」
きーん、こーん、かーん、こーーん。
間の抜けたベルの音が鳴る。
僕は軽く礼をして席に戻った。それに呼応するように、皆も席につく。
エィミーとセルドアは、まるで別れを惜しむ恋人かのように視線を交わしてから各々座席に向かった。
正直癪だ。
ついでに、今後の人生設計を立てることにした。何故なら完全な自由を得るためにはもうあと何段階かステップが必要だから。
前提条件として、僕が何度も死んだ記憶があることに〈聖女〉...もとい、エィミーが気付くとまたリセットされる可能性があるということが重要だ。前回の最期で、彼女の意図しない言葉をひとこと発しただけでパニックになっていたから。もしそれが知れたら、何が起きるか分からない。だから、聖女にばれないよう、彼女の前では愚かにふるまうことに決めた。記憶の中のナーシュのように。1ミリもあの頃には戻りたくないが、また殺されるよりもましだ...というか、次があるかもわからない。この死に戻りが〈聖女〉の力によるものなら、ほとんど力を失った彼女に殺されるのは危険だと思われる。
そんな縛りのなか、僕はある秘策を思いついた。これならいける。明日の初登校日の授業後、それを実行することにする。僕は魔法書簡を認めて、とある人物へこっそり送った。
翌日、ホームルームに従者を連れて入室すると、周囲からの視線を感じた。室内を見渡せば...彼らはいた。部屋の奥で、二人の世界に浸っている。
それを一瞥してから、自分の席に座る。まわりのご子息たちは、僕と向こう、どちらに着けばいいのかわからないといった様子だ。
「御機嫌麗しゅう、レネヴィー様」
そんな中、一人の少女が僕に話しかける。
「御機嫌よう、チージ様。久方ぶりですね」
彼女はセリーヌ・チージ。侯爵令嬢だ。チージ侯爵家はレネヴィー公爵家と長く深い繋がりがあり、所謂幼馴染の関係だった。余所行きの挨拶にすこしむずがゆさとなつかしさを覚える。
そういえば、記憶では彼女もまた〈シナリオ〉に縛られ僕と一緒に悪事を働いたが、今回はどう動くのだろうか...魔力測定の日のあとの動向に注意が必要だ。
彼女はちらりと窓際に視線を向けて、僕を見る。
「セルドア殿下は...」
彼女は言葉を濁した。それはそうだろう。窓際では婚約者のいる王子が男爵令嬢と親密な様子で話し合っている。そして、置いてかれた不憫な婚約者の方は我関せずといった様子なのだから。僕は笑って、言葉を遮る。
「昨日の始業式には参加できず口惜しい限りです。体調を崩してしまいまして」
「...あら、めずらしいですわね。レネヴィー様ともあろうお方が」
「はは、面目ない」
僕の嘘でその意図を察した彼女は、少し思案したのちに返答する。僕が賊に襲われたということは機密情報なのだが、この様子だと彼女は知っているだろう、位の差はあれど、お互いの両親が竹馬の仲だから。
「まあ堅苦しい挨拶はこれくらいにして、今後ともよろしくね、セリーヌ嬢」
「ふふ、よろしくお願いします、ナーシュ殿」
頃合いを見て貴族としての仮面を外し幼馴染の仮面をつけて、そうしてお互い笑いあったのち視線で会話する。いくら幼馴染であれど、ここは他人の目がある場所。さり気無くセルドア殿下の話題を出して、昨日の彼らの様子を聞くことにする。
「そういえば、昨日はセルドア殿下のスピーチがあったようだね。聞きたかったなあ」
「婚約者だから、そう思うのは当然ですわ。昨日の始業式はなかなか賑やかでした」
「...はは、後悔しかないや。だって...」
僕は視線を窓側に向け、ゆっくりと下を向く。溜息をついて、物憂げな表情を作る。
「...妬けてしまうな」
俯いて悲し気に呟けば、周囲が一瞬しんと静まりかえった。
そうすれば、僕に向ける視線に同情が色付くから。ナーシュ・レネヴィーはなんて可哀そうなのだ!彼は婚約者の裏切りとも同等な釈然としない行為へ、怒りよりも先に悲しみが出るような慈悲深い人なのだ、って。
もちろん、僕の殿下に対する恋心は既にないけれど、一寸も思っていないことを思っているかのように言うことは貴族の嗜みだから。
そう自分に言い聞かせると、忌まわしい、心を殺した記憶の一部が共鳴して、まるで彼を愛しているかのように泣きそうになる。わざとらしく唇を噛みしめて耐えた。
それはそれとして、この幼馴染には一連の動きが演技だということがばれたようだ。白い目で見られている。何を思ってもいないことを、と視線が雄弁に語っている。
すこし声を押さえて、彼女に尋ねた。
「誰も彼らを咎めなかったのかい?貴女の口ぶりでは、昨日からああいった感じのようだけれど」
「ええ。貴方の友人として申し上げたのですが『無礼だぞ』と一蹴され...何もできませんでした。とても歯痒く思いますわ」
そう言うとセリーヌは悲し気に目を伏せる。先ほどから集まる視線が、さらに同情の色を深めた。セリーヌ・チージ侯爵令嬢は、なんて友達思いなのだ!と視線は語る。
ただ僕は騙されない。友人を気遣う優しい娘ぶっているが、十中八九先ほどの仕返しだ。...たしかに幼馴染の演技は白い目で見ざるをえない。むずむずする。
「ナーシュ様、そろそろ始業です」
僕の側でずっと空気になっていた従者は、控えめな声で言う。彼の名前はジール。昔から僕に使える、壮年の男だ。
「ありがとう。下がっていいよ」
そういえば、彼は礼をして部屋を出た。授業が終わる時にまた呼び出す手筈になっている。
こうして完全に、この教室から大人の視線は消え去った。
「...新鮮な空気でも、浴びようかな」
そう言って立ち上がれば、セリーヌが顔をしかめるのが目についた。窓際の2人には何を言っても意味がない、と言外に言われているが、これはエィミーへのスタンドプレーであって、これによる成果も何も求めていない。ああ、強いて言えばエィミーの〈シナリオ〉の力が、今回のセルドアに効いているのかの確認も込めて。
おそらく、〈シナリオ〉は今回も効いているだろう。じゃなきゃ婚約者のいる王子が、一介の男爵令嬢ただひとりと肩同士が近づくような距離は取らない。それに、とおいとおい昔、物事の善悪も分からない幼子の頃の話だけれど、セルドアと僕はそれはそれは仲が良かったのだから。数えるのも億劫なほど、3年間の学院生活を気が狂う程繰り返している僕とは違い、セルドアにとってはほんの数か月前の出来事だ。冷静に分析すればするほど、〈シナリオ〉の恐ろしさを痛感する。
窓際へたどり着くと、半歩後ろを歩いていたセリーヌは、少しだけ離れた位置に止まった。
「セルドア殿下」
嬉しそうな声で軽やかに言えば、セルドアはようやくエィミーから視線をあげた。その間に一瞬見えた、恋をする目。
…僕はこれが大嫌いだった。とっくに死んで腐敗しているはずの心の部分がずきりと痛む。
「なんだ、ナーシュか。社交の邪魔をするな」
「邪魔だなんてとんでもない。久しぶりに、こうして対面でお話しできて───」
「【スキップ】」
媚び媚びに彩った僕の声を遮るように、エィミーが声を上げる。
少し驚いて、彼女を見る。セルドアの前では笑顔を張り付けていた彼女は、一転して僕を睨んでいる。睨みたいのはこっちの方だというのに!記憶の中で張り付けられた憎悪が、『吞まれてしまえ』と囁いてくる。
(〈俺〉がこの人を嫌っているのは、〈シナリオ〉がそうしたから。決して、僕が思っているわけではない)
そう自分に言い聞かせる。二転三転する内心とは対照的に、驚きの表情を維持する。
怪訝そうな僕の顔を見て戸惑いの表情を浮かべた。
「え、なんで?なんで会話を飛ばせないの?」
「え?会話を飛ばす?」
彼女の良く通る高い声では、単なる呟きですら明瞭だ。セリーヌあたりも聞こえているだろう。しかし、僕は彼女から『敵である』という印象を与え、ついでにこの対立構造を明確にさせるため、敢えて大きな声で繰り返した。
「会話を飛ばすだなんて、ここは社交の場ですよ。そんなことできるはずがありませんわ」
半分嘲るようにセリーヌが言う。周囲のご子息たちは動かぬままだ。息をひそめて、王子の言葉を待っている。
緊迫した状況。セルドアはそれを知ってか知らずか、僕に怒りを込めた視線を向けて口を開いた。
彼はきっと、操られている。
「彼女は───」
きーん、こーん、かーん、こーーん。
間の抜けたベルの音が鳴る。
僕は軽く礼をして席に戻った。それに呼応するように、皆も席につく。
エィミーとセルドアは、まるで別れを惜しむ恋人かのように視線を交わしてから各々座席に向かった。
正直癪だ。
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