独創スキルを手に入れたのでアダルトグッズ作ります

海月ウミヅキ

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「で、これはメープルだな。カエデの木から採れるらしいからこの辺りの森でも手に入るんじゃねえか?」
「うーーん、そうか、そうなんだ。」

「おいおい、ちゃんと聞いてるか?」
「聞いてる、全部買う」

「…また、明日にするか?」
「うるせえ、全部買う」


ディーダが何か言っているがとりあえず全部買おう。2割は話を聞いたんだ大丈夫だ
良く分からない粉と、良く分からない瓶詰めされた液体に…なんか白いもの…


…….あれ?ちょっとまてこの形!間違いなく卵じゃねえか!!!!
こういうのをもっとちゃんと説明してくれないかね??
ラルフレッドにしろディーダにしろ説明が雑で少ないんだよ本当に、だから俺が自分で聞かなきゃ…そうだ、何を聞こうと思っていたんだっけ??

アルコールで回る視界にさらにアルコールを足す


「…ディーダって魔法使える?」
「何だ突然?中級くらいまでならつかえるぞ?」

「見せて」
「えっ」

「はやく、見せて」
「え、いや、見せてって…」

「見せろよ」


グイッと商品を持つディーダの腕を掴むと、少したじろいだディーダが商品を置き人差し指を上へと向けた


「えーーと、プチファイア?」


ディーダにしては弱々しい声が部屋に響いたかと思うと、上へと向けられたその人差し指の先に小さな炎が生まれた
原理はまったくわからない
ディーダの手の中にも、その近辺にも火の元になりそうのものは全く見つからないのだ


「すっげえ…」


炎が出るその手を掴み、食い入る様に見ていると頭の少し上から笑い声が振り、その後


「プチサンダー」


と、低い呟きが聞こえた。
ディーダの人差し指の先で燃えていた炎が一瞬で消えたかと思うと忽ち雷光が走る
パリッと小さな音を立てたその光は、間違いなく小さな雷だった


「電気も出せるのか?!!!」


その手を握り詰め寄ると、俺の勢いに驚いたのか、ディーダが尻餅をつく
それでも俺の勢いは止まるわけはなく、呆然と俺を見上げるディーダの股の間へと足を滑り込ませ詰め寄った
雷が、電気が、生み出せるのかと詰め寄ったのだ

勢いよく詰め寄る俺の膝頭と、俺の勢いにたじろぐディーダの股間の間でゴトリと聞きなれない音が響いた
2人して視線を下へと落とすと、ディーダの急所ギリギリに転がる大きな氷の塊
首を傾げる俺と、顔を真っ青に染めるディーダ

一体、何が起こったのか皆目見当もつかないので、ディーダが青い顔で見つめる視線の先を追いかけた


「…ぽち?」


ディーダの視線の先にいたのは、お利口にお座りするポチの姿
俺が呼びかけると同時、ポチの前に現れた氷の塊が、水飛沫を上げ魔素水の中へと落ちた


まさか、まさか…

「ポチも魔法使えるのか?!!」


握っていたディーダの腕を投げ捨てポチへと駆け寄る
少しの茶色が混じった白い頭へと抱きつくと、一吠えしたポチの目の前にまた氷の塊が現れ落ちた


「天才!!!俺のポチはやっぱり天才!すごいよお前!」


わしゃわしゃとフワフワを撫で回すと、得意げに鼻を鳴らす音が聞こえた。可愛いやつだ


「…氷魔法。やっぱネージュウルフで間違いねえ」


身体を起こしたディーダが興味深そうにポチを見つめる


「そのネージュウルフって有名なのか?」
「そうだな…雪国最強の獣って言われるくらいには有名だが……人前に姿を表す事は滅多にない。俺も初めてみるぞ」

「ポチお前…そんな強い犬種なのか」
「白い体毛に青灰色の瞳…氷魔法ときたら間違いねえだろう」


物珍しそうにポチを見るディーダだが、警戒しているのか近づこうとはしない
そうなんだ、と適当な相槌を打ちながら2人の視線がぶつかる間で俺は、やっと卵の存在を思い出した。
話は随分逸れたが、ディーダが持ってきた商品の中に卵っぽいのがあるんだよな。と言うかどう見ても卵

お利口で魔法が使えて最強なポチを撫で回しながら、「それ」と卵を指差した
俺の指の先をディーダの瞳が追う


「これがどうした?」


ひょい、と1つ白い卵を手にしたディーダが首を傾げた


「卵だよな?たべれるのか?」
「…はあ。お前やっぱりちゃんと聞いてねぇじゃねーか!!」

「ちゃんと聞いた、2割くらい聞いた。食べられるのか?」
「ああ、さっきも言ったが正真正銘食用の卵だよ!目玉焼きにすんのが俺のオススメだ!」


ディーダのオススメなどはどうでも良い。そういう要らない情報が多かったから、2割しか頭に入らなかったんだ


「…全部でいくらになる?」


インベントリに入れている銀貨を確認しながら、ディーダへと問いかける
ついでに酒のおかわりをコップに注ぎ足した


「金でもいいんだけどよお…」



その…あれ、と少し歯切れの悪くなったディーダに焦ったさを感じた
普段の勢いはどうした?
ポチの頭を撫で、忘れていた食事を再開するためテーブルへとつき、未だにしどろもどろするディーダに視線を送る
さっさと言え、と思いを込めてジトっとした視線だ
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