ドロップキング 〜 平均的な才能の冒険者ですが、ドロップアイテムが異常です。 〜

出汁の素

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第二章 アクア

第8話 アクアへの帰還?

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「やっとアクアだ。」
 翌日、グリ吉に乗ってアクア第一迷宮に密かに戻ってきた。服装はアクアを出た時の格好だ。迷宮に戻ると 
 ビガン

 耳が壊れそうな程の轟音と共に、大量のドロップがいっぺんに入ってきた。その後も、ピコンピコン煩い。とりあえず、誰も倒れてなさそうだったが召喚獣達を呼び戻した。丸三日間、秒で言えば26万秒。僕が上手く?指揮をして移動時間もなくかつ最弱モンスターで、2秒に一体が限界だった。パーティが複数あるとは言え、強敵も含まれる為、30秒で一体つまり、正直1万位が限界だと思っていた。
 召喚獣達のレベルは、順調に上がっていた。流石に200に近づくレベルでは、浅すぎて対して上がっていないが、ゴレ吉等は20以上上がっていた。

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角獣族 一角ウサギ レベル185 うさ吉
スライム族 キングスライム レベル192 スラ吉
家畜族 プチカウ レベル188 ウシ吉
ゴブリン族 ゴブリンキング レベル192 ゴブ吉
死霊族 キングスケルトン レベル194 ホネ吉
両性類型 デスブロック レベル49 ゲロ吉
狼系 銀狼 レベル49 ロウ吉
コボルト系 キングコボルト レベル35 コボ吉
豚人系 キングオーク レベル47 ブタ吉
鬼系 レッドオーガ レベル45 オニ吉
牛人系 ブラックミノタウルス レベル48 ミノ吉
竜系 グリーンドラゴン レベル31 ドラ吉
飛龍系 ワインパーン レベル21 ワイ吉
キメラ系 ハイグリフォン レベル5 グリ吉
植物人系 ラフレシア レベル22 ハナ吉
犬族 狛犬 レベル17 ポチ
猫族 招き猫 レベル12 タマ
アリ族 アイアンアント レベル15 アリ吉
リザード系 ロックリザード レベル27 リザ吉
ゴーレム系 ミニサンドゴーレム レベル22 ゴレ吉
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 ドロップの確認は宿でと思い、迷宮を出て僕は真っ直ぐアクアの町に向かわず、周辺を、見て回った。
 アクアの街はそれなりに大きいが、それなりでしかない。街の南西は、岬まで壁に囲まれた僕の借地となっている。岬の西側には山が切り立った道も無い半島が数十キロ突き出ているのが見える。街の西側は半島から続く山脈まで森で覆われており、森の中にアクア第一迷宮がある。街の北側は、緩い坂になっていて、その先にアクアとセイレーンを塞ぐ、4000メートル級の山脈が続いている。東側にはセイレーン山脈に繋がる2000メートル級の山々が連なるグリフィン山脈があり、南東にあるグリフィン半島の先まで続いている。南東というより、南南東に近い方角に山脈の向こう側、港町バーモンドとを繋ぐバーモンドアクア回廊と呼ばれる谷に、ヘッジホーク村がある。実はヘッジホーク村までがアクア領で、ヘッジホーク村からアクアまで一直線の森を抜ける25キロの道が整備されたので、4日で着くようになった。セイレーンから、ローデンブルグまで南東に35キロの平地、ローデンブルグからバーモンドまで南に40キロの平地、バーモンドからヘッジホークまで北北西に20キロの山道、ヘッジホークからアクアまで北北西に25キロの林間道という全行程120キロ、駅馬車で4日の行程だ。その中でもヘッジホークには回廊を塞ぐ門があり、通過者全てを記録している。そこを通らないといけない法は無いので僕の行き来は問題ないし、現状このルートが一般的に最短ルートだ。召喚獣に乗って飛び回るドラゴンライダーは世界に数人しか居ないと言われているので、記録が無ければ警戒されることもないだろう。そう思って回っていると、

「助けてー」

 と、悲鳴が聞こえた、僕が急行すると10歳位の男の子2人と女の子が熊に襲われていた。2人の男の子達は剣を持っているが、見るからになまくらで女の子の杖も折れていた。
「だからやだって、」
「今更しょうがねえだろ、アイツらに全て持ってかれる前に、金を作らねえと、」
「でも、勝てないよ。うわ!」

 男の子の1人が後ろに大きく転げた。熊は、そこを見逃さず、大きく振りかぶって、喉元を狙って爪を突き刺してきた。
 ズワー

 熊の腕が宙を舞い、腕から鮮血が吹き出した。
 ザク プシュー ドドーン

 次の瞬間、首が落ち、首からも血が噴水の様に吹き出して、熊が後ろに倒れた。
「ふー。大丈夫だったか?」

 一瞬の間をおき、3人が泣き出した。
「「「エーン、ビエーン」」」
「そうか、安心して泣き出したか?」
「エーン、これじゃ、皆んな奴隷にされちゃう。」
「お兄ちゃん、冒険者なんでしょう。何万ゴールドも払えないよ~」
「迷宮で一生働かされるよ~」
「はっ?何言ってんだ?」

 僕は耳を疑った。帝国では、奴隷制度は無いし、犯罪者の鉱山送りはあっても、借金での人身売買は禁止されている。口減らしで、住み込みの丁稚奉公や、花街等はあるものの、自由意思で辞められ、平民が人身売買で捕まったら原則死罪になる。領主としても罪が問われるが、代官が入れば領主が主導しない限り代官の罪になる。
「詳しく説明してくれないか?僕はセイレーンの冒険者なんだ。仕事として受けてないから金は取れないよ。」
「えっ、本当?」
「嘘だ、情報を漏らしたことで、捕まえる気なんだ。」
「そうだよ。気を付けろ。」
「本当にそうだよ。ここらだとブラックタイガーの縄張りだろうけど、ブラックタイガーのマーク付けてないだろ?」
「本当だ、」
「付けてない。」
「信用して良いの?」

 3人は不安そうに僕を見ている。よくみると、ボロボロの服に、痩せこけた身体付き、健康に育った感じはしない。街の大通りは閑散としていたが、景気が相当悪いのか、誰かに搾りあげられているのかはわからない。
「お腹すいているかい。これを食べな。」

 僕は、マジックバックから焼いた骨つき肉を出し、3人に渡した。僕も、齧って安全をアピールすると、3人は貪り食って言った。3人で20本程の骨つき肉を貪ったところで彼等は落ち着きを見せた。
「じゃっ説明してくれるかい。」

 僕が微笑むと、背の高めな男の子は、まだ疑っているのか、疑った顔で一歩下り、背の低めな男の子は、怯えて話せず、女の子が話し出した。
「私達は、そこのアクアに住んでます。アクアは、ここ5年でバーモンドから移り住んだ新市民と、元々住んでた旧市民に分かれます。新市民は大通りに店を構え、旧市民は、新市民に取り入った数軒を残して既に大通りから追い出されました。今は、街の隅に追いやられ、半分以上は、奴隷にされて迷宮で働いています。これも全て、帝国が奴隷制度を復活させて、重税を課してきたせいなの。しかも、こんな目に合ってるのは商人と農民、職人で、みんな引っ越したと思っているから、問題になってないの。」
「じゃあ何で君は知っているんだ?」
「見たの。迷宮の近くに別の入口があって、大きな洞窟が近くにあるの。その洞窟で近所で、引っ越したはずのおじちゃん達が働かされてたの。借金背負って、土地を売って引っ越した筈なのに。」
「おじちゃん達と話したのかい?」
「ええ、そう言ってたわ。毎日奴隷として迷宮で働かされてるって。」

 女の子は、不安そうで、泣きそうな声だった。
「それで、うちにも借金があって、昨日モーリシャスさんの商会の人がやってきて、引っ越しの話をしてきたの。向こうに土地や店を用意して一から出直さないかって。奴隷にされるんだわ。死ぬまで働かされるの。お父さんとお母さんは言っても信じてくれないし。」
「そうか、いつ引っ越しだ?」
「1ヶ月後だって、2人もおんなじよ。」
「それで、少しでもお金を貯めて、」
「そうよ、」

 帝都から査察官が来るのは、多分1ヶ月後、ギリギリのタイミング、多分モーリシャスさんは、僕が買った借金を取り立てる代わりに全員奴隷にして姿を暗ますのだろう。それか、僕を殺す為の手配に一月掛かって失敗した時の予防線か?どちらとしても命狙われんだろうな。査察官、ぽい人来たら、ヘッジホークて、狼煙か何かあげて連絡して逃げるか応戦するんだろうな。やばいなー。
「とりあえず、アクアに戻ろうか?そうだ、名前を言ってなかったね。僕はアレックス。君達は、」
「私はエセリーヌよ」
「俺はバーモン」
「僕は、リトリンです。」
「よろしくね。」

 僕は、3人を率いて、アクアに戻った。

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