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幼女編
第6話 父とのお買い物
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「ジェシカ行くぞ~。」
「はい。お父さん。」
「いやそこは、パァパァで。」
「何か?」
私の冷たい目に、お父さんは、哀しい顔を浮かべた。
「いってらっしゃい。私がいるのは、リストに入れといたから。よろしくね。」
「わかった。」
お父さんは、お母さんからリストを受け取り、私の手を引いて玄関から表に出た。
表には、大きな荷馬車と、使用人のリッチモンドさんがいた。リッチモンドさんは、40過ぎのガタイのいい、スキンヘッドのおじさんだ。元々は、冒険者だったが、迷宮でモンスタートレインと呼ばれる大量のモンスターの襲撃にあい、左腕と、魔法回路を失って、冒険者を引退した後、お父さんが雇い入れた。そのモンスタートレインには、お父さんと、お母さんのパーティーも遭遇し、リッチモンドさんを助けて殲滅したらしい。リッチモンドさんは、お父さん達を命の恩人と慕っている。因みに、左腕は、迷宮から脱出した後、魔法で直したので、今は左腕もちゃんと付いて、商会では荷馬車引きと、入出荷、倉庫管理を担当している。
「おはようす。旦那、ジェシカお嬢も、市場についてくるんすか?」
「リッチモンドさん、ジェシカも今日から市場に連れて行って仕入れに同行させることとなった。昨日、カグラ様より鑑定板を授かったからね。出来る限り、色々鑑定して、進化させないとね。」
「リッチモンドさん。よろしくお願いします。」(ニコリ)
「ジェシカお嬢様。よ、よろしくお願いして。」
リッチモンドさんは、スキル魅惑の笑顔でやられたらしい。なんか、自分の娘を見るような温かく優しい目に変わった。ちなみに、リッチモンドさんには、息子さんと娘さんが1人づついて、市民学校を卒業し、息子さんは冒険者になって独立、娘さんは料理屋の息子さんと結婚して家を出て、今は奥さんと2人で暮らしている。
「ジェシカは、御者台と荷台どっちに乗りたいか?」
「御者台。」
「そうか、危ないから、気をつけて乗るんだぞ。リッチモンドさん頼みます。」
「あいよ、旦那。」
私はリッチモンドさんに手伝ってもらいながら、御者台に登った。今世でも、当然前世でも荷馬車の御者台に乗ったことは無い。ワクワクして、気持ちが高揚している。御者台から眺める景色はいつもの目線の何倍も高く、いつもと違う世界が目の前にあった。私は目に見えるもの1つ1つに感銘を浮かべながら、市場に向かった。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------
荷馬車に乗ってついた市場は、第119区の第5階層第2中央市場だ。第5階層に6個所ある中央市場の1つで、うちのガルガンディ商会の支店もある。私達は、支店に荷馬車をつけた。支店と言っても、市場の1区画を借りているだけで、区画の後ろに駐車スペースがあり、その後ろが荷馬車通路となっている。
「お父さん、どうするの?」
「まずは、いつもの先に行こうか、ジェシカついてきなさい。リッチモンドさん馬車をよろしくお願いいたします。」
「了解だぜ、旦那。」
私は、お父さんに手を引かれて、市場の5階に上がっていった。
「市場は6階建てで、3階までが荷馬車が入れる大型店舗、4,5階が中小模店舗、6階は事務所等が入っている。まずは、5階の魔法薬屋で、ポーションの仕入れだ。」
「はい、お父さん。」
5階に上がってすぐに「ボンクレールポーション」という店があった。お父さんがそこに入ると、2畳程度の店舗で、カンターと、棚に瓶に入ったポーションが並んでいた。
「おう、親父、元気か?」
「いや、ガンガルディの旦那、そっちのちっさいのは」
「娘のジェシカです。よろしくお願いします。」
「よろしくな、ジェシカちゃん。俺はボンクレール。薬屋だ、薬を作って売っている。」
「ボンクレールさんは、薬師でもあるんですか。」
「そうだな、仕入れもやるし、販売も、営業も全部ひとりでやっている。まぁ普通だがね。」
「えっ、それが普通なんですか。」
「そうよ。薬づくりに熱中したいんだが、やらないとならないからな。」
「みんなそうなんですか?」
「そうよ。宮廷薬師にでもならない限りみんなそうよ。だからよ、このフロアの半分は閉店しているのは、作ったり、仕入れに行ったりしてるからよ。」
私は、超非効率、売る人と、作る人と仕入れる人を分ければいいのに。修行の意味があるなら、週に1度位仕入れに付き合って貰えば済むし。儲けのチャ~ンスと思った。
「お父さん。」
「なんだいジェシカ?ボンクレールのおじちゃん達を助けてあげたいの、いいことを思いついたから、後で相談に乗って欲しいの。」
「わかった。人を救おうと思うのはとても良いことだね。」
「ありがとう。それより、鑑定を・・・」
「あっ」
すっかり忘れていた。鑑定を鍛える為に来たんだ。
「すみません。端から、鑑定をしていって良いですか?」
「良いが、お嬢ちゃん鑑定魔法使えるのか?」
「いや。」
と言って、ステータスの魔法を唱え、鑑定板を取り出した。
「お嬢ちゃん・・・」
「そうだ、ジェシカは、洗礼で鑑定板を頂いたんだ。」
「そうなのかい。そりゃ凄いわ。どうぞ見て行ってくれ。」
「ありがとうございます。」
私は片っ端から鑑定していった、
パシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャ
その間、お父さんは、ボンクレ―ルさんから、私鑑定済みのポーション等を箱で仕入れていた。
「次行くぞ。」
「はい。」
と、八百屋、果物屋、布屋等常連の店に行って、必要なものを仕入れていった。どこもまともな良い商品ばかりだった。
「ジェシカ、大丈夫か?」
「大丈夫よ、」
魔法は大丈夫だったが、八百屋、果物屋、布屋等はともかく、通り道にあった職人さん達の店は、みんな薬屋さんの様な仕組みだった。
「とりあえず、仕入れは終わりだ、支店の帳簿を確認してから戻るが、何か見てくか?」、
「はい。そうします。」
「ゴブレッド。娘に着いて行ってくれ。」
「はい。旦那様。」
ゴブレッドさんは、兎の耳を持った所謂獣人だ。首都では獣人は第5階層までしか住みことができず、一部権利が制限されている。第5階層の人口の半分は獣人であり、うちの商会の半分の使用人は獣人だが、商会によっては、獣人を雇わず、獣人入店禁止の店も多い。ゴブレッドさんは、30代くらいで、支店で荷物運びを担当している。奥さんと、生まれたばかりの双子の男の子がいる。奥さんは人で、双子は共にハーフだが、人らしい。獣人と人のハーフは、どちらかの特性しかでず、出た特性に応じて扱われることになっている。この世界は見た目が大事なの?大丈夫か神楽君。
「ゴブレッドさん。よろしくお願いします。」
「お嬢様。よろしくお願いします。ぴょん。」
「??ぴょん??」
「そうです。ぴょん」
「おっさんがぴょん?って心の声が。」
「大丈夫ぴょん。気持ち悪いのわかっているぴょん。」
差別して良いかもと思えてきた・・・。怖い。
「で、どちらに行きますか、ぴょん。」
「うーんと、ちょっと待ってね。」
私は、攻略本モードにした。攻略本モードだと、データベースになる。例えば、この市場で、理論価格と、実売価格の差が一番大きい物等がわかる。
「うーんと、外部市場のC-113に行って。」
「外部市場って、蚤の市ですよね。区画指定ってどうやって、ぴょん」
「細かいことは良いんです。行ってください。」
私は、ゴブレッドさんにおぶさり、C-113に行った。ヤンキー風のお兄さんが座っていた。石を格安宝石と言って売っていた。ほとんどは噴火で溶けた石英で、価値は200-300ゴールドだ。
「ここですわね。」
「嬢ちゃんどうした。ここは子供の遊び場者ないよ。」
「いや、買い物ですわ。ここの石ころ、お土産にと思ったの。」
「石ころかい。1個500ゴールドだよ。買えるのかい?」
これと、これと、これを頂きますわ。」
私は卵大の赤い石を3つ手に取った。
「良いぜ、まけて2000ゴールドにしてやる。」
「あらやだ、足し算もできませんの?1500ゴールドよ。まけてくれるなら、1000ゴールド位ですか?」
「ちっ、ガキのくせに計算ができるのかよ。良いぜ1000ゴールドで。」
「ありがとうございます。どうぞ。まけて頂いたので、だまそうとされた事は言いませんので。」
「ありがてい。また来てくれよ。」
「では、また。行きますわよ。」
「了解だぴょん。」
私は、ゴブレッドさんにおぶさると、小さな声で、
「次は、3階B-1に行って下さい。」
「そこって、名店の」
私は、ゴブレッドさんのお口にシーと一本指をおいた
「わかったぴょん」
ゴブレッドさんは、走って施設に入り階段を上がっていった。
「ここですわね。」
宝石商ブレーグス。この市場最高の宝石の名店。帝都3大名店の一つで、第1階層に本店がある帝室御用達。各階層に支店を有し、第5階層唯一の店舗である。
「はいりますわよ。」
「はいです。ぴゅん。」
私と、ゴブレッドさんが店舗に入ろうとすると
「すみません。ここはお子様の遊び場ではありません。また、獣人の方の入店はお断りしております。」
と警備の黒服に止められてしまった。
「いえ、遊びでなく、商売に来ましたわ。これは私の使用人。使用人は者みたいなものですは、それに何の問題が、」
「えっ、お嬢様~ぴょん。」
「そんなことを言ってもな・・・。「入っていただけ。」」
と、奥の方から小太り丸顔の商人が出てきた。
「はっ。」
「お嬢さん。そこらのお店でなく、グレーグスで商売と言われるには、おもちゃの売り買いでないでしょうな。大事なお客様も帰ったところだ、お話をお聞きしよう。」
「ありがとうございます。」
「そっちの、獣人さんもそうぞ」
「はい、ぴょん。」
私は緊張しながら、店舗の中に入っていった。豪華な内装に、ゴブレッドさんはカチンコチンだ。
「お嬢様大丈夫ですか?ぴょん。」
「私を信じることね。」
「こちらにお座りください。」
私が座ると、A3用紙一枚分くらいの小さな机の反対側にグレーグスさんが座った。ゴブレッドさんは私の後ろ側に座っている。
「で、商品はどれですか?」
私は。ポケットから石を1つ机に出した。親指大の真っ赤な光り輝くダイヤモンドカットされた石だ。
「これです。」
「おぉ。」
商人さんは、目を見開いた。
「ブラッドビジョンですか。この大きさで、加工済みって、どこから。」
「それは申し上げられません。ですが、持ち主をご確認いただければ、私ジェシカとなっているはずです。」
「どれどれ」
商人さんは鑑定魔法を唱えた。
----------------------------
名前 ブラッドビジョン
種類 宝石
サイズ 120級
純度 99.999%
効果 火炎系魔法触媒(レベル15)
持ち主 ジェシカ
レア度 50
----------------------------
「ファイブナイン。純度99.999%。レア度50とは、迷宮でも手に入るレベルではないですね。言えない理由もそこにあるのですね。」
「そこは・・・。」
何処かの没落貴族等と勘違いされた様だ。
「持ち主もジェシカと、すみませんがステータスの名前だけでも見せて下さい。」
「わかりました。」
私が、ステータスを見せると、少し悩んで。
「わかりました。購入しましょう。相場的には1500万ゴールドですが、如何ですか。」
「相場は、1800万ゴールド位ですけど良いですわ。」(ニコッ)
は、魅惑の笑顔が効いたようで、少し困った顔をしている。
「では、あと二つあるので合わせて買ってください。」(ニコッ×2)
「えっ。」
商人さんは、びっくりしながらも、2つを鑑定し。
「えい、3つで5500万ゴールドで。」
「よろしいのですか。相場よりも高いのですが。」(ニコッ×3)
「大丈夫です。お近づきのしるしです。お嬢さん。小さなプリンセスかな?」
「そんなことないです。」
「では、現金でお渡しします。ジョアン持って来てくれ。」
「はっ。」
商人さんは、ジョアンさんが持ってきた箱から小金貨5枚、大銀貨5枚を出してくれた。
「代金だ。良い商売ができた、お嬢さんの言った通りだったね。」
「ありがとうございます。」
「そうだ、言い忘れてた。私は、宝石商グレーグスを束ねるグレーグス商会の当主の息子で、宝石部門の代表をしているロミオだ。何かあったらまた来るがいい力になろう。」
「ありがとございます。また、持ってきます。」
「楽しみにしているよ。あと、獣人を蔑む演技はしなくていいよ。声が震えているからバレバレだよ」
「えっ。」
「では、またのご来店をお待ちしております。」
「いや、ありがとうございます。」
私は、お金を仕舞いそそくさと店を出た。
「ゴブレッドさんごめんなさい。」
「大丈夫ぴょん。お嬢様を信じているぴょん。」
「ショックだったくせに。」
「いや、演技だぴょん。演技だぴょん。」
「それと、このことはお父さんに内緒よ。」
「わかったぴょん。でもどこからブラッドビジョンを持ってきたぴょん?」
「それは、さっき買った石ころを加工して、、純度を高めて作ったんだよ。10~20%宝石の成分の石は結構あるから、それを抽出して、純度を高め、加工したの。」
「それって、グランド様の魔法ぴょん?凄いぴょん。」
「そうね、これも内緒よ」
「わかったぴょん」
そうこう話しているうちに、うちの支店についた。
「ちょうどだな。楽しかったかい?何か買ったかい?」
「いえ、お菓子かって食べちゃった。」
「そうか。そろそろ帰るぞ。」
「はーい」
私達は、市場から帰っていった。
その後、市場の高級店では、いつも少量の高級品を売りに来る少女が話題になったのは別の話。
「はい。お父さん。」
「いやそこは、パァパァで。」
「何か?」
私の冷たい目に、お父さんは、哀しい顔を浮かべた。
「いってらっしゃい。私がいるのは、リストに入れといたから。よろしくね。」
「わかった。」
お父さんは、お母さんからリストを受け取り、私の手を引いて玄関から表に出た。
表には、大きな荷馬車と、使用人のリッチモンドさんがいた。リッチモンドさんは、40過ぎのガタイのいい、スキンヘッドのおじさんだ。元々は、冒険者だったが、迷宮でモンスタートレインと呼ばれる大量のモンスターの襲撃にあい、左腕と、魔法回路を失って、冒険者を引退した後、お父さんが雇い入れた。そのモンスタートレインには、お父さんと、お母さんのパーティーも遭遇し、リッチモンドさんを助けて殲滅したらしい。リッチモンドさんは、お父さん達を命の恩人と慕っている。因みに、左腕は、迷宮から脱出した後、魔法で直したので、今は左腕もちゃんと付いて、商会では荷馬車引きと、入出荷、倉庫管理を担当している。
「おはようす。旦那、ジェシカお嬢も、市場についてくるんすか?」
「リッチモンドさん、ジェシカも今日から市場に連れて行って仕入れに同行させることとなった。昨日、カグラ様より鑑定板を授かったからね。出来る限り、色々鑑定して、進化させないとね。」
「リッチモンドさん。よろしくお願いします。」(ニコリ)
「ジェシカお嬢様。よ、よろしくお願いして。」
リッチモンドさんは、スキル魅惑の笑顔でやられたらしい。なんか、自分の娘を見るような温かく優しい目に変わった。ちなみに、リッチモンドさんには、息子さんと娘さんが1人づついて、市民学校を卒業し、息子さんは冒険者になって独立、娘さんは料理屋の息子さんと結婚して家を出て、今は奥さんと2人で暮らしている。
「ジェシカは、御者台と荷台どっちに乗りたいか?」
「御者台。」
「そうか、危ないから、気をつけて乗るんだぞ。リッチモンドさん頼みます。」
「あいよ、旦那。」
私はリッチモンドさんに手伝ってもらいながら、御者台に登った。今世でも、当然前世でも荷馬車の御者台に乗ったことは無い。ワクワクして、気持ちが高揚している。御者台から眺める景色はいつもの目線の何倍も高く、いつもと違う世界が目の前にあった。私は目に見えるもの1つ1つに感銘を浮かべながら、市場に向かった。
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荷馬車に乗ってついた市場は、第119区の第5階層第2中央市場だ。第5階層に6個所ある中央市場の1つで、うちのガルガンディ商会の支店もある。私達は、支店に荷馬車をつけた。支店と言っても、市場の1区画を借りているだけで、区画の後ろに駐車スペースがあり、その後ろが荷馬車通路となっている。
「お父さん、どうするの?」
「まずは、いつもの先に行こうか、ジェシカついてきなさい。リッチモンドさん馬車をよろしくお願いいたします。」
「了解だぜ、旦那。」
私は、お父さんに手を引かれて、市場の5階に上がっていった。
「市場は6階建てで、3階までが荷馬車が入れる大型店舗、4,5階が中小模店舗、6階は事務所等が入っている。まずは、5階の魔法薬屋で、ポーションの仕入れだ。」
「はい、お父さん。」
5階に上がってすぐに「ボンクレールポーション」という店があった。お父さんがそこに入ると、2畳程度の店舗で、カンターと、棚に瓶に入ったポーションが並んでいた。
「おう、親父、元気か?」
「いや、ガンガルディの旦那、そっちのちっさいのは」
「娘のジェシカです。よろしくお願いします。」
「よろしくな、ジェシカちゃん。俺はボンクレール。薬屋だ、薬を作って売っている。」
「ボンクレールさんは、薬師でもあるんですか。」
「そうだな、仕入れもやるし、販売も、営業も全部ひとりでやっている。まぁ普通だがね。」
「えっ、それが普通なんですか。」
「そうよ。薬づくりに熱中したいんだが、やらないとならないからな。」
「みんなそうなんですか?」
「そうよ。宮廷薬師にでもならない限りみんなそうよ。だからよ、このフロアの半分は閉店しているのは、作ったり、仕入れに行ったりしてるからよ。」
私は、超非効率、売る人と、作る人と仕入れる人を分ければいいのに。修行の意味があるなら、週に1度位仕入れに付き合って貰えば済むし。儲けのチャ~ンスと思った。
「お父さん。」
「なんだいジェシカ?ボンクレールのおじちゃん達を助けてあげたいの、いいことを思いついたから、後で相談に乗って欲しいの。」
「わかった。人を救おうと思うのはとても良いことだね。」
「ありがとう。それより、鑑定を・・・」
「あっ」
すっかり忘れていた。鑑定を鍛える為に来たんだ。
「すみません。端から、鑑定をしていって良いですか?」
「良いが、お嬢ちゃん鑑定魔法使えるのか?」
「いや。」
と言って、ステータスの魔法を唱え、鑑定板を取り出した。
「お嬢ちゃん・・・」
「そうだ、ジェシカは、洗礼で鑑定板を頂いたんだ。」
「そうなのかい。そりゃ凄いわ。どうぞ見て行ってくれ。」
「ありがとうございます。」
私は片っ端から鑑定していった、
パシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャ
その間、お父さんは、ボンクレ―ルさんから、私鑑定済みのポーション等を箱で仕入れていた。
「次行くぞ。」
「はい。」
と、八百屋、果物屋、布屋等常連の店に行って、必要なものを仕入れていった。どこもまともな良い商品ばかりだった。
「ジェシカ、大丈夫か?」
「大丈夫よ、」
魔法は大丈夫だったが、八百屋、果物屋、布屋等はともかく、通り道にあった職人さん達の店は、みんな薬屋さんの様な仕組みだった。
「とりあえず、仕入れは終わりだ、支店の帳簿を確認してから戻るが、何か見てくか?」、
「はい。そうします。」
「ゴブレッド。娘に着いて行ってくれ。」
「はい。旦那様。」
ゴブレッドさんは、兎の耳を持った所謂獣人だ。首都では獣人は第5階層までしか住みことができず、一部権利が制限されている。第5階層の人口の半分は獣人であり、うちの商会の半分の使用人は獣人だが、商会によっては、獣人を雇わず、獣人入店禁止の店も多い。ゴブレッドさんは、30代くらいで、支店で荷物運びを担当している。奥さんと、生まれたばかりの双子の男の子がいる。奥さんは人で、双子は共にハーフだが、人らしい。獣人と人のハーフは、どちらかの特性しかでず、出た特性に応じて扱われることになっている。この世界は見た目が大事なの?大丈夫か神楽君。
「ゴブレッドさん。よろしくお願いします。」
「お嬢様。よろしくお願いします。ぴょん。」
「??ぴょん??」
「そうです。ぴょん」
「おっさんがぴょん?って心の声が。」
「大丈夫ぴょん。気持ち悪いのわかっているぴょん。」
差別して良いかもと思えてきた・・・。怖い。
「で、どちらに行きますか、ぴょん。」
「うーんと、ちょっと待ってね。」
私は、攻略本モードにした。攻略本モードだと、データベースになる。例えば、この市場で、理論価格と、実売価格の差が一番大きい物等がわかる。
「うーんと、外部市場のC-113に行って。」
「外部市場って、蚤の市ですよね。区画指定ってどうやって、ぴょん」
「細かいことは良いんです。行ってください。」
私は、ゴブレッドさんにおぶさり、C-113に行った。ヤンキー風のお兄さんが座っていた。石を格安宝石と言って売っていた。ほとんどは噴火で溶けた石英で、価値は200-300ゴールドだ。
「ここですわね。」
「嬢ちゃんどうした。ここは子供の遊び場者ないよ。」
「いや、買い物ですわ。ここの石ころ、お土産にと思ったの。」
「石ころかい。1個500ゴールドだよ。買えるのかい?」
これと、これと、これを頂きますわ。」
私は卵大の赤い石を3つ手に取った。
「良いぜ、まけて2000ゴールドにしてやる。」
「あらやだ、足し算もできませんの?1500ゴールドよ。まけてくれるなら、1000ゴールド位ですか?」
「ちっ、ガキのくせに計算ができるのかよ。良いぜ1000ゴールドで。」
「ありがとうございます。どうぞ。まけて頂いたので、だまそうとされた事は言いませんので。」
「ありがてい。また来てくれよ。」
「では、また。行きますわよ。」
「了解だぴょん。」
私は、ゴブレッドさんにおぶさると、小さな声で、
「次は、3階B-1に行って下さい。」
「そこって、名店の」
私は、ゴブレッドさんのお口にシーと一本指をおいた
「わかったぴょん」
ゴブレッドさんは、走って施設に入り階段を上がっていった。
「ここですわね。」
宝石商ブレーグス。この市場最高の宝石の名店。帝都3大名店の一つで、第1階層に本店がある帝室御用達。各階層に支店を有し、第5階層唯一の店舗である。
「はいりますわよ。」
「はいです。ぴゅん。」
私と、ゴブレッドさんが店舗に入ろうとすると
「すみません。ここはお子様の遊び場ではありません。また、獣人の方の入店はお断りしております。」
と警備の黒服に止められてしまった。
「いえ、遊びでなく、商売に来ましたわ。これは私の使用人。使用人は者みたいなものですは、それに何の問題が、」
「えっ、お嬢様~ぴょん。」
「そんなことを言ってもな・・・。「入っていただけ。」」
と、奥の方から小太り丸顔の商人が出てきた。
「はっ。」
「お嬢さん。そこらのお店でなく、グレーグスで商売と言われるには、おもちゃの売り買いでないでしょうな。大事なお客様も帰ったところだ、お話をお聞きしよう。」
「ありがとうございます。」
「そっちの、獣人さんもそうぞ」
「はい、ぴょん。」
私は緊張しながら、店舗の中に入っていった。豪華な内装に、ゴブレッドさんはカチンコチンだ。
「お嬢様大丈夫ですか?ぴょん。」
「私を信じることね。」
「こちらにお座りください。」
私が座ると、A3用紙一枚分くらいの小さな机の反対側にグレーグスさんが座った。ゴブレッドさんは私の後ろ側に座っている。
「で、商品はどれですか?」
私は。ポケットから石を1つ机に出した。親指大の真っ赤な光り輝くダイヤモンドカットされた石だ。
「これです。」
「おぉ。」
商人さんは、目を見開いた。
「ブラッドビジョンですか。この大きさで、加工済みって、どこから。」
「それは申し上げられません。ですが、持ち主をご確認いただければ、私ジェシカとなっているはずです。」
「どれどれ」
商人さんは鑑定魔法を唱えた。
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名前 ブラッドビジョン
種類 宝石
サイズ 120級
純度 99.999%
効果 火炎系魔法触媒(レベル15)
持ち主 ジェシカ
レア度 50
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「ファイブナイン。純度99.999%。レア度50とは、迷宮でも手に入るレベルではないですね。言えない理由もそこにあるのですね。」
「そこは・・・。」
何処かの没落貴族等と勘違いされた様だ。
「持ち主もジェシカと、すみませんがステータスの名前だけでも見せて下さい。」
「わかりました。」
私が、ステータスを見せると、少し悩んで。
「わかりました。購入しましょう。相場的には1500万ゴールドですが、如何ですか。」
「相場は、1800万ゴールド位ですけど良いですわ。」(ニコッ)
は、魅惑の笑顔が効いたようで、少し困った顔をしている。
「では、あと二つあるので合わせて買ってください。」(ニコッ×2)
「えっ。」
商人さんは、びっくりしながらも、2つを鑑定し。
「えい、3つで5500万ゴールドで。」
「よろしいのですか。相場よりも高いのですが。」(ニコッ×3)
「大丈夫です。お近づきのしるしです。お嬢さん。小さなプリンセスかな?」
「そんなことないです。」
「では、現金でお渡しします。ジョアン持って来てくれ。」
「はっ。」
商人さんは、ジョアンさんが持ってきた箱から小金貨5枚、大銀貨5枚を出してくれた。
「代金だ。良い商売ができた、お嬢さんの言った通りだったね。」
「ありがとうございます。」
「そうだ、言い忘れてた。私は、宝石商グレーグスを束ねるグレーグス商会の当主の息子で、宝石部門の代表をしているロミオだ。何かあったらまた来るがいい力になろう。」
「ありがとございます。また、持ってきます。」
「楽しみにしているよ。あと、獣人を蔑む演技はしなくていいよ。声が震えているからバレバレだよ」
「えっ。」
「では、またのご来店をお待ちしております。」
「いや、ありがとうございます。」
私は、お金を仕舞いそそくさと店を出た。
「ゴブレッドさんごめんなさい。」
「大丈夫ぴょん。お嬢様を信じているぴょん。」
「ショックだったくせに。」
「いや、演技だぴょん。演技だぴょん。」
「それと、このことはお父さんに内緒よ。」
「わかったぴょん。でもどこからブラッドビジョンを持ってきたぴょん?」
「それは、さっき買った石ころを加工して、、純度を高めて作ったんだよ。10~20%宝石の成分の石は結構あるから、それを抽出して、純度を高め、加工したの。」
「それって、グランド様の魔法ぴょん?凄いぴょん。」
「そうね、これも内緒よ」
「わかったぴょん」
そうこう話しているうちに、うちの支店についた。
「ちょうどだな。楽しかったかい?何か買ったかい?」
「いえ、お菓子かって食べちゃった。」
「そうか。そろそろ帰るぞ。」
「はーい」
私達は、市場から帰っていった。
その後、市場の高級店では、いつも少量の高級品を売りに来る少女が話題になったのは別の話。
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※BLですがBがLな話は出て来ません。全年齢です。
私自身は全年齢の主人公ハーレムものBLだと思って書いてるけど、全く健全なファンタジー小説だとも言い張れるように書いております。つまり健全なお嬢さんの癖を歪めて火のないところへ煙を感じてほしい。
111話までは毎日更新。
それ以降は毎週金曜日20時に更新します。
カクヨムの方が文字数が多く、更新も先です。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
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この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
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