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第9章:黒幕決戦
第41話「黒幕の実像」
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夜明け前の薄闇の中、廃工業団地の地下への侵入が始まった。宅男は最小プロトコルを短く復唱した。
「停止語」
全員の声が揃った。
「カット」
「退避」
宅男が続けると、再び全員が応答する。
「右後方」
無線は三語以内の原則を維持する。この基本が、未知の敵との戦いを支える唯一の糸だった。
氷川結は氷階梯の術式を発動した。白い氷の階段が段差を生み、チームの侵入路を確保する。足音を立てずに進むための氷の道筋が、地下への入口まで延びていく。
根黒凪は影の縫い目を拾いながら、無音侵入の先導を務めていた。影渡りで罠の配置を確認し、安全なルートを仲間たちに示している。
赤城龍一は風の面を展開し、空間の揺れを均していた。地下聖堂特有の気圧の変化と、不自然な時間の流れを風で調整している。シルフと息を合わせ、チーム全体の呼吸を整える役目を担っていた。
小林作良は攻勢同調装置の波形を0.5度以内に収束させ、連携攻撃の準備を整えていた。防御用のハニカム構造から攻勢用のコリドー形成へと切り替えた装置が、安定した出力を維持している。
地下聖堂は想像を超える光景だった。白磁のような壁面に黒い配線が蔓のように絡み、無響の大空間が広がっている。床には淡い赤の幾何学紋が呼吸のように明滅し、逆共振陣の存在を示していた。
温度は低いのに汗ばむ異様な空間で、時間の流れがわずかに遅く、時には速く感じられる歪みがある。政府高官たちが暗号回線で視聴しており、早川修一と米田美咲が現地に同席していた。
宅男は小さなノートに状況を記録しながら、空間の特性を分析していた。これまでの戦いとは明らかに次元が違う場所だった。
その時、聖堂の中央から多重影分身が立ち上がった。反響する声が空間を満たし、ついに黒幕が姿を現そうとしている。
最初は複数の影が揺らめき、声だけが響いていた。しかし、徐々に一つの形に収束していく。白磁の外套をまとった魔術師の姿が定着し、仮面の裏には空洞の光が宿っていた。
「力は偏れば壊す。ゆえに私は均す」
白影の声が聖堂に響いた。
「これが、私の存在理由だ」
魔均衡術の思想を背景にした、逆共振の延長としての能力。相手の合力を等価反力に変えて無力化する、恐ろしい術だった。
宅男は仲間たちに短い指示を出した。
「試験連携」
作良の装置が攻勢同調を開始し、チーム全体の動きが同期された。勇の不可視剣が面斬の構えを取り、結の局所膜が防御と攻撃の両方に対応できる形で展開される。龍一の風板が空間を安定させ、凪の影面が敵の動きを封じる準備を整えた。
「実施」
宅男の合図で、五人の能力が重なった瞬間の一撃が放たれた。勇の面斬、結の局所膜、龍一の風板、凪の影面、作良の同調衝。すべてが同時に白影に向かって収束していく。
しかし、床の逆共振陣が等価反力を立ち上げた。チームの攻撃力が瞬時に分析され、同等の反発力として跳ね返されてくる。衝撃がゼロ合成から反射へと変換され、攻撃者たち自身を襲った。
作良の装置に過負荷警告が点灯し、結の指先が痺れた。勇の不可視剣が空を切る鈍痛を覚え、龍一の風が逆流して呼吸を乱す。凪の影が固定され、自由な移動ができなくなった。
攻めるほど自分たちを傷つける原理。これが魔均衡術の本質だった。
箱根秋奈が予備触媒を投入し、出力の逃がしを作って人的損壊だけは回避した。米田が部隊を低姿勢で後列固定に切り替え、被害の拡大を防ぐ。
政府回線の向こうで、高官らが息を呑む音が聞こえた。未知の脅威を前に、誰もが言葉を失っている。
早川が低い声で指示した。
「記録、続けろ」
森下優斗は手の震えを止め、視界を正してカメラを構え直した。この瞬間を記録に留めることが、彼の使命だった。
宅男は素早くノートに走り書きした。
「同調を崩せ。非対称。位相ずらし。段付き投入」
一斉攻撃は餌になる。新たなルールの核心を掴みかけていた。
白影が嘲りの声を響かせた。
「犠牲を否む愚かさよ。均衡は常に代償を求める」
声が時間の層を滑り、耳の前後で二重に響く異様な現象が起きていた。
「誰も切り捨てぬと言ったな。ならば、すべてを失え」
白影の言葉に、深い思想的な対立が込められていた。力の均衡を保つことで秩序を維持する考え方と、誰も犠牲にしないという宅男の信念が真っ向から衝突している。
聖堂の明滅が一段強まり、空気が薄くなってきた。時間の歪みも激しくなり、チーム全体の動作に遅延が生じ始める。
宅男は撤退の合図を飲み込んだ。ここで退けば、白影の思うつぼになる。次の一手を組み立てる必要があった。
対称を崩す。非同調の段打ち。一斉攻撃ではなく、時間差を利用した非対称攻撃。それが魔均衡術を破る鍵になるかもしれない。
しかし、現行の手順では勝てないことも理解していた。チーム全体の連携を根本から見直す必要がある。
結は氷階梯の維持に集中しながら、魔均衡術の原理を分析していた。相手の力を反転させる術式には、必ず弱点があるはずだった。
勇は不可視剣の握りを確かめながら、面斬以外の攻撃方法を模索していた。一点突破ではなく、面で受け流すような斬り方があるかもしれない。
龍一はシルフと共に風の流れを観察し、空間の歪みを利用した攻撃の可能性を探っていた。逆流を逆手に取る方法があるかもしれない。
凪は影が固定された状態から脱出を試みながら、魔均衡術の死角を見つけようとしていた。影の性質を変えることで、反転攻撃を回避できるかもしれない。
作良は装置の過負荷を制御しながら、出力パターンの変更を検討していた。同調ではなく、意図的な非同調による攻撃が有効かもしれない。
秋奈は予備触媒の配分を調整しながら、長期戦に備えた補給計画を立てていた。短期決戦では勝てない相手だと判断していた。
白影は静かに立ち尽くしながら、チームの分析と対策立案を観察していた。
「来るが良い。均衡を乱してみせろ」
挑戦的な言葉だったが、その裏には絶対的な自信が込められていた。
米田の部隊は安全回廊を維持しながら、突発的な戦闘に備えていた。通常兵器では対処できない相手だが、チームを支援することはできる。
早川は政府との連絡を密に取りながら、作戦の継続可能性を判断していた。撤退の判断も視野に入れる必要があった。
森下は記録を続けながら、この戦いの意義を考えていた。単なる戦闘記録ではなく、新たな脅威との遭遇として歴史に残すべき瞬間だった。
宅男は仲間たちの状況を確認しながら、次の段階への準備を始めていた。魔均衡術の原理を理解し、それを上回る戦術を編み出す必要がある。
「位相をずらす。段階的に。一人ずつ」
宅男が小さく呟いた。新たな戦術の輪郭が見え始めていた。
しかし、それを実行するには時間が必要だった。一度撤退し、戦術を練り直してから再挑戦する必要があるかもしれない。
白影は動かずに立ち続けていた。攻撃を待っているのか、それとも次の手を準備しているのか。その意図を読み取ることができない。
聖堂の空間は依然として歪み続け、時間の流れも不安定だった。長時間この場にいることは、チーム全体にとって危険かもしれない。
宅男は最終的な判断を下そうとしていた。今すぐ新戦術を試すか、一度撤退して準備を整えるか。どちらの選択にもリスクが伴う。
白影の存在は圧倒的だった。これまでの敵とは格が違う。しかし、それでも宅男は諦めなかった。必ず攻略方法はある。誰も切り捨てずに勝利を掴む方法が。
聖堂の明滅がさらに強まり、空気がますます薄くなってきた。決断の時が迫っていた。
第41話 終わり
「停止語」
全員の声が揃った。
「カット」
「退避」
宅男が続けると、再び全員が応答する。
「右後方」
無線は三語以内の原則を維持する。この基本が、未知の敵との戦いを支える唯一の糸だった。
氷川結は氷階梯の術式を発動した。白い氷の階段が段差を生み、チームの侵入路を確保する。足音を立てずに進むための氷の道筋が、地下への入口まで延びていく。
根黒凪は影の縫い目を拾いながら、無音侵入の先導を務めていた。影渡りで罠の配置を確認し、安全なルートを仲間たちに示している。
赤城龍一は風の面を展開し、空間の揺れを均していた。地下聖堂特有の気圧の変化と、不自然な時間の流れを風で調整している。シルフと息を合わせ、チーム全体の呼吸を整える役目を担っていた。
小林作良は攻勢同調装置の波形を0.5度以内に収束させ、連携攻撃の準備を整えていた。防御用のハニカム構造から攻勢用のコリドー形成へと切り替えた装置が、安定した出力を維持している。
地下聖堂は想像を超える光景だった。白磁のような壁面に黒い配線が蔓のように絡み、無響の大空間が広がっている。床には淡い赤の幾何学紋が呼吸のように明滅し、逆共振陣の存在を示していた。
温度は低いのに汗ばむ異様な空間で、時間の流れがわずかに遅く、時には速く感じられる歪みがある。政府高官たちが暗号回線で視聴しており、早川修一と米田美咲が現地に同席していた。
宅男は小さなノートに状況を記録しながら、空間の特性を分析していた。これまでの戦いとは明らかに次元が違う場所だった。
その時、聖堂の中央から多重影分身が立ち上がった。反響する声が空間を満たし、ついに黒幕が姿を現そうとしている。
最初は複数の影が揺らめき、声だけが響いていた。しかし、徐々に一つの形に収束していく。白磁の外套をまとった魔術師の姿が定着し、仮面の裏には空洞の光が宿っていた。
「力は偏れば壊す。ゆえに私は均す」
白影の声が聖堂に響いた。
「これが、私の存在理由だ」
魔均衡術の思想を背景にした、逆共振の延長としての能力。相手の合力を等価反力に変えて無力化する、恐ろしい術だった。
宅男は仲間たちに短い指示を出した。
「試験連携」
作良の装置が攻勢同調を開始し、チーム全体の動きが同期された。勇の不可視剣が面斬の構えを取り、結の局所膜が防御と攻撃の両方に対応できる形で展開される。龍一の風板が空間を安定させ、凪の影面が敵の動きを封じる準備を整えた。
「実施」
宅男の合図で、五人の能力が重なった瞬間の一撃が放たれた。勇の面斬、結の局所膜、龍一の風板、凪の影面、作良の同調衝。すべてが同時に白影に向かって収束していく。
しかし、床の逆共振陣が等価反力を立ち上げた。チームの攻撃力が瞬時に分析され、同等の反発力として跳ね返されてくる。衝撃がゼロ合成から反射へと変換され、攻撃者たち自身を襲った。
作良の装置に過負荷警告が点灯し、結の指先が痺れた。勇の不可視剣が空を切る鈍痛を覚え、龍一の風が逆流して呼吸を乱す。凪の影が固定され、自由な移動ができなくなった。
攻めるほど自分たちを傷つける原理。これが魔均衡術の本質だった。
箱根秋奈が予備触媒を投入し、出力の逃がしを作って人的損壊だけは回避した。米田が部隊を低姿勢で後列固定に切り替え、被害の拡大を防ぐ。
政府回線の向こうで、高官らが息を呑む音が聞こえた。未知の脅威を前に、誰もが言葉を失っている。
早川が低い声で指示した。
「記録、続けろ」
森下優斗は手の震えを止め、視界を正してカメラを構え直した。この瞬間を記録に留めることが、彼の使命だった。
宅男は素早くノートに走り書きした。
「同調を崩せ。非対称。位相ずらし。段付き投入」
一斉攻撃は餌になる。新たなルールの核心を掴みかけていた。
白影が嘲りの声を響かせた。
「犠牲を否む愚かさよ。均衡は常に代償を求める」
声が時間の層を滑り、耳の前後で二重に響く異様な現象が起きていた。
「誰も切り捨てぬと言ったな。ならば、すべてを失え」
白影の言葉に、深い思想的な対立が込められていた。力の均衡を保つことで秩序を維持する考え方と、誰も犠牲にしないという宅男の信念が真っ向から衝突している。
聖堂の明滅が一段強まり、空気が薄くなってきた。時間の歪みも激しくなり、チーム全体の動作に遅延が生じ始める。
宅男は撤退の合図を飲み込んだ。ここで退けば、白影の思うつぼになる。次の一手を組み立てる必要があった。
対称を崩す。非同調の段打ち。一斉攻撃ではなく、時間差を利用した非対称攻撃。それが魔均衡術を破る鍵になるかもしれない。
しかし、現行の手順では勝てないことも理解していた。チーム全体の連携を根本から見直す必要がある。
結は氷階梯の維持に集中しながら、魔均衡術の原理を分析していた。相手の力を反転させる術式には、必ず弱点があるはずだった。
勇は不可視剣の握りを確かめながら、面斬以外の攻撃方法を模索していた。一点突破ではなく、面で受け流すような斬り方があるかもしれない。
龍一はシルフと共に風の流れを観察し、空間の歪みを利用した攻撃の可能性を探っていた。逆流を逆手に取る方法があるかもしれない。
凪は影が固定された状態から脱出を試みながら、魔均衡術の死角を見つけようとしていた。影の性質を変えることで、反転攻撃を回避できるかもしれない。
作良は装置の過負荷を制御しながら、出力パターンの変更を検討していた。同調ではなく、意図的な非同調による攻撃が有効かもしれない。
秋奈は予備触媒の配分を調整しながら、長期戦に備えた補給計画を立てていた。短期決戦では勝てない相手だと判断していた。
白影は静かに立ち尽くしながら、チームの分析と対策立案を観察していた。
「来るが良い。均衡を乱してみせろ」
挑戦的な言葉だったが、その裏には絶対的な自信が込められていた。
米田の部隊は安全回廊を維持しながら、突発的な戦闘に備えていた。通常兵器では対処できない相手だが、チームを支援することはできる。
早川は政府との連絡を密に取りながら、作戦の継続可能性を判断していた。撤退の判断も視野に入れる必要があった。
森下は記録を続けながら、この戦いの意義を考えていた。単なる戦闘記録ではなく、新たな脅威との遭遇として歴史に残すべき瞬間だった。
宅男は仲間たちの状況を確認しながら、次の段階への準備を始めていた。魔均衡術の原理を理解し、それを上回る戦術を編み出す必要がある。
「位相をずらす。段階的に。一人ずつ」
宅男が小さく呟いた。新たな戦術の輪郭が見え始めていた。
しかし、それを実行するには時間が必要だった。一度撤退し、戦術を練り直してから再挑戦する必要があるかもしれない。
白影は動かずに立ち続けていた。攻撃を待っているのか、それとも次の手を準備しているのか。その意図を読み取ることができない。
聖堂の空間は依然として歪み続け、時間の流れも不安定だった。長時間この場にいることは、チーム全体にとって危険かもしれない。
宅男は最終的な判断を下そうとしていた。今すぐ新戦術を試すか、一度撤退して準備を整えるか。どちらの選択にもリスクが伴う。
白影の存在は圧倒的だった。これまでの敵とは格が違う。しかし、それでも宅男は諦めなかった。必ず攻略方法はある。誰も切り捨てずに勝利を掴む方法が。
聖堂の明滅がさらに強まり、空気がますます薄くなってきた。決断の時が迫っていた。
第41話 終わり
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