大アジア戦争

ツカサメイ

文字の大きさ
22 / 60

22話 ソ連軍撃破

しおりを挟む
              22話 ソ連軍撃破

1942年3月30日7時00分 ハバロフスク戦開始
ソ連軍は先着で簡易陣地を作り終えている。
正面に第35軍、左翼に第5軍さらに左翼の前方に
第10機械化軍団、左翼後方に第25軍正面第35軍
の後方に第一赤旗軍。日本軍は把握して無いが
さらに後方にチェグエフカ集団・・・
むろん正確な部隊名を知るはずもないが現況を
表現できれば戦場では充分なのだ。
偵察結果を書き入れた紙一枚が作戦状況図。
雪原戦闘で雪の無い地図は役に立たない時には
有害で部隊を敗北に向かわせる事も多い・・・

樺太軍団司令部。
前面右、第3旅団・左に第4旅団・両隊の後方に
遊撃砲兵連隊の機動90式野砲16門抽出配置・
右翼と川の間に歩兵第2旅団の中隊が2個縦隊・
野砲16門の後方に第1旅団と軍団司令部・後方
に第2旅団。
川の西側、第3旅団の対岸に歩兵中隊1個と
対戦車第1旅団から分隊100個が縦隊で展開・
下流に広島連隊・新井連隊・第1旅団後方に
第2旅団。
増援の92式重装甲車24台は軍団司令部中隊に所属。

天候不順でどんよりした曇り空、川面は厚く凍結、
戦車も走れる。両部隊が距離2000で対峙の常識外。
両軍とも砲の少なさと弾薬の不足を考え効果の
薄い長距離砲撃を自軍からしたくないと言う条件。
待てばよいというソ連軍。
進まねばならぬ日本軍。
気がつけば両軍距離2000の近くに来ていた。

第1赤旗軍司令部。
敵の配置に首をかしげた・・・左翼の部隊が少ない。
偵察部隊の写真が届いた「子供だけだぞ!」
声を出した者に視線が刺さる・・・
(確かに・・・こどもだなあ・・・)
「脅威は無いな!足止めの犠牲用兵士その代わりだ」
「敵は逃げ腰なのか?」
「ドイツの苦戦が伝わったんだろう」
「なら激戦の前に逃げ帰るさ」
「敵にまともな戦車は国中探しても無いそうだぞ」
「砲兵隊はどうか?」
「性能は低いし砲径は小さく数も少ない」
「なら兵が精強なのか?」
「強兵は満州と支那に居ると聞いてるが」
「馬鹿で無いならそうする」
「そんなので、どうしてここまで来れたのか?」
「兵と兵器が移動した、兵は手ぶらでは戦えん・・・」

・・・ ・・・ ・・・

全員がわずかに下を向き、黙り込んだ… …
「スターリン同志は激戦に苦慮しておられる・・
命令は正しい!我らは断固命令を遂行すべきだ!」
「「スターリン同志、ばんざい!」」


樺太軍団司令部。

7時02分、第3旅団と第4旅団に前進命令
7時03分、両旅団砲兵が直接照準で砲撃開始
7時08分、歩兵隊前進
7時10分、遊撃隊野砲16門左翼戦車隊に砲撃開始
状況・相対距離500で銃撃戦・敵陣地より砲撃有り
7時13分、敵戦車隊が川と平行に横隊を作り襲来
7時14分、遊撃隊に野砲在地で緊急撤退命令
7時15分、歩兵第2旅団の中隊2個に撤退命令
7時16分、野砲周囲に92式重装甲車24両残置を命令
7時20分、第3旅団・第4旅団半数が撤退、歩兵敢闘
7時22分、第3旅団・第4旅団に後退命令
7時25分、第1旅団前面に阻止線構成

状況、
敵戦車隊およそ120両の襲撃により野砲16門全て
損壊し原形留めず。装甲車24両全車爆散。
川の対岸から第1旅団右翼に回り込む脅威在り。



対戦車分隊は10m間隔で散兵線のごとく幅2キロ
3段で凍りついた氷原の川を睨む・・・
1万人を超える兵隊さん達が負けて逃げてった…

私達は疲れて歩けない… … …
兵の80%は8~12歳の少女達。
15ミリの防盾は兵で無く自走弾を守るのが主目的、
弾頭爆薬は6キロ、弾頭後部は対人用榴弾と同様。
42式対戦車自走弾全重は30キロ、防盾15キロ。
前に防盾、左右にソリ、頭の上に自走弾本体、
自走弾の三角の空間に伏せて防盾の誘導望遠鏡
から狙って発射と誘導する・これだけを聞いた。
訓練の鈴木中尉は、これは突撃する犬だ!と叫んだ。
尻尾に火を付けると全力で飛びだすから尻尾の紐
を引いて走る向きを変えるそうなの・・・でも怖い。
服と犬達は白いけど…近くに来たら気付かれる

7時30分、敵戦車隊は川に到達し氷上を対戦車分隊
目がけ横隊で機銃掃射しつつ接近中・
120両の戦車が距離500mを過ぎた
分隊スピーカから「31分第1列点火!」
左手の点火ボタンを握る、轟音が轟くと本体が浮き
上がり防盾から走り出す、誘導望遠鏡で目を見開き
右手の棒を握ると息が止まる、5秒で時速100k以上。
氷原なら300キロまで出ると言ってた・・・
横隊2キロの私達・・・
200発の犬達が煙を出して突進して行くの。
第2列も発射、200発。
2キロを5m間隔で400発の犬達が沢山の頑丈な
戦車に体当たり…するの…
息は出来るけど、目を離せない。
どうなるのかな?
向きを変えようとする戦車も多いね・・・
世界が消えた!
目も耳もだめなの、妹に会いたかったよ、母さん。
音は聞こえないけど物凄い爆風が防盾を押し下げた!
ぶつかって頭に・・・いたいよお…
なんで爆風が長くつづくの?
30分たったかなあ、見えるけど・・・だけど。
空から戦車が粉雪の様に降ってる?
分隊長の姉さんが体を叩いて腕の時計を見せる、
発射から・・・たった2分。
ソリの付いた防盾を引きながら下流方向に2キロ
移動の命令だ・・・


第1赤旗軍司令部。

戦況は有利だった・・・陣地に敵軍の侵入を1兵
も許して無い。全部隊に損害無し。対戦車砲も
対戦車壕も無い、在るのは少数の野砲だけ・・・
第10機械化軍団、120両の戦車・T34が40両在る。
しかも見通しは良く敵兵の隠れ場所はどこにも無い。
川の西岸に在るのは子供で銃も無い人形部隊・・
戦車みたいな物が24両、戦車なら驚くぐらい初期。
指揮の常道、第10機械化軍団に突撃を命令!
一斉砲撃の後で軍団の戦車が機銃掃射しながら突進。
敵軍は逃げ出して後方で散兵線を敷いた。
日露戦争のつもりか。敵の司令官は相当の馬鹿だ!
戦車隊が左翼から回り込み攻撃、陣地か撃って出て
歩兵攻撃で撃滅する!誰ひとり反対しなかった・・

多数の何かが人形部隊から放たれた・・・
確認を命令しようと口を開いた瞬間、眼前に太陽が
輝いた!それほどの光と続いた衝撃波、反響を繰り
返す轟音。第10機械化軍団は全て消滅した…
呆然とする中・・・
空から何かが降って来た・・・
見えていても、脳が拒否した。
一瞬で砕かれた、第10機械化軍団の残滓…


樺太軍団司令部。

驚いたのはソ連軍だけでは無かった。
防衛装備研究所で説明され試験も見た、しかし
これ程の威力とは… 自走弾は半分も使って無い。
まだ勝ったのでは無いと気を取り直す。

7時39分、第2旅団に前進命令、目標敵左翼
7時40分、後方から対戦車分隊100個到着
7時42分、対戦車分隊20列3段で前進命令
7時45分、第3旅団・第4旅団に前進命令
7時44分、対戦車分隊第1列発射、敵陣地崩壊
7時46分、対戦車分隊第2列発射、主陣地崩壊
7時55分、第3旅団・第4旅団敵陣地蹂躙
7時56分、対戦車分隊第3列発射、目標敵左翼
8時00分、第2旅団、敵左翼に攻撃開始


第1赤旗軍司令部。

30分、30分の間に… … 
第10機械化軍団は消滅
第35軍壊滅
第5軍壊滅
第1赤旗軍80%損耗
展開していた旅団砲兵隊壊滅

第25軍に防衛線を命令…どうしようもない。
残る赤旗軍に防御命令。
司令部中隊の残り100名と第1赤旗軍司令部は
チュグエフカ部隊を通り抜け・・・
ハバロフスクに撤退して行く・・・
防衛戦力は皆無。
シベリア鉄道を失う・・・
スターリンに報告合うなら自決がマシだ…

8時30分、敵軍撃破を確認、戦死167名負傷320名。

9時00分、ハバロフスクに進撃再開。



しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

大東亜戦争を有利に

ゆみすけ
歴史・時代
 日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

シシルナ島物語 少年薬師ノルド/ 荷運び人ノルド 蠱惑の魔剣

織部
ファンタジー
 ノルドは、古き風の島、正式名称シシルナ・アエリア・エルダで育った。母セラと二人きりで暮らし。  背は低く猫背で、隻眼で、両手は動くものの、左腕は上がらず、左足もほとんど動かない、生まれつき障害を抱えていた。  母セラもまた、頭に毒薬を浴びたような痣がある。彼女はスカーフで頭を覆い、人目を避けてひっそりと暮らしていた。  セラ親子がシシルナ島に渡ってきたのは、ノルドがわずか2歳の時だった。  彼の中で最も古い記憶。船のデッキで、母セラに抱かれながら、この新たな島がゆっくりと近づいてくるのを見つめた瞬間だ。  セラの腕の中で、ぽつりと一言、彼がつぶやく。 「セラ、ウミ」 「ええ、そうよ。海」 ノルドの成長譚と冒険譚の物語が開幕します! カクヨム様 小説家になろう様でも掲載しております。

本能寺からの決死の脱出 ~尾張の大うつけ 織田信長 天下を統一す~

bekichi
歴史・時代
戦国時代の日本を背景に、織田信長の若き日の物語を語る。荒れ狂う風が尾張の大地を駆け巡る中、夜空の星々はこれから繰り広げられる壮絶な戦いの予兆のように輝いている。この混沌とした時代において、信長はまだ無名であったが、彼の野望はやがて天下を揺るがすことになる。信長は、父・信秀の治世に疑問を持ちながらも、独自の力を蓄え、異なる理想を追求し、反逆者とみなされることもあれば期待の星と讃えられることもあった。彼の目標は、乱世を統一し平和な時代を創ることにあった。物語は信長の足跡を追い、若き日の友情、父との確執、大名との駆け引きを描く。信長の人生は、斎藤道三、明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康、伊達政宗といった時代の英傑たちとの交流とともに、一つの大きな物語を形成する。この物語は、信長の未知なる野望の軌跡を描くものである。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...