孤独を癒して

世界観

※分かりやすくするためにまとめたものなので、読み飛ばしていただいて大丈夫です。



現代風オメガバース



この世界は、男女の性の他に、αアルファ、βベータ、Ωオメガという第2の性がある。

ベータは1番人口が多く、全体の約7割を占めている、”普通”の人達である。

ベータの男女の結婚が一般的で、基本的にベータの子供が産まれる。
しかし、祖先にアルファやオメガ性の人間がいる場合、稀に隔世遺伝でアルファやオメガ性の子供が産まれる。
男女共に普通の性器を持つ。


アルファは人口の約2割を占めていて、有能な者が多く、社会的地位が高い者が多い。

オメガの強烈なフェロモンを嗅いだりすると、ラットと呼ばれる急性的な発情が起こることがある。

男性器の根本にノットと呼ばれるこぶしのようなものがついており、ラット時に膨らむ。性交時に妊娠しやすいように簡単に抜けない構造になっている。一度の射精時間が長い。

現在はアルファ用抑制剤でラットを防ぐことができる。

容姿が整っていて、高身長の者が多い。


オメガは人口の約1割を占めていて、希少性が高い。特にオメガ男性はオメガ女性よりも少ない。
男女共に妊娠が可能で、一定の周期で発情期が訪れる。発情ヒート期間中に強烈なフェロモンを発し、番がいないアルファ性、ベータ性を無差別に誘惑してしまう。

男性オメガは直腸内に子宮を持ち、膣分泌液のような液体を分泌することができる。

オメガ性はその特性から、望まぬ番を予防するため、チョーカーのような項を守るネックガードをつけて自衛している。

小柄な者が多く、顔の整っている者が多い。


“番つがい”

アルファとオメガ間のみでしか生まれない関係。

夫婦と同じような関係性で、番になれば社会的に様々な権利を得られるようになる。

番になるには、オメガの発情期の性交時にアルファがオメガの頸うなじを噛むことが必要。

番になったアルファとオメガはお互いにしか発情しなくなり、お互いのフェロモンしか感じ取れなくなる。

出会った瞬間、強烈に惹かれ合う”運命の番”も存在する。


アルファ、ベータ、オメガの中でもランクがあり、S、A、B、C、Dに分かれている。

どの性も、ランクが高ければ高いほど能力が高く、優秀。

ただし、その中でもアルファは飛び抜けて高い。

アルファは威圧フェロモンを出すことができ、ランクが高い者ほど強い。

オメガはその威圧フェロモンの影響を受けやすく、ランクが高ければ高いほど抵抗する力がある。

アルファとオメガのSランクは特に希少で、滅多にいない。

基本的に同じランクの者としか番になることは許されていない。
片方が強いともう片方がそのフェロモンに耐えることができず、寿命が縮まってしまう為だ。

だが、ランクが低い方が高い方のフェロモンに慣れ、ランクの高い方が引き上げることができれば、ランクの低い方もランクの高い方と同じランクになることができる。

運命の番は同じランクにしかいない。



“緑王学園”

小等部、中等部、高等部の小中高一貫校である。しかし、成績が悪ければ進学できないという成績重視の学園。

他の学校はアルファ、ベータ、オメガでクラス分けしているが、この学園は完全なる成績順である。

S、A、B、C、D、Eクラスに分かれており、Sから順に成績の良い順である。


緑王学園は全寮制の学校。
成績順で部屋は決まるが、番同士は一緒に暮らせる番寮もある。

この学園は番になっている者達だけが受けられる制度があり、その一つが寮で同じ部屋に住めること。

あとは、教室で授業を受ける時に、番は2人用の長い机と2人掛けの椅子が用意される。

そして、優先的に後ろの方の席になる。

これらは番同士の精神の安定のために必要で、思春期で不安定な心を守るための制度だ。

その他にも、発情期の時は番の2人は前後1、2週間ほど休むことができる。

また、番のいないオメガも同様で、申請しておけば、そのオメガの恋人も一緒に休むことができる。

これらは出席停止扱いになるので、欠席にはならない。


番とは別で、この学園の各学年の成績上位10人は、絶対に出席しなければならない授業以外は、授業に出席することが免除される。

そして、学食も無料で食べることができて、学園の上の階に自由に使える部屋が用意されている。

なお、学園の上の階は、各学年成績上位10名と許可された先生6人ほどしか入ることはできない。

また、この学園は本館が12階建てになっていて、下から、E、D、C、B、A、Sと、学年関係なくクラスで階が分かれている。

保健室は、D、Aクラスの一個上の階にある。

それぞれ、アルファ、ベータ、オメガの男女の先生、計6人の先生が各保健室にいる。

アルファとオメガの先生は番がいることが絶対条件で、一緒に働いている人もいる。

下から8階まではそんな感じになっていて、9階から12階は、成績上位者の自由に使える部屋になっている。

部屋順はヒエラルキーランク順になっている。

成績が優秀な者はランクが高い者が多いので、その順番になる。