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第2話 宣告
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「失礼します」
校長室に入ると、すでに2人の生徒が校長の机の前に立っていた。
少し気になったのは、2人ともぼくと同じくらいのぽっちゃりさんで、1年と2年の男子だったことだ。
「これで全員です」
机の右横に立つ教頭が言うと、校長が話し始めた。白髪が目立つ痩せたお爺さんという感じの人だ。
「もう知っていると思うが、昨日肥満アラートが発令された」
「えっ何ですか?肥満アラートって…」
ぼくが思わずつぶやくと、教頭が迷惑そうに言った。
「そのくらい家で調べなさい。きみのこれからに関わることなのですよ」
ぼくは黙って下を向いた。
「本日より、君たちBMIが27を超える生徒は、人権の一部が剥奪されます。そして国の計画に沿って、強制ダイエットが本校で実施されます」
校長の話が終わると、教頭が3枚の紙を机に広げて言った。
「君たちの保護者からも、ほら…このように同意書をとってあります」
見ると、同意書の下の方に、父親のサインがあった。
「あとは養護教諭の篠田先生の話を聞いて、各自減量に励みなさい」
この話だけを聞いた僕は、ダイエットすればいいんだ。……くらいに軽く考えていたけど、実はそんな生やさしいものではなかった。
校長室に入ると、すでに2人の生徒が校長の机の前に立っていた。
少し気になったのは、2人ともぼくと同じくらいのぽっちゃりさんで、1年と2年の男子だったことだ。
「これで全員です」
机の右横に立つ教頭が言うと、校長が話し始めた。白髪が目立つ痩せたお爺さんという感じの人だ。
「もう知っていると思うが、昨日肥満アラートが発令された」
「えっ何ですか?肥満アラートって…」
ぼくが思わずつぶやくと、教頭が迷惑そうに言った。
「そのくらい家で調べなさい。きみのこれからに関わることなのですよ」
ぼくは黙って下を向いた。
「本日より、君たちBMIが27を超える生徒は、人権の一部が剥奪されます。そして国の計画に沿って、強制ダイエットが本校で実施されます」
校長の話が終わると、教頭が3枚の紙を机に広げて言った。
「君たちの保護者からも、ほら…このように同意書をとってあります」
見ると、同意書の下の方に、父親のサインがあった。
「あとは養護教諭の篠田先生の話を聞いて、各自減量に励みなさい」
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