交通量調査物語

がしげげ

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14、彼女の情報

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バタン!

耳栓をしていても聞こえる衝撃音に目が覚めた。
そうだ、僕は調査で三重に向かう車の中、眠っていたのだった。
外は暗いな。
スマホスマホ…
なるほど、4時か。
僕は再度の睡眠も考えたが、まだまだ調査初心者なことを考慮し、心の準備のためにも起きようと決めた。

どうやら先程の衝撃音は高橋氏が車のドアを閉めた音だったようだ。
そして、寝起きから徐々に頭が働き始め、自分達がコンビニの駐車場にいることを理解した。
と、同時に社内全員が車の外に出始めた。

「チーム入り歓迎会はまだ先になりそうやから、缶コーヒー奢るわ。」

そう声をかけてくれたのは、スキンヘッドの小嶋氏だ。

「ありがとうございます(笑)」

失礼だが、そんなに気を使わなくても良さそうな「程良い歓迎」に、心の底からありがたいと思った。

ゾロゾロとコンビニ入って行き、入店と同時に各々散らばる。
肥満体型の柏木氏は当然のようにお菓子コーナー。
僕と小嶋氏はドリンクコーナーに行き、それぞれ缶コーヒーを選び、レジへ。

そしてそのまま、店の外に出た。
コンビニ備え付けの灰皿を囲み、世間話が始まる。

「峯岸さん競艇買ったらしい。」
「ええなぁ。たまには何か奢ってくれへんかな(笑)」
「俺らには何にもないけど、こないだの調査で篠ちゃんにアイスの差し入れしてたらしい(笑)」

ん…?

「篠ちゃんて誰やったかな??」
「山本さんチームに入った女の子やん!貴重な若い子、しかも女の子。」

ん…これはもしかして…

「すみません、篠ちゃんって篠田さんですか!?」

小嶋氏が答える。
「そうそう。前田くん、篠ちゃんのこと知ってるん?」

「いや、前回の調査で休憩中にたまたま公園で一緒になったのが初対面で…」

「可愛らしい子やんなぁ。俺もあんな子とデートしたいわぁ。」
須田氏がぼやいた。

完全に途切れたと思っていた篠田さんとの繋がりが、蘇ったように感じた。

今回の調査には参加していないようだが、彼女はどうやら峯岸グループの山本さんという人のチームに所属しているらしいことが分かった。

また会える。

そんな気がした。



灰皿を囲んだ集いは自然と閉会となり、僕らは再びハイエースに乗り込んだ。
そして、5分ほど移動した場所でまた停車。
どうやらここが本日の調査地点。

そこは前回のように賑やかな場所ではなく、いわゆる田舎だった。

やはりみんな手際がよく、車からパイプ椅子や手提げ袋を各自で取り出す。
高橋氏はカメラの準備をしていた。

時刻は6時前。
調査1時間前になろうとしていた。

前回同様、高橋氏から調査の説明を聞き、僕らはそれぞれの調査地点に向かう。

今回は指原氏、板野氏との3人ペアだ。
一通り、調査の準備は整った。

さぁ、人生2回目の交通量調査。
気合いを入れて頑張るか。
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