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あとがきと用語解説
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
どんなえげつない内容を書きつつも、必ずハピエンで終わらせてきた私ですが、今回は春森夢花さん主催の【#闇BL2023】というX企画。『バッドエンド推奨』ということもあり、あえてこのような終わり方を選択してみました。
この企画があったからこそ生まれた作品かな、と思います。
人一人の命が軽く扱われていたこの時代、武士に逆らえば「切り捨て御免」と殺されてしまう時代に、地を這うように生きた錦弥。
「死んだら楽になる」と自分の命を軽く扱い、どこか諦めつつも、それでも「一矢報いたい」「最後まで思い通りにはさせない」という弱者なりの意地。
綺麗事ではない『死』というものについて考えながら書きました。錦弥の死が「見ていた観衆に届け!」と思いながら。
胸糞悪くなった方もいらっしゃったかもしれませんが、それでも最後までお読みいただきましたこと、本当にありがとうございました!
次は明るい話が書きたいぞっ(書けるかは謎w)
猫丸拝
=====
本編に出てきた(でてきてないものもある)用語まとめ。
どちらかというと作者の備忘録なので読まなくても問題ないです^^;
【陰間】江戸時代に茶屋などで色を売った男娼のこと。12、3~20歳くらいまでの少年による売色。もともと歌舞伎の舞台に立つ前の少年(陰の間)が役者と売色を兼業していたことから言われるようになった。時代の変化に伴い、売色だけをしていたものも多い。現在のデリヘル。遊女に比べ、陰間として売れる期間が短く、茶屋代なども別途かかることから、吉原の遊女より高級だった。
体臭が臭くなる貝類、鳥類は食べてはいけない。焼き魚はフェラの際ペニスがしみるから禁止。芋はおならが出やすくなるから禁止。
【陰間茶屋】陰間を派遣する場所。実際は陰間の寮だった。表向き「役者」として登録されている。芝居茶屋や料理茶屋へ陰間を派遣するのが通常だが、中には茶屋の2階で接客をおこなう店もあった。
【金剛】芝居茶屋や料理茶屋へ行く際にお供をする者。マネージャー。性行為をするための布団も金剛が運んでいた。
【一切】時間の単位。開始とともに帳場の人間が火をともし、線香が尽きるまでの時間を一切とした。嫌な客の場合は、厠に行く隙に陰間がこっそり線香を折ったりも……。
※本文には出てこないけれど、銀次も袖の下を渡し、こっそり錦弥を助けてはいた。一応……。
【通和散】ローション、潤滑油。トロロアオイが原料。口に含んでドロドロにする。なお、肛門が裂けたときは蒸したネギの白い部分を当てて処置していたらしい。※本文にはでていない
【牢屋敷】未決囚の収監し、死刑囚を処罰する拘置所。当時は懲役刑や禁固刑がないため、更生目的の刑務所とは異なる。
【牢役人】牢屋番
【大牢・二間牢】庶民が入る牢屋。囚人による完全自治。牢内の治安は牢名主が取り仕切るため、生死について牢役人も口出しできない。身体検査を終えた後、入牢時に10両以上持っていれば(服の裏地などに隠しておく。命のツルと言われていた)優遇される。一文無しだと殴られて、病人と一緒に寝させられる。生きていれば入牢の通過儀礼終了。殺人は禁止だが「仕置き」はOK。仕置きが行き過ぎて死んでも病死として届出。囚人が増えすぎて窮屈になったら、『作造り』という殺人が行われ、人数調整をはかっていた。元岡っ引き、いびきのうるさい者、外からの金品の差入れの少ない者が標的になりがちで、陰嚢蹴りをして殺したりとか(痛い痛い…)。衛生状態も悪く、病気もまん延。死罪の3倍の獄死者がいたという。
※なお、本文でも牢屋で酒盛りシーンがありますが、牢内では普通に酒も出てきていたし、博打もしていたそうです。普通に金銭のやり取りもあったようで、めちゃくちゃ稼いで出てくる囚人もいたとか…。なお牢屋でも医者などの知識のあるものは敬われたという。
【揚座敷/揚屋】身分の高い人、僧侶、神主等が入る牢屋。ここには凶悪犯罪者が少なく、お金を渡せばこちらに入ることも可能だったらしい。ただし独房ではない。揚座敷と揚屋の違いは身分の差。
【奉行所】裁判所
【お白洲】法廷
※本文では取り調べなくお白洲が始まっていますが、当時は自白による有罪判決が主でした。自白を取るための拷問も厳しく、そのため取り調べの最中に死んでしまうこともあったようです。そこらへんは創作物ってことで……。
【吟味詰り之口書】自白調書
※本文では自白調書にしてます。理由は長いしピンとこないから(笑)
【旗本/御家人】石高が1万石未満の将軍家直属の家臣。将軍に謁見(御目見)できる者が旗本、謁見できない者が御家人。旗本の主な仕事は役方(文官/官僚)や番方(武官)、御家人は与力や同心。
※本文でも公政が錦弥に会うために借金をしていますが、旗本や御家人もそれほど余裕のある生活をしていたわけではないようです。幕府が借金帳消しの法令「棄捐令」を出したりするくらいでした。
【与力/同心】町奉行所の役人。与力のほうが格が上。同心は与力の補佐をする立場。
【御様御用】死刑執行と刀の試し切りをする役人
【切場】処刑場
【江戸中引廻】伝馬町牢屋敷から江戸城の周りを一周し、その罪を市民に周知させてから、牢屋敷内の切場で処刑される。『市中引廻(五箇所引廻)』は5箇所を巡って、刑場(小塚原・鈴が森)へと行く。罪の重さにより異なった。市中引廻の方が罪が重く刑罰が厳しい。
※江戸中引廻を、市中引廻と言う場合もあるが、本文ではわかりやすいように『江戸中引廻』としている。
【洋薔薇】西洋の薔薇が日本に入ってきたのは明治以降とされていますが、東北地方の寺に江戸時代に描かれた「日本最古の洋薔薇」といわれている絵が残っています。仙台藩の命によりヨーロッパに派遣された慶長遣欧使節団が持ち帰ったとされており、本当に洋薔薇だったかは謎ですが、本文はその寺より献上されたこととしました。また鎖国時代に果たして「洋薔薇」という表現が可能だったのかは迷いましたが、わかりやすさを重視しています。
本や様々なサイトで調べた内容ですが、もし用語等「ちがうよー」などがありましたら、教えてください。
とはいえ、話の創作上、あえて無視したところもありますので、そこら辺はご了承ください。
どんなえげつない内容を書きつつも、必ずハピエンで終わらせてきた私ですが、今回は春森夢花さん主催の【#闇BL2023】というX企画。『バッドエンド推奨』ということもあり、あえてこのような終わり方を選択してみました。
この企画があったからこそ生まれた作品かな、と思います。
人一人の命が軽く扱われていたこの時代、武士に逆らえば「切り捨て御免」と殺されてしまう時代に、地を這うように生きた錦弥。
「死んだら楽になる」と自分の命を軽く扱い、どこか諦めつつも、それでも「一矢報いたい」「最後まで思い通りにはさせない」という弱者なりの意地。
綺麗事ではない『死』というものについて考えながら書きました。錦弥の死が「見ていた観衆に届け!」と思いながら。
胸糞悪くなった方もいらっしゃったかもしれませんが、それでも最後までお読みいただきましたこと、本当にありがとうございました!
次は明るい話が書きたいぞっ(書けるかは謎w)
猫丸拝
=====
本編に出てきた(でてきてないものもある)用語まとめ。
どちらかというと作者の備忘録なので読まなくても問題ないです^^;
【陰間】江戸時代に茶屋などで色を売った男娼のこと。12、3~20歳くらいまでの少年による売色。もともと歌舞伎の舞台に立つ前の少年(陰の間)が役者と売色を兼業していたことから言われるようになった。時代の変化に伴い、売色だけをしていたものも多い。現在のデリヘル。遊女に比べ、陰間として売れる期間が短く、茶屋代なども別途かかることから、吉原の遊女より高級だった。
体臭が臭くなる貝類、鳥類は食べてはいけない。焼き魚はフェラの際ペニスがしみるから禁止。芋はおならが出やすくなるから禁止。
【陰間茶屋】陰間を派遣する場所。実際は陰間の寮だった。表向き「役者」として登録されている。芝居茶屋や料理茶屋へ陰間を派遣するのが通常だが、中には茶屋の2階で接客をおこなう店もあった。
【金剛】芝居茶屋や料理茶屋へ行く際にお供をする者。マネージャー。性行為をするための布団も金剛が運んでいた。
【一切】時間の単位。開始とともに帳場の人間が火をともし、線香が尽きるまでの時間を一切とした。嫌な客の場合は、厠に行く隙に陰間がこっそり線香を折ったりも……。
※本文には出てこないけれど、銀次も袖の下を渡し、こっそり錦弥を助けてはいた。一応……。
【通和散】ローション、潤滑油。トロロアオイが原料。口に含んでドロドロにする。なお、肛門が裂けたときは蒸したネギの白い部分を当てて処置していたらしい。※本文にはでていない
【牢屋敷】未決囚の収監し、死刑囚を処罰する拘置所。当時は懲役刑や禁固刑がないため、更生目的の刑務所とは異なる。
【牢役人】牢屋番
【大牢・二間牢】庶民が入る牢屋。囚人による完全自治。牢内の治安は牢名主が取り仕切るため、生死について牢役人も口出しできない。身体検査を終えた後、入牢時に10両以上持っていれば(服の裏地などに隠しておく。命のツルと言われていた)優遇される。一文無しだと殴られて、病人と一緒に寝させられる。生きていれば入牢の通過儀礼終了。殺人は禁止だが「仕置き」はOK。仕置きが行き過ぎて死んでも病死として届出。囚人が増えすぎて窮屈になったら、『作造り』という殺人が行われ、人数調整をはかっていた。元岡っ引き、いびきのうるさい者、外からの金品の差入れの少ない者が標的になりがちで、陰嚢蹴りをして殺したりとか(痛い痛い…)。衛生状態も悪く、病気もまん延。死罪の3倍の獄死者がいたという。
※なお、本文でも牢屋で酒盛りシーンがありますが、牢内では普通に酒も出てきていたし、博打もしていたそうです。普通に金銭のやり取りもあったようで、めちゃくちゃ稼いで出てくる囚人もいたとか…。なお牢屋でも医者などの知識のあるものは敬われたという。
【揚座敷/揚屋】身分の高い人、僧侶、神主等が入る牢屋。ここには凶悪犯罪者が少なく、お金を渡せばこちらに入ることも可能だったらしい。ただし独房ではない。揚座敷と揚屋の違いは身分の差。
【奉行所】裁判所
【お白洲】法廷
※本文では取り調べなくお白洲が始まっていますが、当時は自白による有罪判決が主でした。自白を取るための拷問も厳しく、そのため取り調べの最中に死んでしまうこともあったようです。そこらへんは創作物ってことで……。
【吟味詰り之口書】自白調書
※本文では自白調書にしてます。理由は長いしピンとこないから(笑)
【旗本/御家人】石高が1万石未満の将軍家直属の家臣。将軍に謁見(御目見)できる者が旗本、謁見できない者が御家人。旗本の主な仕事は役方(文官/官僚)や番方(武官)、御家人は与力や同心。
※本文でも公政が錦弥に会うために借金をしていますが、旗本や御家人もそれほど余裕のある生活をしていたわけではないようです。幕府が借金帳消しの法令「棄捐令」を出したりするくらいでした。
【与力/同心】町奉行所の役人。与力のほうが格が上。同心は与力の補佐をする立場。
【御様御用】死刑執行と刀の試し切りをする役人
【切場】処刑場
【江戸中引廻】伝馬町牢屋敷から江戸城の周りを一周し、その罪を市民に周知させてから、牢屋敷内の切場で処刑される。『市中引廻(五箇所引廻)』は5箇所を巡って、刑場(小塚原・鈴が森)へと行く。罪の重さにより異なった。市中引廻の方が罪が重く刑罰が厳しい。
※江戸中引廻を、市中引廻と言う場合もあるが、本文ではわかりやすいように『江戸中引廻』としている。
【洋薔薇】西洋の薔薇が日本に入ってきたのは明治以降とされていますが、東北地方の寺に江戸時代に描かれた「日本最古の洋薔薇」といわれている絵が残っています。仙台藩の命によりヨーロッパに派遣された慶長遣欧使節団が持ち帰ったとされており、本当に洋薔薇だったかは謎ですが、本文はその寺より献上されたこととしました。また鎖国時代に果たして「洋薔薇」という表現が可能だったのかは迷いましたが、わかりやすさを重視しています。
本や様々なサイトで調べた内容ですが、もし用語等「ちがうよー」などがありましたら、教えてください。
とはいえ、話の創作上、あえて無視したところもありますので、そこら辺はご了承ください。
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