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020. 邪魔するんやったら帰って
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——電子世界・天城市
「ユミさん……?」
私を空中都市の最上階に監禁したユミ。
「現実世界でも、すぐに解放してあげるからね。もう戦わなくて良いの。2人だけで……」
ユミがそう呟く中、警報音が鳴り響く。
「この空中都市に、侵入者が来るなんて!?」
ユミの慌てぶりからして、恐らく初めての事なのだろう。
そんな事を考えた瞬間であった。ドカンという爆発音と共に、中東柄の壮麗な壁が割れる。
「マサ、無事?」
「手を上げなさい、この泥棒猫!!!」
拳銃をユミに向けるミコと、自動小銃を構えたユキノ。
「空中都市内にリスポーン地点は設定してあるから、撃っても無意味よ」
ユミが言うと、ミコが恐ろしい事を言い始める。
「弾倉には白灰化弾を仕込んである。撃たれれば数日後には現実世界でも消されるわよ」
ユミが怖気付く。現実世界で狙われては流石にマズいのだろう。
「……交渉しよう」
ユミがそう言うが、ミコもユキノも応じる気はない。
「マサの身柄を引き渡さなければ、貴女の命はないわよ」
ミコがそう言うと、ユミは苦し紛れに言う。
「ここで撃つと、マサにも流れ弾が当たるかもしれない。別の部屋へ移ろう」
ユミは2人を連れて別の部屋へと急いだ。「待っててね」と言い残して。
暫くして、ユミがリスポーンしてきた。
「負けた……(泣)」
こういうユミに対して、ミコが言い放つ。
「他人の彼氏をバーチャルとはいえ拉致監禁しておいて、何か言う事はある?」
続いてユキノが言う。
「さっきのは温情ですからねっ!!!」
手をピンと伸ばして怒っている姿がまた可愛らしい。
「今後はマサに近寄らない事ね」
どうやら、ミコとユキノの完全勝利だったのだろう。何があったのかが怖い所だが。
「何をやったの?」
「一撃で相手を仕留めただけよ」
ミコが言う事だけでは全然参考にならない。
「繰り返し何度も撃ち続けただけよ、ね?」
ユキノがそう問いかけると、ユミは「逃れられない……」と呟き始めた。何をやったんだ。
「ちょっと懲らしめただけよ」
しかし、この懲らしめはこれでも不足していたのであった。
——現実世界・ミコの家
それはインターホン音から始まった。
「お邪魔しまーす」
玄関に勝手にお邪魔してきた、黒髪黒目の女の人。背丈は私くらいである。
「邪魔するんやったら帰って下さいます?」
「そこで『あいよー』と言うとでも?」
何気に関西風ボケツッコミはマスターしているようである。ってそんな事を確かめている場合ではない。どう考えても突然の訪問客はユミなのである。
「失礼ですが、どなた様ですか?」
「やっと辿り着いたわ、今すぐここから逃げましょう」
こちらの話を全く聞いていない。
「あのぅ……再度お聞きしますが、どなた様ですか?」
「私は八条由実。貴方を助けに来たわよ」
助けに来たも何も、この人から避難するためにミコの家に来ているのだが。
困惑していると、ミコがやってきた。
「泥棒猫、何か用?」
「マサ君は私のものよ」
由実がそう言うと、ミコが言い返す。
「今日はマサとの『お砂糖デー』なので一日中甘々デートをするんだもん!!!」
それに対する由実の応酬も少し怖かった。
「私はマサが高校の時代から追いかけ回してたし、同じ大学に入れるよう勉強したもん!!!」
一触即発の状況下、ここで雪乃もやってきた。
「あっ、八条さん……?」
雪乃には何か心当たりがあるらしい。
「マサのストーカー仲間やってた人よーっ!!!」
「はぁーっ!?」
ミコと私は同時に驚きの声を上げた。
雪乃が言うには。
「八条さんもマサのストーカーやってたから、意気投合しちゃってね」
由実もうんうんと頷く。うんうんじゃねーよ。
一連の話の流れを把握したミコが口を開く。
「つまり、そこの八条さんとやらはマサに実害あるの? ないの?」
「無いです。なのでお付き合いを認めてあげて下さい」
雪乃が断言する。ってか、何気に勝手に話を進めるんじゃないよ。
「うーん……」
暫く悩んだ後で、ミコが言う。
「雪乃が言うのなら仕方ないわね、認めてあげましょう」
ここで由実がツッコミを入れる。
「マサさんはそれで良いんですか?」
改めて由実を見てみると、可愛い。
「……まさかここまで話が進んでおいて、振るとか言うんじゃないでしょうね?」
ミコが急に言い始める。私が悩んでいるから、二股が三股になっても良いと言っているのだろう。
「でも……」
私が悩んでいると、ミコが更に言う。
「こんな可愛い女の子、振ったら罰当たりよ!!! 付き合っちゃいなさいよ!!!」
ミコの熱烈な声に押されて、仕方なくという形で付き合う事にした。
というのは言い訳で、由実もすごく可愛い。それに、たまに方法を間違えるとはいえ、ミコや雪乃と同じくらい私を愛してくれる。こんな人を私は振れない。
由実は私の家に住み着くつもりで色々と持って来ていた。しかしミコの家の方が広く都合が良いので、皆でミコの家に住む事となった。
晩御飯が終わり、順番にお風呂に入っていた頃。
「……今日の『お砂糖デー』は潰れちゃったから、添い寝&明日のデート決定ね」
お風呂上がりのミコが耳元で囁く。
これまで寝床は分けていたというのに、添い寝決定だなんて、心臓が保ちそうにない。
いざ寝室に入ってみると、布団が何か盛り上がっている。
「一緒に寝よ……」
これはあかん。ミコの可愛さが致死レベルである。
寝惚け眼のミコは、喋り方も柔らかい。
「ねぇ、腕枕してくれる?」
勿論、と言ったは良いけれども、いざやってみれば腕が痛い。
しかし、腕枕をやめようと思った時には既にミコは寝ていた。
(起こせないしな……一晩中腕枕するしかないかな)
翌朝、左腕は物凄く痛かった。
「ユミさん……?」
私を空中都市の最上階に監禁したユミ。
「現実世界でも、すぐに解放してあげるからね。もう戦わなくて良いの。2人だけで……」
ユミがそう呟く中、警報音が鳴り響く。
「この空中都市に、侵入者が来るなんて!?」
ユミの慌てぶりからして、恐らく初めての事なのだろう。
そんな事を考えた瞬間であった。ドカンという爆発音と共に、中東柄の壮麗な壁が割れる。
「マサ、無事?」
「手を上げなさい、この泥棒猫!!!」
拳銃をユミに向けるミコと、自動小銃を構えたユキノ。
「空中都市内にリスポーン地点は設定してあるから、撃っても無意味よ」
ユミが言うと、ミコが恐ろしい事を言い始める。
「弾倉には白灰化弾を仕込んである。撃たれれば数日後には現実世界でも消されるわよ」
ユミが怖気付く。現実世界で狙われては流石にマズいのだろう。
「……交渉しよう」
ユミがそう言うが、ミコもユキノも応じる気はない。
「マサの身柄を引き渡さなければ、貴女の命はないわよ」
ミコがそう言うと、ユミは苦し紛れに言う。
「ここで撃つと、マサにも流れ弾が当たるかもしれない。別の部屋へ移ろう」
ユミは2人を連れて別の部屋へと急いだ。「待っててね」と言い残して。
暫くして、ユミがリスポーンしてきた。
「負けた……(泣)」
こういうユミに対して、ミコが言い放つ。
「他人の彼氏をバーチャルとはいえ拉致監禁しておいて、何か言う事はある?」
続いてユキノが言う。
「さっきのは温情ですからねっ!!!」
手をピンと伸ばして怒っている姿がまた可愛らしい。
「今後はマサに近寄らない事ね」
どうやら、ミコとユキノの完全勝利だったのだろう。何があったのかが怖い所だが。
「何をやったの?」
「一撃で相手を仕留めただけよ」
ミコが言う事だけでは全然参考にならない。
「繰り返し何度も撃ち続けただけよ、ね?」
ユキノがそう問いかけると、ユミは「逃れられない……」と呟き始めた。何をやったんだ。
「ちょっと懲らしめただけよ」
しかし、この懲らしめはこれでも不足していたのであった。
——現実世界・ミコの家
それはインターホン音から始まった。
「お邪魔しまーす」
玄関に勝手にお邪魔してきた、黒髪黒目の女の人。背丈は私くらいである。
「邪魔するんやったら帰って下さいます?」
「そこで『あいよー』と言うとでも?」
何気に関西風ボケツッコミはマスターしているようである。ってそんな事を確かめている場合ではない。どう考えても突然の訪問客はユミなのである。
「失礼ですが、どなた様ですか?」
「やっと辿り着いたわ、今すぐここから逃げましょう」
こちらの話を全く聞いていない。
「あのぅ……再度お聞きしますが、どなた様ですか?」
「私は八条由実。貴方を助けに来たわよ」
助けに来たも何も、この人から避難するためにミコの家に来ているのだが。
困惑していると、ミコがやってきた。
「泥棒猫、何か用?」
「マサ君は私のものよ」
由実がそう言うと、ミコが言い返す。
「今日はマサとの『お砂糖デー』なので一日中甘々デートをするんだもん!!!」
それに対する由実の応酬も少し怖かった。
「私はマサが高校の時代から追いかけ回してたし、同じ大学に入れるよう勉強したもん!!!」
一触即発の状況下、ここで雪乃もやってきた。
「あっ、八条さん……?」
雪乃には何か心当たりがあるらしい。
「マサのストーカー仲間やってた人よーっ!!!」
「はぁーっ!?」
ミコと私は同時に驚きの声を上げた。
雪乃が言うには。
「八条さんもマサのストーカーやってたから、意気投合しちゃってね」
由実もうんうんと頷く。うんうんじゃねーよ。
一連の話の流れを把握したミコが口を開く。
「つまり、そこの八条さんとやらはマサに実害あるの? ないの?」
「無いです。なのでお付き合いを認めてあげて下さい」
雪乃が断言する。ってか、何気に勝手に話を進めるんじゃないよ。
「うーん……」
暫く悩んだ後で、ミコが言う。
「雪乃が言うのなら仕方ないわね、認めてあげましょう」
ここで由実がツッコミを入れる。
「マサさんはそれで良いんですか?」
改めて由実を見てみると、可愛い。
「……まさかここまで話が進んでおいて、振るとか言うんじゃないでしょうね?」
ミコが急に言い始める。私が悩んでいるから、二股が三股になっても良いと言っているのだろう。
「でも……」
私が悩んでいると、ミコが更に言う。
「こんな可愛い女の子、振ったら罰当たりよ!!! 付き合っちゃいなさいよ!!!」
ミコの熱烈な声に押されて、仕方なくという形で付き合う事にした。
というのは言い訳で、由実もすごく可愛い。それに、たまに方法を間違えるとはいえ、ミコや雪乃と同じくらい私を愛してくれる。こんな人を私は振れない。
由実は私の家に住み着くつもりで色々と持って来ていた。しかしミコの家の方が広く都合が良いので、皆でミコの家に住む事となった。
晩御飯が終わり、順番にお風呂に入っていた頃。
「……今日の『お砂糖デー』は潰れちゃったから、添い寝&明日のデート決定ね」
お風呂上がりのミコが耳元で囁く。
これまで寝床は分けていたというのに、添い寝決定だなんて、心臓が保ちそうにない。
いざ寝室に入ってみると、布団が何か盛り上がっている。
「一緒に寝よ……」
これはあかん。ミコの可愛さが致死レベルである。
寝惚け眼のミコは、喋り方も柔らかい。
「ねぇ、腕枕してくれる?」
勿論、と言ったは良いけれども、いざやってみれば腕が痛い。
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