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本当のこと
未来
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やっと、やっと幸せを手に入れることができた
はずなのに…
不意に涙が落ちてきた。
悲しくはないはずだ。
あれほど苦しんだ、母に縛られた生活から抜け出せたのだから。それに、ずっと前から決めていたことだ。
後悔もない。
目の前には朱里がいた。朱里は泣いていなかった。どうして泣いていない。両親が家からいなくなったのだ。しかも、事故で亡くなったと思っていた母親が、義姉に殺されていた。泣かないにしろ、頭では混乱しているはずだ。それなのにどうして、分かりきっているように、にこやかな顔で私を見つめる。
後悔はないはずだったのに
「梓、私はね、梓がお母さんに何をしたのか知ってた。でも、梓が話してくれるまで待とうと思ってたから、こうして話してくれて私は素直に嬉しい。ありがとう。」
「朱里…ごめん、私は取り返しのつかないことを…」
「梓の行動が正しいとは言えないけど、仕方ないと思うよ。お母さんの態度はずっと見てきたし。逆に私が何もして上げられなくてごめん。愛里もきっとそう思ってる。」
「朱里と愛里は悪くない。二人はいつだって私の隣にいてくれた。私は一人じゃなかった。そんなことを、私は今まで気付かずに、過ちを犯してしまった…」
「今さら何を思ったって過去は変えられないよ。二人で未来を変えられるように頑張ろう!梓は私の大切な家族だから。」
「ありがとう。だけど、それは私もだよ、朱里。」
しばらくの間、私と朱里は抱き合って、泣き合って、笑い合った。朱里は、私の妹なのだと感じながら。
はずなのに…
不意に涙が落ちてきた。
悲しくはないはずだ。
あれほど苦しんだ、母に縛られた生活から抜け出せたのだから。それに、ずっと前から決めていたことだ。
後悔もない。
目の前には朱里がいた。朱里は泣いていなかった。どうして泣いていない。両親が家からいなくなったのだ。しかも、事故で亡くなったと思っていた母親が、義姉に殺されていた。泣かないにしろ、頭では混乱しているはずだ。それなのにどうして、分かりきっているように、にこやかな顔で私を見つめる。
後悔はないはずだったのに
「梓、私はね、梓がお母さんに何をしたのか知ってた。でも、梓が話してくれるまで待とうと思ってたから、こうして話してくれて私は素直に嬉しい。ありがとう。」
「朱里…ごめん、私は取り返しのつかないことを…」
「梓の行動が正しいとは言えないけど、仕方ないと思うよ。お母さんの態度はずっと見てきたし。逆に私が何もして上げられなくてごめん。愛里もきっとそう思ってる。」
「朱里と愛里は悪くない。二人はいつだって私の隣にいてくれた。私は一人じゃなかった。そんなことを、私は今まで気付かずに、過ちを犯してしまった…」
「今さら何を思ったって過去は変えられないよ。二人で未来を変えられるように頑張ろう!梓は私の大切な家族だから。」
「ありがとう。だけど、それは私もだよ、朱里。」
しばらくの間、私と朱里は抱き合って、泣き合って、笑い合った。朱里は、私の妹なのだと感じながら。
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