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㉝かき氷-3-
しおりを挟むかき氷を作るにしても、シャリシャリとした食感がいいのだろうか?
ふわふわとした食感がいいのだろうか?
(・・・・・・)
迷った紗雪は両方のかき氷を作る事にした。
シャリシャリとした食感のかき氷に使う氷は器に水を入れて冷やせばいいだけだが、ふわふわとした食感のかき氷は単に水を凍らせればいいのではない。
「レイモンド、今から一カップにつき大さじ三杯の砂糖を入れた砂糖水を人数分だけ作って欲しいの」
砂糖が溶け残っていると、ふわふわとした食感のかき氷にならないから気を付けてね
出来た砂糖水は、丸い器に入れて冷凍ボックスで冷やして欲しいの
「わ、分かった・・・」
(氷を作るのに丸い器?)
レイモンドがそんな疑問を抱きながらも砂糖水を作っている間に紗雪は練乳作りに取り掛かる。
練乳を作るのに必要な材料は牛乳と砂糖。
この二つを鍋に入れて煮詰めればいいだけだ。
鍋に牛乳と砂糖を入れて弱火で煮詰める事、三十分。
「これが、レンニュウ・・・ですか?」
「ミルクジャムに似ているけど、見た感じ幾分サラッとしているような気がしますね」
果物をカットしたり、果汁を作っていた料理人達が興味深そうに、鍋の中にある紗雪が作った練乳を見つめていた。
「これを削った氷にかけて食べるんですよね?」
「ええ。その前に味見してみます?」
紗雪の提案に異論がないレイモンドと料理人達は、鍋に入っている練乳をスプーンで掬うと口に運んだ。
「・・・優しい甘さと言えばいいのでしょうか?」
「・・・果物との相性が良さそうな気がします」
「これをかけたら子供も酸味の強い果物も食べられそうな気がする・・・」
早生蜜柑や早生苺は酸味が強いので、幼い頃は食べるのに苦労していた事を思い出したレイモンドが声に出して呟く。
「サユキさん。このレンニュウを・・・砂糖の代わりに入れるとどうなります?」
「そうね・・・エビマヨに使ったらコクが出たわね。後はフレンチトーストの卵液に入れたら円やかで上品な甘い味になったわ」
ネットで検索しながら練乳を使った料理とデザートを作った時の事を思い出しながら料理人達の問いに答える。
「練乳を入れたフレンチトーストとエビマヨか・・・」
レイモンドは紗雪からエビマヨとフレンチトーストの作り方を教えて貰ったし食べた事もある。
しかし、練乳を使ったそれ等を食べた事がない。
料理に携わる者として興味を持ったレイモンドに、機会があったら一緒に食べようと約束した紗雪は彼にある事を頼んだ。
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