カフェ・ユグドラシル

白雪の雫

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閑話6・夏のバイト-4-

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 次の日の休憩時間

 「涼香が居るのは分かるけど・・・何故、芳恵さんも?」

 「実は私も以前から女将さんの行動が気になっていたの」

 「そ、そうですか・・・」

 芳恵の言葉と態度に心底呆れ果てた声で紗雪が呟く。

 「じゃあ、今から女将さんを尾行するわよ」

 (私一人だけで行動するなら簡単に祓えるし呪詛返しも出来るけど、四人で行動となると・・・難しいわね)

 そもそも紗雪は式神を操り単独で戦うのが主なので、他人に背中を預ける事も他人を護りながら戦うという事にも慣れていないのだ。

 自分の能力がバレないように振る舞いつつ三人を護るという難易度の高さに紗雪は頭を悩ませる。










◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆










 人が居ない時間帯を見計らって奥のスペースに足を踏み入れる事に成功した四人。

 正確に言えば、旅館の表玄関とは別に立ち入り禁止区域に入る事が出来る勝手口があったので四人はそこから忍び込んだのだ。

 「ま、真由美・・・ここって何だか薄暗いっていうより何かこう・・・得体の知れない雰囲気を感じる。これ以上先に行くの止めようよ~」

 最初は乗り気だったが何かを肌で感じ取った涼香が真由美を止める。

 「あたし達は女将さんの行動の謎を解くだけだもの!」

 庭の草むらに隠れている四人の瞳に映るのは、窓越しであるが恐らく料理が載っている膳を持って奥へと進んで行く女将の姿。

 女将に気付かれぬよう気配を殺しながらも真由美が小さく鋭い声で涼香を咎める。

 「あっ、あっ・・・」

 「芳恵さん?」

 驚いた声を上げる芳恵に真由美が問い質す。

 「や、やっぱり、来てはいけなかったのよ!」

 い、嫌っ!来ないで!

 「「芳恵さん!?」」

 (私は意図的に無視する事が出来るけど、何の関係もない芳恵さんにしてみれば恐怖でしかないわね)

 引き攣った悲鳴を上げながら走る芳恵を宥める為、三人は彼女を追いかける。











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