カフェ・ユグドラシル

白雪の雫

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閑話6・夏のバイト-5-

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 「来ないで!近づかないで!」

 芳恵は自分達のように住み込みで働いている人達が利用している部屋の片隅で何かに怯えていた。

 「芳恵さん?」

 「ひぃっ!」

 真由美と涼香は心配して声を掛けるのだが、それでも芳恵の身体は瘧のように震えている。

 「急急如律令」

 紗雪が芳恵の足元と肩の辺りに指で五芒星を描く。

 「き、消え、た・・・?」

 「今のは応急処置で芳恵さんに縋りついていた連中を立ち入り禁止区域に帰しただけです」

 根本的な解決にはなっていないと、見えなくなった事で落ち着きを取り戻した芳恵に紗雪が告げる。

 「さ、紗雪、さん?今のは?」

 「が何なのか分からないけど、見えてしまった芳恵さんに助けを求めたのは確かです」

 「そんな!を追い払った紗雪さんだったら除霊だか浄霊だか分かんないけど、もう終わりじゃないの!?」

 「いえ。根本的な問題を解決しない限り、はずっと芳恵さんに付き纏いますよ」





 を生み出したのは誰なのか?

 何故が生み出されてしまったのか?


 今回の事を起こした人物も理由も紗雪は分かっているが、どこであのような儀式を知ったのか?という点だけが気になったのだ。

 「今日付けでバイトを辞める事をオーナーと女将さんには私から伝えるから、真由美と涼香はお祓いをしてくれそうな神社、或いは祈禱をしてくれそうなお寺を探して頂戴。神社かお寺が見つかったらタクシーも呼んで欲しいの」

 このまま放っておいたら芳恵さんだけではなく私達も危ないわ!

 (人を呪わば穴二つ・・・女将さんには身を以て思い知らせてあげるとしましょうか)

 「「わ、分かった!!」」

 紗雪の切羽詰まった声で自分達に危険が迫っているのだと察した二人はスマホで、お祓いか祈祷をしてくれそうな神社かお寺を探し始める。












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