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68.ロコモコ丼と三食丼-5-
しおりを挟む「肉の時は肉を食べているという実感が湧く三食丼か・・・。三食丼とは違うかもしれないけど、ロコモコ丼はどうかしら?」
「ロコモコ丼?」
ハンバーグと目玉焼きをご飯の上に乗せている料理なのだと、レオルナードと遊んでいた紗雪がレイモンドに教える。
「半熟の目玉焼きを乗せるのだけど・・・」
「紗雪のネットショップで購入した卵を使うのであれば問題ないのだが・・・」
「そうよね・・・」
海外の人達が現代日本レベルの衛生管理が行き届いている卵であっても、それを生で食べる事に抵抗があると聞いた事がある。
(そういえば、海外では新鮮な卵が手に入りやすい一流ホテルやレストランで調理する半熟オムレツでないと口にしないのよね)
キルシュブリューテ王国もそれに近いところがある。
ましてやキルシュブリューテ王国の文化は中世から近代辺り。
というか魔道具のおかげで現代に近い、見方を変えれば現代よりも進んでいるような気がするのだが、半熟とはいえ生に近い状態の卵を口にする事に心理的な抵抗があるのかも知れない。
「でも、お義父様とお義母様は半熟のゆで卵を食べていたわね・・・」
豚の角煮を作っていた時の事を紗雪が思い出したように呟く。
「あの頃の父上とお祖母様は何度も俺のアジトに赴いて昼食と夕食を集りに来ていたし、使っていた卵はネットショップのものだった」
日本人である祖母が平気で口にしていたからこそ父上と母上は半熟のゆで卵を食べる事が出来たのだと、当時の事を思い出しながらレイモンドが話す。
「ロコモコ丼に乗せる目玉焼きは半熟ではなく固く焼いたものにすればいいわね。ハンバーグソースは和風かトマトソースでいいかしら?ハンバーグはそのまま?それともチーズハンバーグにする?蕩けたチーズとハンバーグって相性がいいもの」
「明日の夜の賄いだが、紗雪が言っていたロコモコ丼を出す。俺達と一緒に食べてくれないか?」
何時も家事とレオルナードの面倒を見ている妻を労わりたい事と、家族揃って食事をしたい事を紗雪に伝える。
「分かったわ。休日と朝食以外でレイモンドと一緒に食事するのは久し振りね。レオルくん、レイモンドが居ないとどこか寂しそうなの・・・」
「レオルくん・・・明日はパパと一緒にご飯を食べような」
そう言ったレイモンドは笑顔で抱っこを迫る我が子を抱き上げた。
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