カフェ・ユグドラシル

白雪の雫

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68.ロコモコ丼と三食丼-6-

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 お子様ランチやカフェ・ユグドラシルのメニューとして載っているのでハンバーグは冷蔵ボックスで冷やしているものを、ご飯は土鍋で炊いているもの、ソースはトマトソースを使う。

 但し、レオルナードは幼児なので一から作る必要がある。

 冷蔵ボックスから鶏の挽き肉・豆腐・パン粉・低温殺菌しておいた牛乳・卵、野菜を保管しているケースから玉ねぎを取り出すと幼児用ハンバーグを作り始める。

 パン粉を牛乳に浸している間に、レイモンドが玉ねぎをみじん切りにする音が厨房に響く。

 「す、スゲー・・・」

 流石はプロだと、レイモンドが料理をしている姿は何度も目にしているはずなのに、それが早くてミスがないのだ。

 レイモンドの腕の見事さにキースが感心した声で呟く。

 フライパンにみじん切りにした玉ねぎを投入したら飴色になるまで炒める。

 鶏の挽き肉と擂り潰した豆腐、炒めた玉ねぎと牛乳に浸したパン粉、卵、ほんの少しの塩をボウルに入れたら捏ねる。後は食べ易い大きさに成形して焼くだけだ。

 「先輩、何で態々二種類のハンバーグを作ったんですか?」

 お子さんにも冷蔵ボックスに入っているハンバーグを使えばいいと言ったキースに、一歳児であるレオルナードが大人用のハンバーグを食べる事は出来ないから作ったのだとレイモンドが返す。

 「一つ聞くが・・・キース、もしお前に子供が出来たとする。お前は一歳になったばかりの我が子に大人用の料理を食べさせるのか?」

 「そんな事しませんよ!つーか、幼児用のご飯を作るのは嫁の役目でしょうが!!」

 「キース・・・」

 平民はどうか知らないし、政略の駒になる子供を産みさえすれば互いに情人を持ってしまう者も居る。

 個人差があるので何とも言えないが、金銭的な余裕があれば乳母や教育係に任せるものの家名を残す為に、また己の血を次代に伝える為に子供の教育には熱心である。

 その結果、子供がどう育つかは不明だが・・・。

 「俺はフォンリヒテルを背負っている。妻と共に我が子の世話をするのは当然の事だ」

 「そういうもんですかね~?」

 「そういうものだ。キース、これだけは覚えておけ。子供は夫婦で育てるが同時に子供が父母を育てるんだ」

 「・・・・・・先輩の言っている事が俺には理解出来ません」

 「子を持つようになれば自然に理解出来る」

 難しい話はこれくらいにして・・・気分を変える意味でそう言ったレイモンドはハンバーグと別のフライパンで目玉焼きを焼いている間に、野菜たっぷりのスープを作っていく。











※江戸時代は父親の方が子供の教育に熱心だったとか。
武士であれば家を残さないといけないし、職人や専門職であれば家業を伝えないといけないから当然と言えば当然かも。
三男とはいえ侯爵子息として育ったレイモンドは、江戸時代の専門職的な父親というか子育てには積極的に関わろうという考えを持っています。
愛情を注いで褒める、怒る時は怒るがそれよりも前に悪い事は何で悪いのかと言い聞かせるというのが二人の考えであり実践した子育てです。








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