カフェ・ユグドラシル

白雪の雫

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69.ブラックソルトとオムライス-3-

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 日課である散歩の帰りに市場のスパイス売り場へと向かった紗雪とレオルナード。

「いらっしゃいませ。カフェ・ユグドラシルの女将さんと坊ちゃんじゃないですか。何にしましょう?」

 そんな二人を店主が営業スマイルを浮かべて接客し始める。

「硫黄・・・卵の匂いがする香辛料か塩を扱っていますか?」

「はい?女将さんは卵料理に適したスパイスが欲しいという事でしょうか?」

 そういう意味ではなく卵の匂いがするスパイスという意味で聞いたのだと、紗雪が店主の問いに答える。

「卵、ねぇ・・・」

 そんなスパイスがあるのだろうか?

 店主も腕を組んで首を傾げる。

「・・・・・・うちにはないね~」

「そうですか・・・」

 ブラックソルトは黒い岩塩で胡椒に見えるからスパイスとして扱われていると思っていた紗雪は力を落とす。

(洋の東西を問わず、昔は塩って高価だったもの。大きな商店でないと扱っていないかも知れないわね)

 黒い岩塩となれば産地が限られるだろうし、更に王侯貴族しか使えない高価な品ではないだろうか?

「サユキ嬢」

「クリストフ陛下!?」

「久し振りじゃのぅ、白「ソフィー・・・?「ではなくサユキ嬢」

 落ち込んでいる紗雪に声を掛けたのはクリストフとソフィーだった。

「お久し振りです。クリストフ陛下、ソフィー王妃」

 ロードクロイツに来ると分かっていたら臨時休業をしたのにと、紗雪が二人に対して軽口を叩く。

「サユキ嬢、何かあったのか?」

「実は・・・詳しい事は後で話します」

 そう言った紗雪は二人を自宅へと招く。







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