カフェ・ユグドラシル

白雪の雫

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閑話8.ミルクパン粥と卵とじうどん-5-

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 二人で作ったミルクパン粥を紗雪は食べ切った。

 とはいえ普段と比べたら今の紗雪の食の進みは遅い方だったし、朝と比べたら幾分元気になっているような気はするもののそれでもまだ熱があるみたいだし何より歩みが遅かった。

 やはり夕食も胃に優しいものがいいだろうと判断したレイモンドは卵とじうどんを作るべく、製麺用の小麦粉と製菓用の小麦粉、塩水をボウルで麺を作っていた。

 捏ねた生地を清潔な布巾で包んで寝かせている間、レイモンドは紗雪の部屋を訪れて妻の熱を下げる為に置いている氷水で濡らしたタオルを交換したり、クローヴィスのオムツを替えたりミルクを与えたり、ミルクを飲んで腹が満たされた息子を揺り籠に寝かせたりと世話をしながら、画用紙で大人しくお絵描きをしているレオルナードを微笑ましい思いで見守っていた。

「レオルくん、何を描いているのかな?」

「あのね・・・れおね・・・ぱぁぱとまぁま、れおとくーくんをかいているの!」

 父親の問いにレオルナードがニコニコと笑いながら画用紙に描いている絵を見せる。

「これは・・・」

「まぁまにげんきになってほしいの!」

 レオルナードが描いていたのは、家族四人でホットケーキらしきものを囲っている姿だった。

 幼いとはいえレオルナードが描いた家族の絵はそれぞれの特徴をちゃんと捉えていたものだから、一目で誰を描いたのかが分かるものだったし、何より両親と弟への思いが込められていた。

「ぱぁぱ。まぁま、げんきになる?」

「ああ。レオルくんが描いた絵を見たら紗雪は・・・ママは元気になるよ」

「えへへ~♡」

「俺、パパは紗雪の為に卵とじうどんを作るからレオルくんはお絵描きして待っていようね」

「れおもてつだう!」

 幼子に大人が使う包丁を持たせるのは怖いが、寝かせていた生地に打ち粉をして麺棒で伸ばす作業ならレオルナードも出来るだろう。

(子供用の包丁・・・ネットショップであれば買えるのだろうか?)

 おままごとに使う玩具の包丁はあるが、子供でも使える包丁は買っていなかったはずだ。

(紗雪が元気になったらレオルくんの為に、子供用の包丁を買うように頼んでみるかな?)

「レオルくんは偉いな。紗雪の、ママの為にパパと一緒に作ろうな」

「あいっ!」

 元気よく返事したレオルナードが先頭に立ってキッチンに入っていく後ろ姿に笑みを浮かべながらレイモンドも息子に続いてキッチンへと入って行った。











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