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74.友、来たる-4-
しおりを挟む(ぼ、僕ちゃん!?パパン!?ママン!?ダミアンという侯爵家の跡取りは最低でもニ十歳以上という事よね!?しかも母親の語尾がざ~ます・・・)
ぶっ!
シェリルから話を聞き終えた紗雪は思わず吹き出してしまった。
「サユキ殿!?」
「も、申し訳ございません。ですがシェリル様のお話が面白かったからでも、ロザリア様のお立場が気の毒な事をおかしいと思ったからではないのです・・・」
僕ちゃん・・・
パパン・・・
ママン・・・
ざ~ます・・・
いい年をした大人が両親から僕ちゃん呼ばわりされている、両親を父上と母上ではなくパパンとママンと呼んでいるという事実が自分にとっての笑いのツボに入ってしまったのだと、紗雪が怒りの色を浮かべているシェリルに断りを入れる。
「こ、こんなに声を出して笑ったのは久し振りで・・・。僕ちゃん・・・。ニ十歳以上の大人が僕ちゃん・・・。パパンにママン・・・。語尾にざ~ます・・・。お、お腹が痛い・・・」
涙が出るくらいに笑った事で笑いのツボが外れたおかげなのか、落ち着いた紗雪は、離婚問題に強い弁護士を雇った上で教会にダミアンとの結婚が無効───白い結婚であった事を訴えればいいとシェリルに話す。
「それが出来ればロザリア殿は苦労などしないし、私も悩みはしない」
「夫と義両親からのパワハラとモラハラ発言の録音が出来れば、或いはその場面の録画が出来れば・・・」
今のキルシュブリューテ王国に録音か録画が出来る魔道具を作るだけの技術がないので、それ等の方法は諦めるしかない。
そのような類の魔道具が生まれる切っ掛けとなったのは紗雪がベルンハルトにインスタントカメラの製作を頼んだからなのだが、今回の事には関係ないのでおいておくとして───。
「これはロザリア様が屈辱に耐えれるかどうかの話になるのですが・・・ロザリア様が清らかな身である事を証明するか、或いは夫が唯一愛する女性達との間に成すかも知れない、もしかしたらユリアナ殿かカトリナ殿という女性との間に既に成しているかも知れない子供が托卵である可能性に賭けるしかないですね」
「サユキ殿の言い分は分かる。分かるのだが・・・」
「私もそれは承知の上で申しております。男を知っているのに子供を成せない身体だと罵られるよりも、男を知らない清らかな乙女であるからこそ子供を成せなかったのだと、僕ちゃん・・・ではなくダミアン殿のご両親も知った方が良いと思ったからこそです」
何はともあれ、私もロザリア様にお会いして直接お話をお聞きしたいですわ
もしかしたら何かお力になれるかも知れないですし・・・
「分かった。ならば私と共にラヴィアンローズ侯爵家に赴いて欲しい」
シェリルの要望に紗雪は首を縦に振る。
「さてと・・・」
シュルツベルク家を出て行くシェリルを見送った後、内情を探る為に紗雪はラヴィアンローズに式神を放つ。
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