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第四魔法;魔法の調理も程々に
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教室内がザワザワしている。みんな、先生にバレることを恐れていたり、私たちが何をするのかを見物したりしている。その観衆たちの真ん中に私たち二人が向かい合って立つ。
「私の両腕をつかんでおいといて。」
リズミールの指示通り、リズミールの長い両腕をつかむ。傷一つない綺麗な肌をしていた。腕の鑑賞を始めると同時に、リズミールが詠唱を始めた。
「リーフェアス・ティリン・サースイレンダー。」
しれっと長い魔法文を読む。リズミールのすごさに驚くが、もっと驚くべき光景が広がっていた。黒髪の子が前に立っている!平凡な顔立ちだけど、中身にスター性をかくしているような顔…って、私じゃん!なんで私が私の前にいるのよ!状況が理解できなくて、放心状態になろうと思ったとき、目の前の私が口を開いた。
「大聖堂に行けば、この世界の弱みを握れる。」
どういう意味かの質問をさせてもらえる時間もくれずに、もう一人の私は去っていった。どういうことだろう…。私の頭、どうしちゃったのかな?とうとう幻覚まで見るなんて。よし、深く考えずに、これは夢ってことにしよう!
「・・・・・・・・・・・・・・・・・き・・・・。」
何か聞こえる。これが夢なら、今が覚め時。小説ではこういう時、「起きて」なんだよな。
「お・・・・・・き・・・・・・。」
やっぱり、「起きて」パターンだったか。もう少し意外性が欲しいなぁ。
「お・・・・・き・・・・・・・・・・・・・・・・・て。」
もう、分かってるって!起きるからもう少し意外性のある事いってよ~。
「おい、生きてるか!」
え。なんだよ…。起きてパターンじゃなかったか。はぁ…。なんか、ちょっと残念。さっきと言い分が矛盾してるかもしれないけど、「起きて」パターンも悪くなかったのに。
「おい!生きてるのか?」
だんだん声が大きくなってきている。そろそろ起きたほうがいいか…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ふぁ~。なんか、スッキリしたぁ~。」
頭の中のデータをリセットした感じがする。なんて気持ちいい目覚めなんだ!幸せだぁ~。のほほんとした気分で前をみる。
「てめぇ、心配させといて”ふぁ~スッキリ!”じゃねぇだろ!」
訂正をする。最悪な目覚めだ。てか、なんでカルトがいるのよ。
「黒髪の一年が、変な魔法を関係ないヤツまで巻き込んで詠唱したって噂が耳にとどいたから、面白半分で保健室にきたんだよ。」
私の考えていることはわかりやすいのだろうか?
「面白半分なのはわかった。でも、もう半分は?」
「それはぁ…。」
間を十分とってから、少しぶっきらぼうに言った。
「心配…かなぁ?」
へぇ~。案外いい奴じゃん。もう一度訂正。ちょっといい目覚めだ。
「そんなことより、いいのか?黒髪だってことバレてるぞ。」
エッ。えぇ~!なぜだ?
「どうせ、魔法を使ったときに帽子、とれたんだろ。」
オイ、ちょっと待て。違うところがあるゾ。
「魔法は、リズミールが詠唱したんだからね。確かに、私のせいですべてこうなったよ。でも、あんなすごい魔法は、私は使えないから!」
黒髪だということがバレたのは別にいい。いつかどうせバレるから。でも、リズミールは今回、この件に関しては私が巻き込んだ。あまり迷惑はかけたくない。だからといって、あのすごい魔法を自分がやったというのは、名誉を奪ったみたいで嫌だ。ここまで書いてみて分かったことがある。私って優しい!
「自画自賛はそこまでにしとけよ。」
だから、なんで考えてることがわかるのよ!
「ニヤニヤしながら、調子にのってる顔してたからだよ。」
よし、決めた。これからどんなことがあろうが、これは最悪で屈辱的な目覚めだ!では、話題を変えよう。なぜ私は保健室にいるのか。今からこの謎を追っていく。
「どうして私は保健室にいるの?」
「魔力切れを起こして、伸びてたから。」
まるで、この質問を予想してたかのようにすぐ答えた。次ィ!
「リズミールは今どこに?」
「そこで伸びてる。」
カルトの指さす方向へ目を向ける。静かな寝息をたてた、眠り姫…じゃなくて、リズミールがいた。多分、ただの魔力切れだろう。
「こっちのヤツも可哀そうにな。どっかの誰かさんの巻き添え喰らって、一緒に生徒指導室行きだぜ?」
へ?セイトシドウシツ?もしかして…。
「先生にバレたの?」
カルトが、大げさに驚いてみせる。
「あた、あたりまえだろ!むしろバレないと思ってたのか?!」
思ってました…。むしろ、バレないようにしてたつもりです。
「マ、マジか…。」
そんなに驚かなくてもいいじゃない!よーし、あんたがその気なら…今度、どっかの誰かさんが巻き添えを喰らわせにきてあげるわ。
「あら、目が覚めたの?」
気が付いたら保健室の先生が立っていた。頭の中で、カルトを懲らしめていたので、気が付かなかった。でも、ここは一応しんどいふりをしとこう。
「医療魔法をかけたから、もう大丈夫だと思うわ。しんどかったら、この薬をのんでみて。」
と言って、苦い薬を取り出す。私は急いで背筋を伸ばす。私はもう元気です!
「なにか、まだしんどさとか、痛みはある?」
ないです!あッ…。でも、幻覚はみたな。
「幻覚かな?夢みたいものを見ました。」
「多分それは夢ね。」
はい、そうですよね。軽い魔力切れで幻覚はみませんよね。私はぐっすり寝てました!あぁ…リズミールが頑張ってる中、私はすぐ魔力切れを起こして、寝ちゃったのかな…?申し訳ない。リズミールが起きたら、礼をいっておくとしよう。
「生徒指導室で何があるかは知らないが、頑張れよ…。」
カルトが、忘れていた絶望的なビックイベントを思い出させる。雷雲の次は、説教タイムか…。(しかも初日で…。)脳内の君、私の代わりに説教を聞いといてくれない?今日はもう、疲れたんだよ!ん?さっきまで寝てたじゃないかだって?でも、疲れたんだよ…。
「私の両腕をつかんでおいといて。」
リズミールの指示通り、リズミールの長い両腕をつかむ。傷一つない綺麗な肌をしていた。腕の鑑賞を始めると同時に、リズミールが詠唱を始めた。
「リーフェアス・ティリン・サースイレンダー。」
しれっと長い魔法文を読む。リズミールのすごさに驚くが、もっと驚くべき光景が広がっていた。黒髪の子が前に立っている!平凡な顔立ちだけど、中身にスター性をかくしているような顔…って、私じゃん!なんで私が私の前にいるのよ!状況が理解できなくて、放心状態になろうと思ったとき、目の前の私が口を開いた。
「大聖堂に行けば、この世界の弱みを握れる。」
どういう意味かの質問をさせてもらえる時間もくれずに、もう一人の私は去っていった。どういうことだろう…。私の頭、どうしちゃったのかな?とうとう幻覚まで見るなんて。よし、深く考えずに、これは夢ってことにしよう!
「・・・・・・・・・・・・・・・・・き・・・・。」
何か聞こえる。これが夢なら、今が覚め時。小説ではこういう時、「起きて」なんだよな。
「お・・・・・・き・・・・・・。」
やっぱり、「起きて」パターンだったか。もう少し意外性が欲しいなぁ。
「お・・・・・き・・・・・・・・・・・・・・・・・て。」
もう、分かってるって!起きるからもう少し意外性のある事いってよ~。
「おい、生きてるか!」
え。なんだよ…。起きてパターンじゃなかったか。はぁ…。なんか、ちょっと残念。さっきと言い分が矛盾してるかもしれないけど、「起きて」パターンも悪くなかったのに。
「おい!生きてるのか?」
だんだん声が大きくなってきている。そろそろ起きたほうがいいか…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ふぁ~。なんか、スッキリしたぁ~。」
頭の中のデータをリセットした感じがする。なんて気持ちいい目覚めなんだ!幸せだぁ~。のほほんとした気分で前をみる。
「てめぇ、心配させといて”ふぁ~スッキリ!”じゃねぇだろ!」
訂正をする。最悪な目覚めだ。てか、なんでカルトがいるのよ。
「黒髪の一年が、変な魔法を関係ないヤツまで巻き込んで詠唱したって噂が耳にとどいたから、面白半分で保健室にきたんだよ。」
私の考えていることはわかりやすいのだろうか?
「面白半分なのはわかった。でも、もう半分は?」
「それはぁ…。」
間を十分とってから、少しぶっきらぼうに言った。
「心配…かなぁ?」
へぇ~。案外いい奴じゃん。もう一度訂正。ちょっといい目覚めだ。
「そんなことより、いいのか?黒髪だってことバレてるぞ。」
エッ。えぇ~!なぜだ?
「どうせ、魔法を使ったときに帽子、とれたんだろ。」
オイ、ちょっと待て。違うところがあるゾ。
「魔法は、リズミールが詠唱したんだからね。確かに、私のせいですべてこうなったよ。でも、あんなすごい魔法は、私は使えないから!」
黒髪だということがバレたのは別にいい。いつかどうせバレるから。でも、リズミールは今回、この件に関しては私が巻き込んだ。あまり迷惑はかけたくない。だからといって、あのすごい魔法を自分がやったというのは、名誉を奪ったみたいで嫌だ。ここまで書いてみて分かったことがある。私って優しい!
「自画自賛はそこまでにしとけよ。」
だから、なんで考えてることがわかるのよ!
「ニヤニヤしながら、調子にのってる顔してたからだよ。」
よし、決めた。これからどんなことがあろうが、これは最悪で屈辱的な目覚めだ!では、話題を変えよう。なぜ私は保健室にいるのか。今からこの謎を追っていく。
「どうして私は保健室にいるの?」
「魔力切れを起こして、伸びてたから。」
まるで、この質問を予想してたかのようにすぐ答えた。次ィ!
「リズミールは今どこに?」
「そこで伸びてる。」
カルトの指さす方向へ目を向ける。静かな寝息をたてた、眠り姫…じゃなくて、リズミールがいた。多分、ただの魔力切れだろう。
「こっちのヤツも可哀そうにな。どっかの誰かさんの巻き添え喰らって、一緒に生徒指導室行きだぜ?」
へ?セイトシドウシツ?もしかして…。
「先生にバレたの?」
カルトが、大げさに驚いてみせる。
「あた、あたりまえだろ!むしろバレないと思ってたのか?!」
思ってました…。むしろ、バレないようにしてたつもりです。
「マ、マジか…。」
そんなに驚かなくてもいいじゃない!よーし、あんたがその気なら…今度、どっかの誰かさんが巻き添えを喰らわせにきてあげるわ。
「あら、目が覚めたの?」
気が付いたら保健室の先生が立っていた。頭の中で、カルトを懲らしめていたので、気が付かなかった。でも、ここは一応しんどいふりをしとこう。
「医療魔法をかけたから、もう大丈夫だと思うわ。しんどかったら、この薬をのんでみて。」
と言って、苦い薬を取り出す。私は急いで背筋を伸ばす。私はもう元気です!
「なにか、まだしんどさとか、痛みはある?」
ないです!あッ…。でも、幻覚はみたな。
「幻覚かな?夢みたいものを見ました。」
「多分それは夢ね。」
はい、そうですよね。軽い魔力切れで幻覚はみませんよね。私はぐっすり寝てました!あぁ…リズミールが頑張ってる中、私はすぐ魔力切れを起こして、寝ちゃったのかな…?申し訳ない。リズミールが起きたら、礼をいっておくとしよう。
「生徒指導室で何があるかは知らないが、頑張れよ…。」
カルトが、忘れていた絶望的なビックイベントを思い出させる。雷雲の次は、説教タイムか…。(しかも初日で…。)脳内の君、私の代わりに説教を聞いといてくれない?今日はもう、疲れたんだよ!ん?さっきまで寝てたじゃないかだって?でも、疲れたんだよ…。
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