【BL】転生したら獣人の世界で何故か肉食獣に愛されています。

梅花

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本編

638話

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「レヴィ……火を使っているから危ないよ?」
「まだ、使っていない」
卵液を浸している間、レヴィに後ろから抱き締められた。
「うん。もう少しだけ待たないと……本当はじっくり漬けた方が美味しいんだけどね……?」
「作ってくれるだけで嬉しい」
甘えるようにスリスリと頬を寄せてくるレヴィにこうしているのは久しぶりかもしれないと思い立った。
リルもレヴィもリエラや子供たちがいるからと、日中こうしている事が少なくなっていた。
「俺だけ狡いとリルに怒られそうだが、後で謝る」
レヴィも色々とわかっているのだろう。
「仕方ないなぁ……それにしても、ルイくん……可愛い子だね。イルカの姿も見てみたいけど……難しいのかな。早く親御さんが迎えにくるといいね」
「そうだな」
俺の心配に同意したレヴィ。
「親御さんとても探していると思うんだよね……王都からなんて俺たちでも二日かかったのに……」
リルに任せてしまったが、できるだけ早くルイの親御さんに連絡が行くことを祈るしかない。
「リルに任せれば早いだろ……リルならギルドにも王宮にも顔が利く」
「え?どうして王宮?」
俺はレヴィの言葉に首を傾げると、レヴィはサラリと凄いことを続けた。
「ルイは隣国の大臣の息子だろう」
「え!」
「王都に隣国の大臣が来てるだろ?息子を連れて視察も兼ねて……と言うのは」
「知らないよ!」
俺はは驚く。そんな情報を聞いていない。
「あー……ラディットが毎日王都の情報を仕入れているのを教えて貰っているからな……」
俺はどうやってと気にはなったが敢えて聞かないことにする。
聞いたら怖い。
「……で、どうするのかなぁ、誰かお付きの人が迎えに来る?」
「どうだろうな……ラディットが、動き初めていたから迎えが来るだろうが、それはリルが戻って来ればわかるだろう」
「……そっか、ならルイくんが過ごしやすいようにしてあげなきゃね。扱いはうちの子たちと同じで良いのかな」
「大丈夫だろう」
俺は困ったなと思いながら、フライパンに火を入れてフレンチトーストを焼いていく。
悩んでも仕方無いのはわかるが、どうしてこの家族は偉い人達と縁があるのか。
俺は一般人なのだから、本当に緊張してしまうビビりなのだと思うが仕方無い。
色々考えてしまうと、フレンチトーストを焦がしてしまいそうになり、慌てて皿に引き上げる。
「何枚食べる?」
「全部」
枚数ではなく全部と答える背中にひっついた大きなクマを振り返り見上げると、チュッとキスをされた。
「了解」
リルはまた違うものを焼いてあげなきゃなと思いながら俺はせっせとフレンチトーストを焼くのだった。
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