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27話

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気付いたら、ふたりの家のダイニングソファーに寝ていた。
一瞬何処かわからなくて、がばっと飛び起きると、隣で読書をしていたレヴィに笑われる。

「起きたか?」
「え、あ…うん?」
「疲れたんだろ、寝たから帰ってきた」
「ご、ごめん…子供みたいだな…」

料理酒の味見をしていたら酔っぱらったような気がして…そこまでは記憶かあるが、そこから先が無い!
聞くの怖いんだけど…

「俺、何かしちゃった?酔っぱらっていたよね」

酒癖が悪いと言われたことは無かったけれど、それは今までの話で、今回はそうとは言えない。

「いや?特に何も無いが、頭が痛いとかないか?」
「ん~大丈夫。で、夕飯とか」
「まだ、昼をまわったくらいだから、大丈夫」
「え、そうなんだ?リルは?」

レヴィが、ちらりと廊下の方を見やり、苦笑する。

「買った荷物が届いてるから、受け取り」

えっと俺は立ち上がり、キッチンを見ると今日買った食材が沢山置かれていた。
やった、唐揚げ間に合いそう!

「お酒もお醤油もあるみたいだから、仕込みしちゃおうかな…」

そのままキッチンへ向かおうとして足を止める。

「レヴィ、俺を運んでくれてありがとう」

酔っぱらいだもん、その辺りに捨てられても文句言えないのに運んでくれてお礼くらい言わなくちゃと頭を下げた。

「おぅ、気にするな」

ひらひらと手を上げたレヴィは、また本に視線を落とす。
俺はキッチンに入ると、見慣れない箱があるのに気付いて、そっと開けてみた。食材なら困るからね!
その箱の中に入っていたのは水色のシンプルなエプロン。

「リルからだ」

レヴィがそう言った

「わ、欲しかったんだ…ありがとう」
「礼はリルにな」
「違うよね、これレヴィの好みじゃん?」

シンプルなエプロンは、レヴィの好み。リルなら、これにフリルが付いたり柄物だったりするはずだ。

「でも、ありがと。美味しい夕飯作るからね!」

俺は腕捲りをするのだった。
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