【BL】かつて大聖女様と呼ばれていた俺は現在男ですが何か。

梅花

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140話 犯人

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「なら、どの辺でか教えていただけますか?お手数お掛けしますが、よろしいでしょうか大神官様」
「構わぬ、仕方なかろう……」
面倒そうに降りてきた大神官達。
「では、馬車の中も改めさせていただきます」
「まて、その男が持っていたのだろう?ならば馬車の中までは」
うん?まさかだけど、下級神官を囮にして自分達は逃げようとか……思ってないよね?
「もしかしたら、何かの拍子に同じ物が落ちてしまっているかもしれませんから、大神官様は私が見させていただきますので」
ライトを受け取ると、ゆっくりと大神官の身体に当てる。
今度はおかしな感じは無かった。
「サハル!」
馬車の中を確認した騎士が俺の名前を呼んだ。
その手には山のような布袋。
それが、ぼんやりと光っていた。
「大神官殿、これが何かわかっていますか?」
ミゲル様の低い低い声。
「サハルが作った、怪我を治す力を付与した石です。我々が会議をしている間に討伐遠征する騎士達に一つずつ持たせる為に作った物です」
「こんなに……か、遠征が決まったのは昨日……」
「えぇ、聖女の派遣がわからないからと、一人で作ったものです。それが何故あなた方の馬車から出てきたのでしょうか……理由をお聞かせいただきたい……部屋を用意しろ」
ミゲル様の言葉は鋭く、騎士達が一世に大神官他を連れて行く。
「触るな、自分で歩ける」
騎士の手を叩いた神官。
「サハル、とりあえず付与石を片付けて、食事をしていろ……大変だったな……あとは任せてくれ侯爵の所に行っていても構わない。終わったらそちらへ行く」
「わかりました、お祖父様……後で伺いますので、先にお帰りください」
沢山の付与石の中から一つお祖父様の首に掛ける。
一つくらいなら後で多く付与すればいい。
「そうか?待っていてもいいが」
「いえ、ミゲル様と一緒に伺います」
俺はひらひらとお祖父様に手を振り、まずは石を部屋に持って向かう。
それを大切にしまって今度こそしっかりと鍵を掛けて、ミゲル様の向かった部屋を探すと、その部屋は直ぐに見つかった。
応接室だが、入口には騎士が二人扉を守るように立っている。
「サハル、中には入れないぞ?団長と、副団長が入っているからな」
「うん、此処で待ってもいい?」
「……寒くなるといけないからジャケットでも着てこいよ風邪ひくぞ?」
「大丈夫だよ、ありがとう。二人は大丈夫?お茶貰ってこようか?」
「俺達は仕事だから、気にするな」
そうこう喋っていると扉が中から開いた。
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