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第7章、 歴戦激突!
手を汚す理由( ゲームイベント)
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「 まさか、娘と同い年の少女かどわかさなければいけないとはな」
2メートルはあろうかという屈強な男が呟いた。
男の名は バルト=ラクリア。 セントレガル騎士団の元団長である。
バルトは真面目な性格をしていて、国からの信頼も厚かった。 何もなければ、これからも現役で働いていたことだろう。
怪我で動けなくなったわけではない。 たとえそうだったとしても、 見習いの指導役などの仕事はあったはずだ。
バルトの娘が 病気で倒れたことにより、彼は 騎士を止めてしまった。 バルトの妻は 娘を産んだ時に亡くなったので、 他に看病する者がいなかった。
医者は不足している。
家政婦も雇っていたが、仕事が手につかなかった。
3年前に 発症に気づいていれば、 命の危険まではなかったかもしれないのに!
しかし、全ては後の祭りだった。
そんな時に。
一人の神官がバルトの前に現れた。
「 バルトよ、そなたの娘を治してやろう」
「 本当か!?」
「 エリクサーという女神の加護を受けた万能薬がある。 それを使えばそなたの娘は完治する」
「...... 条件は何だ?」
表向きは慈善事業の神殿でも、 ただでくれてやるわけがない。 バルトに何かをさせたいはずだ。 それも裏の活動だろう。
神官は口角を上げて、 バルトに告げる。
「 話が早くて助かる。 アルファイン王国の妖精神子を 連れてきてほしい」
「 少女誘拐か?」
「 人聞きの悪いことを言わないでほしい。 盗賊の襲撃を受けた妖精神子を 我が国で保護した。 それだけのことだよ」
「 エリクサーの件が嘘だったら、お前をぶっ殺してやるからな!」
「 楽しみにしているよ」
バルトが睨みつけても、神官は涼しい顔をしていた。
2メートルはあろうかという屈強な男が呟いた。
男の名は バルト=ラクリア。 セントレガル騎士団の元団長である。
バルトは真面目な性格をしていて、国からの信頼も厚かった。 何もなければ、これからも現役で働いていたことだろう。
怪我で動けなくなったわけではない。 たとえそうだったとしても、 見習いの指導役などの仕事はあったはずだ。
バルトの娘が 病気で倒れたことにより、彼は 騎士を止めてしまった。 バルトの妻は 娘を産んだ時に亡くなったので、 他に看病する者がいなかった。
医者は不足している。
家政婦も雇っていたが、仕事が手につかなかった。
3年前に 発症に気づいていれば、 命の危険まではなかったかもしれないのに!
しかし、全ては後の祭りだった。
そんな時に。
一人の神官がバルトの前に現れた。
「 バルトよ、そなたの娘を治してやろう」
「 本当か!?」
「 エリクサーという女神の加護を受けた万能薬がある。 それを使えばそなたの娘は完治する」
「...... 条件は何だ?」
表向きは慈善事業の神殿でも、 ただでくれてやるわけがない。 バルトに何かをさせたいはずだ。 それも裏の活動だろう。
神官は口角を上げて、 バルトに告げる。
「 話が早くて助かる。 アルファイン王国の妖精神子を 連れてきてほしい」
「 少女誘拐か?」
「 人聞きの悪いことを言わないでほしい。 盗賊の襲撃を受けた妖精神子を 我が国で保護した。 それだけのことだよ」
「 エリクサーの件が嘘だったら、お前をぶっ殺してやるからな!」
「 楽しみにしているよ」
バルトが睨みつけても、神官は涼しい顔をしていた。
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