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本作品
夢。そこに壁が立ちはだかる
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潤が目を治す決意をかためた日から数日がたった。
路上ライブをやっていた亜衣に思わぬ話が舞い込んだ。それは、音楽関係者から亜衣にメジャーで本格的に歌手としてデビューしてみないか?とのことだった。亜衣は小さい頃の夢が叶うんだ!と思い、「やらせてください!」と、ひとつ返事した。本格的に歌手としてデビューする準備としてボイストレーニングを始める。
亜衣の歌声に惚れ込んだ音楽事務所の人は、自分の音楽事務所の看板歌手にするために、宣伝ポスター作りはもとより、有名な音楽番組に出演依頼をお願いするなど、相当力を入れて動き回っていた。しかし、そのことは当然潤の元へ届かないわけはない。
ある時、街角で大学生たちが亜衣の噂をしているのを潤が聞いてしまう。
大学生「ねぇ、知ってる?このへんで路上ライブをやっている三崎亜衣っていう大学生いるでしょ?その人が今スカウトされてて、今度歌手としてメジャーデビューするみたいよ?」
潤(!、よかった・・・。小さい時からの夢が叶うんだ。)
潤は喜ぶ反面、目の見えない俺なんかが亜衣のそばにいたままでは、亜衣のデビューの邪魔になる。本当に小さい時からの夢を叶えようとしている亜衣の邪魔はできない。
亜衣だけは夢を叶えろよ。・・・と潤は亜衣の家に置き手紙を残した。その日から潤は姿を消してしまった。せっかく病院も手術日程も決まっていたのに、なんで?どうして?亜衣は嘆いた。
「今度こそ・・・今度こそ潤と一緒になれると思ったのに・・・どうして?」亜衣は涙が止まらなかった。そして泣き崩れる亜衣にママが話しかけた。
ママ「亜衣・・・潤くんはあなたのことが嫌いになったわけじゃないのよ?むしろ好きだからこそ身を引いたのよ、潤くんこそ一番辛かったと思うわよ?好きな人の夢を叶えるためだもの・・・、亜衣わかってあげなさい。」
ママは亜衣を慰める。
亜衣「わかった、ママ私がんばる、潤の分までがんばる!」
そして亜衣は、人が変わったように歌手として歌のレッスンに励んでいた。
そんな時突然、潤の親友である“剛”が亜衣のもとを訪ねてきた。潤と連絡が途絶えてしまって心配になり潤の居場所を知らないか、とのことだった。亜衣は「私もわからないの、心配だから探すのを手伝ってほしい」と、剛に亜衣は頼んだ。剛も「必ず見つけ出して亜衣のもとに引っ張り出してやる」と約束して帰っていった。
それからというものの剛は毎日、考えられるあらゆる手段を使い、潤を見つけ出すために行動していた。色々な場所へ行き、最後に専門学校に行った時だった。潤と仲が良く気のあった同級生が隣の市にいるよ、と先生が教えてくれた。
剛は住所と電話番号を聞き、潤はそこにいるのではないかと、隣の市へ向かった。市内のあちこちを探し回ってようやく、専門学校の潤と同級生の家に着いた。
剛はインターホンを押す。
「こんばんはー、ここに潤きてません?」
潤の同級生“晃”が出てきた。
「どちら様ですか?何の御用ですか?」
剛「俺は潤の親友で剛というものだ。潤がいるなら出してくれ、この通りだ。」と頭を下げた。
剛「潤!大事な話があるんだ、潤、中にいるんだろう?いるなら出てきて話を聞いてくれ!!、・・・・・・晃くんからも頼んでくれないか?」
晃「・・・わかりました。少し待ってていてください」
そう言い残し、晃は奥の部屋へと入っていった。それから数分たったころ、明が潤を連れて出てきた。
晃「剛くんというかたが大事な話があるそうだよ、話だけでも聞いてあげて?・・・あ、立ち話もなんだから中に入って?僕は隣の部屋にいるから、2人だけでとことん話せばいいさ」
と言い、晃は隣の部屋へと入っていった。2人きりになるのをまっていたかのように剛は潤にこう切り出した。
剛「潤・・・、なんで三崎さんの前から姿を消したんだ?わけを教えてくれ」
潤「俺だって姿を消したくて消したんじゃない、小さい時から歌手を目指していた亜衣の夢が叶うんだ、そんな時に盲目の俺がいたんじゃ、亜衣に迷惑をかけることになるだろう?わかってくれよ剛・・・」
剛「わかってくれよだと?ばかやろう!!お前は三崎さんの気持ちがわからないのか!誰のためにここまで頑張ってきたんだと思っているんだ!本当にわからないのか、どうなんだ潤!」
潤「だから身を引いたんだと言っただろ!もう俺のことは構わないでくれ!」
剛「なんで潤わからないんだ!昔2人で誓った夢を忘れたのか!三崎さんの歌手になる夢が叶ってもそこに潤がそばにいなくては、本当に夢が叶ったことにはならないだろ!」
剛「お前らは結婚を誓った仲なんだろうよ!そしてプロポーズまでしていて、なんでそんな簡単に諦めてしまうんだ潤!」
潤「じゃどうすればいいんだよ!目だって完治する保証はないだろう?やっと諦めようとしているんだ、もう帰ってくれ!」
剛「おい・・・潤、本当にそれでいいのか?あんなにお前のことを思ってくれてる奴はもう二度とあらわれないぞ?お前だって昔三崎さんが歌手として歌っている脇で、ピアノを演奏して・・・。そのために盲目なのにピアノを猛練習して、点字の専門学校も通っていたんだろ?俺は知ってたぞ?お前には三崎さんが必要なんだろ!そして、三崎さんにも潤が必要なんだ、・・・・・・潤、人生に二度目はないんだぞ、三崎さんと昔に誓った夢に向かって、今こそ、すべてをかける時じゃないのか?潤、今すぐ病院に行くぞ・・・潤、潤!潤!!」
潤「わかった、わかったよ剛!」
潤は夢に向かってすべてをかける決意をし、今まで泊めてくれた晃にお礼を言い、剛と共に病院へ向かった。
路上ライブをやっていた亜衣に思わぬ話が舞い込んだ。それは、音楽関係者から亜衣にメジャーで本格的に歌手としてデビューしてみないか?とのことだった。亜衣は小さい頃の夢が叶うんだ!と思い、「やらせてください!」と、ひとつ返事した。本格的に歌手としてデビューする準備としてボイストレーニングを始める。
亜衣の歌声に惚れ込んだ音楽事務所の人は、自分の音楽事務所の看板歌手にするために、宣伝ポスター作りはもとより、有名な音楽番組に出演依頼をお願いするなど、相当力を入れて動き回っていた。しかし、そのことは当然潤の元へ届かないわけはない。
ある時、街角で大学生たちが亜衣の噂をしているのを潤が聞いてしまう。
大学生「ねぇ、知ってる?このへんで路上ライブをやっている三崎亜衣っていう大学生いるでしょ?その人が今スカウトされてて、今度歌手としてメジャーデビューするみたいよ?」
潤(!、よかった・・・。小さい時からの夢が叶うんだ。)
潤は喜ぶ反面、目の見えない俺なんかが亜衣のそばにいたままでは、亜衣のデビューの邪魔になる。本当に小さい時からの夢を叶えようとしている亜衣の邪魔はできない。
亜衣だけは夢を叶えろよ。・・・と潤は亜衣の家に置き手紙を残した。その日から潤は姿を消してしまった。せっかく病院も手術日程も決まっていたのに、なんで?どうして?亜衣は嘆いた。
「今度こそ・・・今度こそ潤と一緒になれると思ったのに・・・どうして?」亜衣は涙が止まらなかった。そして泣き崩れる亜衣にママが話しかけた。
ママ「亜衣・・・潤くんはあなたのことが嫌いになったわけじゃないのよ?むしろ好きだからこそ身を引いたのよ、潤くんこそ一番辛かったと思うわよ?好きな人の夢を叶えるためだもの・・・、亜衣わかってあげなさい。」
ママは亜衣を慰める。
亜衣「わかった、ママ私がんばる、潤の分までがんばる!」
そして亜衣は、人が変わったように歌手として歌のレッスンに励んでいた。
そんな時突然、潤の親友である“剛”が亜衣のもとを訪ねてきた。潤と連絡が途絶えてしまって心配になり潤の居場所を知らないか、とのことだった。亜衣は「私もわからないの、心配だから探すのを手伝ってほしい」と、剛に亜衣は頼んだ。剛も「必ず見つけ出して亜衣のもとに引っ張り出してやる」と約束して帰っていった。
それからというものの剛は毎日、考えられるあらゆる手段を使い、潤を見つけ出すために行動していた。色々な場所へ行き、最後に専門学校に行った時だった。潤と仲が良く気のあった同級生が隣の市にいるよ、と先生が教えてくれた。
剛は住所と電話番号を聞き、潤はそこにいるのではないかと、隣の市へ向かった。市内のあちこちを探し回ってようやく、専門学校の潤と同級生の家に着いた。
剛はインターホンを押す。
「こんばんはー、ここに潤きてません?」
潤の同級生“晃”が出てきた。
「どちら様ですか?何の御用ですか?」
剛「俺は潤の親友で剛というものだ。潤がいるなら出してくれ、この通りだ。」と頭を下げた。
剛「潤!大事な話があるんだ、潤、中にいるんだろう?いるなら出てきて話を聞いてくれ!!、・・・・・・晃くんからも頼んでくれないか?」
晃「・・・わかりました。少し待ってていてください」
そう言い残し、晃は奥の部屋へと入っていった。それから数分たったころ、明が潤を連れて出てきた。
晃「剛くんというかたが大事な話があるそうだよ、話だけでも聞いてあげて?・・・あ、立ち話もなんだから中に入って?僕は隣の部屋にいるから、2人だけでとことん話せばいいさ」
と言い、晃は隣の部屋へと入っていった。2人きりになるのをまっていたかのように剛は潤にこう切り出した。
剛「潤・・・、なんで三崎さんの前から姿を消したんだ?わけを教えてくれ」
潤「俺だって姿を消したくて消したんじゃない、小さい時から歌手を目指していた亜衣の夢が叶うんだ、そんな時に盲目の俺がいたんじゃ、亜衣に迷惑をかけることになるだろう?わかってくれよ剛・・・」
剛「わかってくれよだと?ばかやろう!!お前は三崎さんの気持ちがわからないのか!誰のためにここまで頑張ってきたんだと思っているんだ!本当にわからないのか、どうなんだ潤!」
潤「だから身を引いたんだと言っただろ!もう俺のことは構わないでくれ!」
剛「なんで潤わからないんだ!昔2人で誓った夢を忘れたのか!三崎さんの歌手になる夢が叶ってもそこに潤がそばにいなくては、本当に夢が叶ったことにはならないだろ!」
剛「お前らは結婚を誓った仲なんだろうよ!そしてプロポーズまでしていて、なんでそんな簡単に諦めてしまうんだ潤!」
潤「じゃどうすればいいんだよ!目だって完治する保証はないだろう?やっと諦めようとしているんだ、もう帰ってくれ!」
剛「おい・・・潤、本当にそれでいいのか?あんなにお前のことを思ってくれてる奴はもう二度とあらわれないぞ?お前だって昔三崎さんが歌手として歌っている脇で、ピアノを演奏して・・・。そのために盲目なのにピアノを猛練習して、点字の専門学校も通っていたんだろ?俺は知ってたぞ?お前には三崎さんが必要なんだろ!そして、三崎さんにも潤が必要なんだ、・・・・・・潤、人生に二度目はないんだぞ、三崎さんと昔に誓った夢に向かって、今こそ、すべてをかける時じゃないのか?潤、今すぐ病院に行くぞ・・・潤、潤!潤!!」
潤「わかった、わかったよ剛!」
潤は夢に向かってすべてをかける決意をし、今まで泊めてくれた晃にお礼を言い、剛と共に病院へ向かった。
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