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疑念
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企画書に目を通す作業は進んでいるのだろうか…。フレア以外に人はいなかった…となるとマリンは仕事に戻っている可能性が大きいな…。ラルスやリンも戻っているだろう。というか何時間寝ていたのだ?私とシエラも寝ていたから相当時は経っているはず…。しかし…まだ侵入者が壊していった壁の修理途中か…。いつもなら1時間くらいでリンが直している…。そんなに時間は過ぎていないのか…?
「久しぶりダネ~♪元気してる?」
「…リウム…いえ…先代、お久しぶりですね。しかしこの惨状を見て体調を聞くのは私以外にはしないでくださいね。一族の恥晒しです。」
「……もう…嫌いになっちゃった…?……もう…お兄ちゃんとは呼んでくれないのかな?」
「……とりあえず今は不可能です。私にも立場というものがありますから…。」
「そうまでするのは…お母さんが関係あったり…する…?」
「…先代の青色の目は全てを見透かされているようで、嫌いです。」
「…うん…。」
少し悲しげな顔を浮かべるお兄ちゃんは少し昔に戻ったようで嬉しかった。
「…先代の右目…貴方の隠しているその右目は…嫌いじゃないです…。」
「…そっか…。…ルーも色々大変なんだよね…。わかった。僕も陰ながら協力しよう。何があった時は頼ってくれ。なっ!いいだろう!」
「…脳の片隅にでも置いておきますね。」
「ははっ…!片隅かぁ…。そっかそっか。それでルーの負担が軽くなるなら喜んで片隅に置かれとくとするよ。」
「…それでは…また今度会えた時に。………お兄ちゃん…。」
少し…少しだけ視界の端で、本当に少しだけだけど、お兄ちゃんが笑ってくれたような気がした。嬉しいけどすごく悲しい。お兄ちゃんに会えた事が嬉しい。…お母さんを思い出した事が悲しい。私はお母さんを殺した。それなのにあの人は表情を変えなかった。いや、変わらなかった。ずっと私の後ろを見てた。私なんか見てはなかった。…お兄ちゃんと比べられるのはキツかった…。
「おい、ラディ。聞きたいことがある。」
「…フレア…この前から様子が変だな。大丈夫か?」
「この前は私がどうかしてた。…今聞きたいのは魔法の事だ。」
「なんだ、やっと研究大好きフレアちゃんに戻ったのか。」
「なんだその呼び方は!やめろやめろ!全く…」
「でも仕事があるんだ。早くしてくれ。」
「仕事ならもう終わらせている。マリン達がな。」
「そうか…。ならいいぞ。質問に答えよう。しかし、魔法ならマリン達に聞いた方がいいのではないか?」
「もう聞いた。ラディにも回答は期待してない。確認みたいなものだ。作者がイタズラで魔法書に嘘を書いてる時もある。それを確認するために聞くだけだ。…そんな身構えなくていいよ。」
なるほど…。ならば支障はあるまい。
「それで、質問は?」
フレアは少し変な深呼吸をし、こう発した。
「ラウルって何かわかるか?」
「……ラウル…?知らん。なんだそれは。」
「…知らないならいいんだ。きっとイタズラで書いたやつだろうね。マリン達も同じように答えたから。」
「…そうか。力になれたならよかった。…ところでシエラは知らないか?」
「あ~…疲れてるっぽいから先に休む事を提案したけど…ダメだったか?」
「いや、それならいいんだ。では午後は休暇をだそう。マリン達に感謝を込めてな。」
「助かる。なら私から放送をしておくからラディは先に休んどけよな。」
「ああ…。何から何まですまないな。ありがとう。」
「…お安い御用さ。」
「久しぶりダネ~♪元気してる?」
「…リウム…いえ…先代、お久しぶりですね。しかしこの惨状を見て体調を聞くのは私以外にはしないでくださいね。一族の恥晒しです。」
「……もう…嫌いになっちゃった…?……もう…お兄ちゃんとは呼んでくれないのかな?」
「……とりあえず今は不可能です。私にも立場というものがありますから…。」
「そうまでするのは…お母さんが関係あったり…する…?」
「…先代の青色の目は全てを見透かされているようで、嫌いです。」
「…うん…。」
少し悲しげな顔を浮かべるお兄ちゃんは少し昔に戻ったようで嬉しかった。
「…先代の右目…貴方の隠しているその右目は…嫌いじゃないです…。」
「…そっか…。…ルーも色々大変なんだよね…。わかった。僕も陰ながら協力しよう。何があった時は頼ってくれ。なっ!いいだろう!」
「…脳の片隅にでも置いておきますね。」
「ははっ…!片隅かぁ…。そっかそっか。それでルーの負担が軽くなるなら喜んで片隅に置かれとくとするよ。」
「…それでは…また今度会えた時に。………お兄ちゃん…。」
少し…少しだけ視界の端で、本当に少しだけだけど、お兄ちゃんが笑ってくれたような気がした。嬉しいけどすごく悲しい。お兄ちゃんに会えた事が嬉しい。…お母さんを思い出した事が悲しい。私はお母さんを殺した。それなのにあの人は表情を変えなかった。いや、変わらなかった。ずっと私の後ろを見てた。私なんか見てはなかった。…お兄ちゃんと比べられるのはキツかった…。
「おい、ラディ。聞きたいことがある。」
「…フレア…この前から様子が変だな。大丈夫か?」
「この前は私がどうかしてた。…今聞きたいのは魔法の事だ。」
「なんだ、やっと研究大好きフレアちゃんに戻ったのか。」
「なんだその呼び方は!やめろやめろ!全く…」
「でも仕事があるんだ。早くしてくれ。」
「仕事ならもう終わらせている。マリン達がな。」
「そうか…。ならいいぞ。質問に答えよう。しかし、魔法ならマリン達に聞いた方がいいのではないか?」
「もう聞いた。ラディにも回答は期待してない。確認みたいなものだ。作者がイタズラで魔法書に嘘を書いてる時もある。それを確認するために聞くだけだ。…そんな身構えなくていいよ。」
なるほど…。ならば支障はあるまい。
「それで、質問は?」
フレアは少し変な深呼吸をし、こう発した。
「ラウルって何かわかるか?」
「……ラウル…?知らん。なんだそれは。」
「…知らないならいいんだ。きっとイタズラで書いたやつだろうね。マリン達も同じように答えたから。」
「…そうか。力になれたならよかった。…ところでシエラは知らないか?」
「あ~…疲れてるっぽいから先に休む事を提案したけど…ダメだったか?」
「いや、それならいいんだ。では午後は休暇をだそう。マリン達に感謝を込めてな。」
「助かる。なら私から放送をしておくからラディは先に休んどけよな。」
「ああ…。何から何まですまないな。ありがとう。」
「…お安い御用さ。」
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