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第2章 海を目指して
第50話 雪原の中
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「……これは、おぞましいでありますな」
私たちが雪原を走り抜いていると、その足音に反応したかのように大量の雪だるまが生成される。
その大軍はゆっくりでもなく、確実に私たちを追いかけてくる。
「アイツらを撒くことはまだ考えなくてもいい。それより、より多く情報を得ないと」
進む限り雪しか見えない。どれだけ広大な魔法なのだろうか。
ザッザッザッ……と、私たちの足音が雪原に響き続けた。
またもその足音に反応したのだろう。だが今回は何かが違った。
「……囲まれたね」
「そうでありますな」
周囲360度全方向に、雪だるまが生成された。
「自分に任せるであります」
爆裂魔法『真円陣噴火』
私たちを囲む円上に魔法陣がいくつも現れ、そこから炎が噴火する。
「……まじでありますか」
だがしかし、雪だるまはそれを耐えてみせた。僅かに溶解した部分は見受けられるが、この寒波によってすぐさま凍る。
「明らかに強化されてる……もしくはクウラの魔法に対して耐性を持つように作られてるだけかも」
光魔法『日光の怒槌』
熱を孕んだ光を天から落とす。
予想通り、雪だるまは溶解しきった。やはり熱に耐性がある訳ではなく、個人の魔力に対しての耐性があるようだ。
欠点は掴めた……! この魔法にも十分弱点はある……!
「……十分チートだっつの」
「あへへ、そうでしょう?」
「……!!」
「っ……! 誰……!?」
背後から声がしたほうを振り返る。
するとそこには背格好は私と同じくらいの女がいた。
青い瞳と白の髪。まるで妖怪のような雰囲気のその女は、水晶を抱えていた。
「こんにちわ、ルミツ」
「……あんたが八鬼魔眼でいいんだよね?」
「うん、そだよ。ウチはリシャー。第3の魔眼やってる。ごめんだけど死んでもらうね」
「……来るであります!」
魔雪魔法『雪鉱魔人』
巨大な雪だるまを創造したリシャーは、それに乗って私に襲いかかる。
「死んで」
一瞬にして目の前まで距離を詰めてきたリシャーと雪だるま。
その拳が私の眼前まで迫る。
蝶華心得『貫・龍飛』
拳に対し正面から突き技を放つ。破壊も貫通もできないが、拮抗する状況は逆に拳を止めるのに都合が良かった。
「意外と強いね」
「あんまナメないでね……!」
蝶華心得『滝割・昇青龍』
上段切りで拳を下から切り上げる。
切断はできないが、拳を天まで上げさせ、隙を作る。
「喰らえ……!」
蝶華心得『貫・龍飛』
私は本体、リシャーに突きを喰らわせる。
……が、
「遅いね。私八鬼魔眼の中で運動神経ない方なんだけどな?」
手に持っていた水晶玉により、突き技を止められてしまった。
「死んで」
魔雪魔法『白濁氷の魔槍』
水晶玉から雪を固めた槍のようなものが発射される。
「くっ……!」
突きとは反対の刀でなんとか弾くが、さらにもう一撃が準備されている……!
魔雪魔法『白濁氷の魔槍』
両刀で正面から受けるが、重い……!
私は受け流すことができず、ジリジリと足を滑らせながら後退する。
「終わりだよ、死んで」
魔雪魔法『白濁氷の大魔槍』
私が受け止めているのよりも数倍大きな氷……!
ちょっとキツイかなぁ……!
その氷は発射され、体制の良くない私に迫る……!
「ルミツ殿は死なせないであります!」
爆裂魔法『真爆の波動弾』
赤い閃光が空を駆け、リシャーの魔法に衝突する……!
そして巻き起こる大爆発!
広がる熱風が私の受け止めている氷の威力をも弱める。
私はその好機をたちまち逃さず、受け流した。
……効いてる、クウラの魔法が……!
「あー、忘れてた」
魔雪魔法『魔核動制限の淡雪』
「……!」
「……?」
クウラは分かっていないようだが、僅かに雪の量が増えた……! そしてそれら全ての粒に魔法がかかっている……!
「こんなもの、掻き消すであります!」
爆裂魔法『真撃爆破』
「……?」
爆裂魔法『真撃爆破』!
爆裂魔法『真撃爆破』!!
「……発動、しない……?」
「……」
光魔法『光矢』
「私も、か……!」
「あへへ、すごいでしょ。これが私の魔法。1度見た相手の魔法は全て封じることができる。この雪に触れている限りはね」
だからか……。クウラの爆裂魔法も私の光魔法も既に見せてしまった。
でも大丈夫だ、私にはまだ闇魔法が残っている。奴は私が二属性適性なのを知らない。
どうやらフィジカルでは負けているようだが、私にだって隠し刃がある。状況はそこまで酷くない。
私だけならだけど……。クウラは……?
「クウラ、戦える?」
「ええ、自分の強みは魔法だけじゃないでありますゆえ……! 戦えるであります!」
「ふふっ、そうこなくっちゃ」
「……なんか、希望を見出してるみたいだけど」
リシャーはおぞましい量の魔法を出す。
100体相当の雪だるま、リシャーを隠すほどの大量の氷槍。
「君たちは今日、ここで死ぬ。この決定は決して覆らない」
私たちが雪原を走り抜いていると、その足音に反応したかのように大量の雪だるまが生成される。
その大軍はゆっくりでもなく、確実に私たちを追いかけてくる。
「アイツらを撒くことはまだ考えなくてもいい。それより、より多く情報を得ないと」
進む限り雪しか見えない。どれだけ広大な魔法なのだろうか。
ザッザッザッ……と、私たちの足音が雪原に響き続けた。
またもその足音に反応したのだろう。だが今回は何かが違った。
「……囲まれたね」
「そうでありますな」
周囲360度全方向に、雪だるまが生成された。
「自分に任せるであります」
爆裂魔法『真円陣噴火』
私たちを囲む円上に魔法陣がいくつも現れ、そこから炎が噴火する。
「……まじでありますか」
だがしかし、雪だるまはそれを耐えてみせた。僅かに溶解した部分は見受けられるが、この寒波によってすぐさま凍る。
「明らかに強化されてる……もしくはクウラの魔法に対して耐性を持つように作られてるだけかも」
光魔法『日光の怒槌』
熱を孕んだ光を天から落とす。
予想通り、雪だるまは溶解しきった。やはり熱に耐性がある訳ではなく、個人の魔力に対しての耐性があるようだ。
欠点は掴めた……! この魔法にも十分弱点はある……!
「……十分チートだっつの」
「あへへ、そうでしょう?」
「……!!」
「っ……! 誰……!?」
背後から声がしたほうを振り返る。
するとそこには背格好は私と同じくらいの女がいた。
青い瞳と白の髪。まるで妖怪のような雰囲気のその女は、水晶を抱えていた。
「こんにちわ、ルミツ」
「……あんたが八鬼魔眼でいいんだよね?」
「うん、そだよ。ウチはリシャー。第3の魔眼やってる。ごめんだけど死んでもらうね」
「……来るであります!」
魔雪魔法『雪鉱魔人』
巨大な雪だるまを創造したリシャーは、それに乗って私に襲いかかる。
「死んで」
一瞬にして目の前まで距離を詰めてきたリシャーと雪だるま。
その拳が私の眼前まで迫る。
蝶華心得『貫・龍飛』
拳に対し正面から突き技を放つ。破壊も貫通もできないが、拮抗する状況は逆に拳を止めるのに都合が良かった。
「意外と強いね」
「あんまナメないでね……!」
蝶華心得『滝割・昇青龍』
上段切りで拳を下から切り上げる。
切断はできないが、拳を天まで上げさせ、隙を作る。
「喰らえ……!」
蝶華心得『貫・龍飛』
私は本体、リシャーに突きを喰らわせる。
……が、
「遅いね。私八鬼魔眼の中で運動神経ない方なんだけどな?」
手に持っていた水晶玉により、突き技を止められてしまった。
「死んで」
魔雪魔法『白濁氷の魔槍』
水晶玉から雪を固めた槍のようなものが発射される。
「くっ……!」
突きとは反対の刀でなんとか弾くが、さらにもう一撃が準備されている……!
魔雪魔法『白濁氷の魔槍』
両刀で正面から受けるが、重い……!
私は受け流すことができず、ジリジリと足を滑らせながら後退する。
「終わりだよ、死んで」
魔雪魔法『白濁氷の大魔槍』
私が受け止めているのよりも数倍大きな氷……!
ちょっとキツイかなぁ……!
その氷は発射され、体制の良くない私に迫る……!
「ルミツ殿は死なせないであります!」
爆裂魔法『真爆の波動弾』
赤い閃光が空を駆け、リシャーの魔法に衝突する……!
そして巻き起こる大爆発!
広がる熱風が私の受け止めている氷の威力をも弱める。
私はその好機をたちまち逃さず、受け流した。
……効いてる、クウラの魔法が……!
「あー、忘れてた」
魔雪魔法『魔核動制限の淡雪』
「……!」
「……?」
クウラは分かっていないようだが、僅かに雪の量が増えた……! そしてそれら全ての粒に魔法がかかっている……!
「こんなもの、掻き消すであります!」
爆裂魔法『真撃爆破』
「……?」
爆裂魔法『真撃爆破』!
爆裂魔法『真撃爆破』!!
「……発動、しない……?」
「……」
光魔法『光矢』
「私も、か……!」
「あへへ、すごいでしょ。これが私の魔法。1度見た相手の魔法は全て封じることができる。この雪に触れている限りはね」
だからか……。クウラの爆裂魔法も私の光魔法も既に見せてしまった。
でも大丈夫だ、私にはまだ闇魔法が残っている。奴は私が二属性適性なのを知らない。
どうやらフィジカルでは負けているようだが、私にだって隠し刃がある。状況はそこまで酷くない。
私だけならだけど……。クウラは……?
「クウラ、戦える?」
「ええ、自分の強みは魔法だけじゃないでありますゆえ……! 戦えるであります!」
「ふふっ、そうこなくっちゃ」
「……なんか、希望を見出してるみたいだけど」
リシャーはおぞましい量の魔法を出す。
100体相当の雪だるま、リシャーを隠すほどの大量の氷槍。
「君たちは今日、ここで死ぬ。この決定は決して覆らない」
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