大賢者居酒屋〜転生した大賢者の居酒屋は、看板娘と共に順調です〜

赤海 梓

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プロローグ:6 命名。遂に始まる大賢者居酒屋

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「遂に準備が…」

「やっと勉強が…」

「「終わったーー!!」」

 あれから1週間、様々なノウハウやら雑用やらをクライアに叩き込んだ。クライアが1人で勉強している間は店の設備を整え、開店の準備をコツコツと進めていたのだが、今日の日が沈み始めた頃、遂にそれが完了する。

「それじゃ最後に、居酒屋に名前を付けなきゃね!」

「…まあ確かに、そうだな!俺の店になるんだから、自分の店くらい自分で名付けたいよな」

「そうだよね!どうする?「居酒屋オリス」とか?」

「それは主張が強すぎるだろ…」

「うーん、じゃあ「魅惑の美麗」とかは?」

「それもう居酒屋じゃないじゃん。スナックじゃん」

「それなら「鬼のお寝んね場」とかいいんじゃないかな?」

「絶望的なネーミングセンスの無さ」

「うそぉ!?」

 こいつはどんな環境で育ってきたらこんなヘンテコなネーミングにセンスを感じるんだ…。

「えっと、えっと、じゃあ!「大賢者居酒屋」とか!」

「いやそれ…」

「良いじゃねえか!「大賢者居酒屋」!」

「!?」

 デカくて野太い声に驚き後ろを見ると、そこにはガゼンさんが仁王立ちして話を盗み聞きしていた。
 …え?良いの?「大賢者居酒屋」が!?語呂悪いし、大賢者って何?って感じだし、何も良くないだろ…!

「聞いたぜオリス!ありえない強さで盗賊を追っ払ったってなぁ!そいつはもう大賢者を彷彿とさせる程だと聞いたぜ!」

「なっ…!?そいつを何処で…?」

「へっ、仕事柄情報網が多彩なんでな」

「くっそ、油断も隙もないおじさんですね…」

「オリス…、この人は?」

「ああ、クライア。この人はここの1番の常連だった人で、名前はガゼンさんだ」

「ガタイいいですね、ガゼンさん!これからよろしくお願いします!」

「おうおう、可愛い嬢ちゃん連れてんな、オリス!おめぇも大人になっ」

「違ぇよ!」

「ワハハハ!それもそうか!」

 くっそ、なんなんだこいつ!

「ってか、ガゼンさんなんでここに居るんですか。ガゼンって仕事何してるか酔ってても話さないけど、部下大量に連れてくるし、忙しいんでしょ?」

「まっ、仕事柄勘がいいんでな。今日くらいに再開するんじゃねえかと思ってな」

「その仕事まじで無敵じゃないですか…」

「ガッハッハ!!ま、話は逸れたがともかく!今日からここは「大賢者居酒屋」で決まりだな!!」

「えっ」

「うんうん!いいね!大賢者居酒屋!」

「ちょっ」

「「大賢者居酒屋!オープン!!」」

 俺が話を遮る間もなく、ここは「大賢者居酒屋」と命名された。…まぁ、この2人が喜んでくれるなら、俺も別にいいか。

「大賢者居酒屋、開店しまーす!!」

 気づけば周りには近所の人たちの人だかりができており、皆さんが暖かい拍手で俺らの店の開店を祝ってくれた。
 この大賢者居酒屋は今、開店することとなった…!

「じゃあ今日から開店って事で、俺が最初の客でいいか?」

「…!!逆にいいんですか!?」

「ああ。ここは立地が良くてな。また毎度通わせてもらうぜ?」

「ありがとうございます!」

 そしてガゼンさんは店の中に入っていく。

「クライア、初仕事だ!」

「うん!」
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