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しおりを挟むおっぱい触ったら結婚の詐欺に引っ掛からずに済んだあたしは、詐欺肯定派のミシェルと詐欺否定派のロランとお菓子を食べながらお茶を飲んでいる。
「いつも思うけど都合よくテーブルも椅子もお茶セットもあるよね」
「言われればそうだな」
「私は便利なので疑問に感じたこともありませんでしたよ」
今日のお菓子はギモーヴ。確かにボロボロと落とさないからドレス着てるときは最適なお菓子かもしれない。紅茶も美味しいけどそろそろなんかもうちょっとちがった、緑茶?ほうじ茶?飲みたい。ペットボトルのお茶とか飲みたいわ。
「当日のドレスは何色になるんですか?」
「薄いブルーにグレーががったやつ。ブルーグレー。それにキラキラ」
「キラキラ?」
「うん。スカートのところにキラキラつけてって頼んだからどんなキラキラになるかはわかんないけどルネさんがキラキラにしてくれるって」
「ルネの本気キラキラとか恐ろしいな…」
「ですね。ファヴォリだけじゃなくてプレフェレまで総動員することを考えると恐らく手縫いですよ。そのキラキラ」
「え?ヤバそうなの?」
「そのヤバいがなにかはわからないが、とてつもなく手間隙のかかったものはできると思う。ルネの考えるキラキラが常人の考えるキラキラであるとは思えないな」
「たった数日で出来たとは思えないようなものでしょうね。でもミズキ様にはお似合いになると思われますよ」
見てもいないのにお似合いになるとかすごい褒め言葉。
キャバドレスじゃないドレスなんて着たことないし(ハロウィンでやっておけばよかった)自分じゃ全くわからない。
「今日のドレスもとても似合っていますよ」
「ほんと?確かにかわいいよね。着られてる感じだったらどうしようって思ったけど、姿見でみたら意外といけた」
ドレスレッスンのためにあった大きな鏡はあたしの衣装確認鏡になってしまったけど。そもそもダンス躍りながら鏡みるなんて器用なことはまだ出来ない。
「そういえばミズキ様お煙草は?」
「あー、もうあとちょっとしかないからやめたくて。買えないし」
「私が増やしてさしあげましょうか?」
「またとんでもないお願いとかされたら嫌だしいいや。辞めるチャンスだと思うし禁煙する」
「煙管や葉巻にしないのか?」
「キセルねー。憧れるけど、せっかくなら花魁みたいな着物きて脇息にもたれて吸いたいからいい。それと葉巻はなんかゴツいからいい」
思い出させないでくれ。禁煙って思ったより大変。客のおじさんたちが大変だって言ってたけど、今は水蒸気のとかもあるしイケるんじゃね?って思ってた。だけどまさかの異世界とか斜め上すぎて逆に禁煙できそうなんだから。
「まぁ口寂しければノアかジョエルにキスしてもらえばいいしね」
隣でお茶飲んでた人が噴き出した
「え?大丈夫?紙ナプキンあるよ。あっ」
紙ナプキンを渡そうと思ったらティーカップをひっくり返してしまった。
「やばっ」
ドレスが汚れたらシャレにならない!って立ち上がったけど椅子は倒れてしまった。やばい、このボリュームのドレスやばい
「ミズキ!」
ロランに手を引かれたら倒れた椅子に足をひっかけて前に転んだ。あっやば、これいつものパターンのやつって転びながら頭を過った。
感じるのはあたしの唇に温かい唇が触れているということ。ノアやジョエルとちがって少し乾燥していて大きいけど薄めの唇。歯が当たらなくてよかったって思ったら、腕を掴んだ手に力が入ったのがわかった。ごめん。とりあえずどうしたらいいかわかんないから目瞑るわ
「ロラン、もういいんじゃないですか?」
ミシェルの声がして我にかえった。多分キスしてた時間もほんの数秒なんだけどうっとりしてしまったんだと思う。
「ミズキ…その、すまない」
「こっちこそ…ごめんなさい」
「二人ともファーストキスじゃないんですから、そんなに顔を赤くしてどうするんです?」
あたしの脇の下に手を入れて起こしてくれるけど、これじゃ子ども扱いだ。ミシェルって非力に見えるけど成人女性を抱えあげることができるんだから結構力あるんだと思う。意外。
「ネイル、しましょうか。とりあえず手だけでいいんですか?」
「うん。フットネイルもしたいけど当日の靴はオープントゥじゃないらしいからとりあえず手だけおねがいします」
「では色から選びましょう」
この人はネイルサロンでも開いているんだろうか?座らされたあと出してきたサンプル帳には色んなチップ。どの色もアートもOKだそうだ。スカルプで延長もできるとか3Dネイルもできるとかなにこれちゃんとサロンじゃん。
「やだー。結婚してなかったら絶対ジョエルと結婚してた」
「今からでもいいですよ?花婿が2人から3人に変わったところで大した変更ではありませんから」
「いやいや、無理無理。ね?ロランもそう思うでしょ?」
「俺は…まぁ…」
「あっ色は白がいいなー。フレンチのとこミラーかオーロラっぽいのがいいかも。いや、オーロラにする。あと人差し指と薬指は白!白のとこ付け根にキラキラつけて」
「かしこまりました」
ミシェルに手をとられてケアから始められた。はーもう幸せ。これこのまままつエクもしてほしいくらい。ロランは、絶対できないから無理だ。お茶淹れるのにもこんなに困ってるんだもん
「ベースの色は白になさりますか?」
「うん」
LEDランプもなければフィルムもなくパウダーとなんかの魔術でうるうるネイルができる。えーうそこれすごーい。
「ミシェルすごいね。マジこれ最近の流行りじゃん。異世界やばいね」
「そうですか?なぜか気付いたらこのデザインができるようになっていたんですよ」
ゲームやばい。そうだよね、日本のメーカーが作ってるんだもん。かわいいのは取り入れたいよね。あとランプなしてジェルネイルすごすぎるんだけど。しかも速乾。やば
「ビジューはどうされます?個人的には…いえ、そのピアスと似たようなものにされます?」
「うん。統一感で考えたらそうかな」
「ではダイヤで」
「は!?」
「え?ですから同じものですよね?かなり純度が高いものですので同じものは」
「いや、だから、ダイヤだったのやっぱこれ」
「えぇ。ノアールの魔術式が詰まっていますがダイヤですよ。これほどとんでもない魔術が組み込まれているのにこの透明度は流石としか言えませんよ」
やだこわい
「ミズキは愛されているんだな」
淹れるのを失敗しためっちゃ色の濃い紅茶を飲みながらロランに言われる。確かに、会って数時間で婚約?結婚?したけど愛されてるとはおもう
「筆下ろしの相手だからじゃないですか?」
「なにそれ。じゃあミシェルもヒナのことまだ好きなんじゃない?」
「いいえ、私はそのようなことはありませんよ。まぁ確かに当時は童貞でしたけど。童貞を捧げた相手にのめり込んだのは殿下だけです。ロランは童貞ではありませんでしたし」
「ミシェル!なんでそれを!」
え?じゃああの3人ならロランだけが童貞じゃなかったってこと?えー意外。すごく意外。この初さとか絶対ヒナで童貞捨てたあと特になにもなかったってかんじなのに
「侯爵家とはそういったところなのですよ。次男とはいえろくでもない女とは関わってほしくないですから、性教育はきちんとしているんですよ。はい、できました」
「こーしゃく大変。王子様とおんなじ?貴族ってよくわかんないんだよね。あっかわいいー!きらきら!うるうる!ちょー理想。ミシェルありがとう」
「お礼はとりあえずキスでいいですよ」
めんどくさいから頬にキスだけしてあげた
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