【番外編】乙女ゲームの余り物たちと結婚させられるために異世界から召喚されました【番外編】

そいみるくてぃー

文字の大きさ
4 / 17

3

しおりを挟む

賑やかなパーティーの雰囲気が一変したのは一瞬だった。大きなガラス窓が割れて会場の照明が切れる、女性の声男性の声入り乱れるが、僕に届く声は愛しい妻の声だけ。

「えっ?うそ、ちょっ、どこ触ってんの!?リュカ!ノア!ミシェルっ!」

ミズキがもう怪盗の腕の中にいることはわかった。早く、ロラン早くって思いながら照明の復旧を待つ。今の僕が照らしたらみんな目がやられるくらい照らしちゃいそうだから駄目だ。

「ちょっと、そこおっぱい!手冷たいってば!」

この混乱の中ミズキのどうでもいい叫びだけが救われるが

「だからそこもおっぱい!どう考えたってネックレスそこじゃないでしょ、ちょっと!ドレスの隙間指いれないでよ!」

セクハラにあってることだけはわかった。相手が男だろうからイライラもするが、触りたくなる気持ちはわからなくもない。

照明がついたら本当にミズキは怪盗らしき人の腕の中にいた。リュカよくキレなかった。なんだかんだリュカならすぐ対処できるのにしなかったのは作戦があるから。

「この宝飾品と異世界の花嫁は頂いていく」

ミズキもう無抵抗なんだけど?もうちょっとは抵抗するかと思ったのに。声がタイプだったとか?それなら厄介!さすがに怪盗の夫は増えても困る。それより予告してたのってネックレスだけじゃなかった?ミズキも連れていく必要あった?絶対惚れたやつじゃん困る!!
 
「ノア、追って」
「わかってる」
「こっちは任せてください。すぐ追いかけますから」

とにかくミズキを追いかけるために外へ出る。どこへいるかはすぐわかる、それは僕だけじゃなく他の夫達も全員。とにかく今は僕が追いかける。予告の品なんてどうでもいい、愛おしい妻のために。

場所は意外と離れてない、高い建物の上、ここは
 
「抵抗するなっ!」
「だから!人妻なの!ジャンル的にはアリかもだけど、あたし的に不倫はちょっと遠慮するとゆーか」
「一回だけでいいんだ、筆頭魔術師もいたから逃げ切れないってわかってる。その唇を一度でいいから味わいたい」
「なにそれっ!はずっ!」

告白やプロポーズに最適と今若い騎士達の間で話題になっているスポット、夜の街から邪魔をするところがなく城が見える絶好のロマンチックスポット。所有者の許可を得なければ入れないので邪魔も入らない最高の場所なのだ。この怪盗なる人物が許可を得て入っているかはわからないけれど、少なくともこの情報は近衛騎士の間で流行っているので貴族しかわからないはずだ。やっぱりこいつは貴族確定。ミズキの予想か当たった

「捕まったら結婚も出来るかどうかかわからない、だからたった一度の思い出として…いいだろ?」
「…それなら」

なんで流されるの!?ほんとミズキってば甘い。特に年下の男!僕が一番甘やかされてるのわかってるから事実!

「だめーっ!!!」

目を閉じてキス待ち顔だったミズキは驚いた顔でこちらを向いた。いやいや、驚くの僕だから、浮気現場だよこれ。

「ミズキを離せ」
「嫌だっ!ネックレスは返す!」
「逆!ネックレスなんて僕はいらないからミズキは返して」
「え?やだ、修羅場?あたしを巡ってってやつ?」

修羅場なんかじゃない!犯罪者に妻の唇が奪われそうになってるんだから止めるのは当たり前。

「筆頭魔術師、わかるだろ?女と1度も経験もせず牢にぶちこまれるくらいならこんな美しい人と口付けだけでも交わしたい気持ちが!」
「だから僕達の奥さんだからダメだっ!娼館にでもいけばいいじゃないか!」
「娼館は嫌だ!恥ずかしい!」
「えー、かわいいー、童貞?挿入しなくてもいいんじゃない?キスだけしたいって言えば娼婦達いっくらでもしてくれるんじゃない?だって貴族でしょう?」

ミズキがまさかの正体に気付くなんて…ジョエルが知ったら泣いて喜ぶはずだ。あの「なにも考えていないミズキが~」が口癖になりつつあるジョエルなのに、ミズキが怪盗が貴族子息だと気付いたなんて聞いたら盛大にパーティー催しちゃいそう。理由聞かれてはぐらかしてるの見てみんなで笑って。
じゃない!

「じゃあ一回だけね、顔かっこよさそうだしいいよ」

なんとなく顔立ちだけで選んでそんなこと言う!もう最悪。なんで夫以外の人間にキスするところなんて見なくちゃならないの?僕達だけのミズキなのに。してほしくなくて肩を掴んで止めようとしたらドレスだけ掴んでしまった。もちろん片乳は露になった。ニップレスは今日はないみたい

「ちょっ、やめて、えっと…」

恥ずかしがったのはミズキではなく目元を隠したままの怪盗。動揺している。でも僕はもう我慢できないから見せ付けてやることにした。魔術で拘束だけしてるけど下半身の状態的に立つことは出来ないだろう、違うところは勃起しているけど。

「僕のことだけ見て」

普段なら見せたくないって抱き込むけれど、今日は見せ付けるためだから体は密着させない。僕の腕でミズキのおっぱいを隠さないようにこの男のいる方と反対のおっぱいしか揉めない。

「んぅー、っ、んはぁ…」

鼻にかかった声で喘ぎ声が漏れるもんだからこっちも興奮する。一番大変そうな童貞がそこにいるけれど。
目の前に狙ってる女が片乳出しながらディープキスしてるなんて、隠してた目もかっぴらいて見てる。まぁこれから捕まるんだし最後の思い出にでもなるんじゃないかな?
ミズキが恥ずかしがってるのも新鮮ですっごくいい。人前恥ずかしいタイプじゃないはずなのに、まぁ言い寄ってきた男の前で夫とキスだから恥ずかしいのかな?それなら意外とかわいいところもあるかも

「ノア」

聞き馴染みのある声がしたから目線だけそっちに向けたらすっごい笑顔のジョエルがいた。あれ?追いかけてくるのジョエルだっけ?
ミズキを引き剥がしたと思えば、自分のジャケットをかけてあげてた。やっぱ紳士。

「じゃあこれは預かりますね」

ミズキの首にぶら下がっていた怪盗の予告の品を取って怪盗の前に。え?ミズキは?

「怪盗なんて言いながらやる義賊ごっこは楽しかったですか?あなたも立派な犯罪者ですから」
「いや、悪いことなんて」
「私の妻への猥褻行為は犯罪ではないと?」
「それは…」

怪盗で引っ張りたかったけど世論には勝てなさそうだから妻への猥褻行為で捕らえてから余罪出すんだろうな。ジョエルらしい。

「ちなみにあの詐欺師集団は無事全員捕らえたので暫くは私達と沢山お話ができますね、近衛の団長ももっと言えば騎士団の団長も大変に楽しみにしているそうですよ。義父も義弟も平和を愛してはいますが、愛すべき部下から犯罪者が出てしまうことを嘆かわしく思っていることでしょう。ほら、いつまでも座っていないで行きますよ、そろそろその股間の物も落ち着いたでしょう?」

えー、勃起がおさまるまで待ってたの?意外~って思ったけど、ジョエルが怪盗連行するのに相手勃起してたらそれがニュースになりそうだし仕方ないかも。僕にもなんか怒ってるけど無視、怒られたくないもん。

「ノア、今日はあなた以外はこの件で帰れそうにないのでミズキのことを頼みましたよ」

2人!?家に2人でいいってこと?やったー!!!!

「ミズキ、今日は家にふたりっきりだって」
「ノアすっごいやる気じゃん…」
「だって子作り解禁だよ!?」
「子作りセックス?」

もうだめだ興奮しすぎててやばい。ミズキの口から子作りセックスなんて出てくるなんて…

「ミズキだいすきっ!」
「あたしも。大好きだよ。子作りセックスってなんか…恥ずかしいね」

恥じらうところなんて普段あんまり見ない。僕以外には見せてるのかもしれないけど、いつも笑ってて余裕があってエッチなミズキと違うのもいい。そう、すごくいい。

「赤ちゃんは欲しいけど、あんまり早くできちゃうのも…残念かも」
「なんで?ノア赤ちゃんほしいって」
「避妊しないでするセックスなんて普段ないでしょ?だから惜しいなって」
「いつもナマ中出しじゃん」
「もー!そういうとこ!避妊は僕の方からしてるんだから気持ちがちがうの」

むきになって言えばすごく嬉しそうに笑ってた。やっぱりちょっとだけ年上なんだなって思うときでもある。いつまで経ってもミズキの好きなところを再発見できるのは本当に幸せだ。

「ほらおうち帰ろう。するんでしょ?子作りセックス」

ぎゅっと抱き締められてからはもう理性もどっか行った。誰もいないのをいいことに家のあらゆるところでセックスしまくった。ミシェルにもジョエルにも怒られるけど仕方ない、したかったんだもん。



でも本当に妊娠してミズキが悪阻で生死をさ迷う日々が続くなんてこのときは思ってもみなかった。ほんと後悔!全部怪盗のせい!




end


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜

紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。 連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

幼馴染の勇者に「魔王を倒して帰ってきたら何でもしてあげる」と言った結果

景華
恋愛
平和な村で毎日を過ごす村娘ステラ。 ある日ステラの長年の想い人である幼馴染であるリードが勇者として選ばれ、聖女、女剣士、女魔術師と共に魔王討伐に向かうことになる。 「俺……ステラと離れたくない」 そんなリードに、ステラは思わずこう告げる。 「そうだ‼ リードが帰ってきたら、私がリードのお願い、一つだけなんでも叶えてあげる‼」 そんなとっさにステラから飛び出た約束を胸に、リードは村を旅立つ。 それから半年、毎日リードの無事を祈り続けるステラのもとに、リードの史上最速での魔王城攻略の知らせが届く。 勇者一行はこれからたくさんの祝勝パーティに参加した後、故郷に凱旋するというが、それと同時に、パーティメンバーである聖女と女剣士、そして女魔術師の話も耳にすることになる。 戦いの昂りを鎮める役割も担うという三人は、戦いの後全員が重婚の認められた勇者の嫁になるということを知ったステラは思いを諦めようとするが、突然現れたリードは彼女に『ステラの身体《約束のお願い》』を迫って来て──? 誰がどう見ても両片思いな二人がお願いをきっかけに結ばれるまで──。

転生先は男女比50:1の世界!?

4036(シクミロ)
恋愛
男女比50:1の世界に転生した少女。 「まさか、男女比がおかしな世界とは・・・」 デブで自己中心的な女性が多い世界で、ひとり異質な少女は・・ どうなる!?学園生活!!

処理中です...