6 / 17
花街の劇場と女装夫
しおりを挟む5人と結婚後の話。
cfnmの洋物AVをみてから書いたのでとんでもなくひどい内容。
*****
見たこともない新しい刺激を求めていると言ったのは恐らく妻の気まぐれ。
「オペラでも演劇でもバレエでもない卑猥なショーがみてみたい」
卑猥なショー?
困り果てたので花街の主人、カリス家当主に問い合わせたところ、見世物小屋で男性ストリップをやっているとのこと。
まだ明るいうちに訪問したミシェルは門前払いをくらった。
「男は入れないんだよ、帰った帰った。まぁ兄ちゃんが脱ぐってんなら話は別だけどな」
警備というかならず者に日銭を払って雇っているのだろう、その人間にそんなことを言われたというのにミシェルは笑顔で帰ってきた。
「女装をします」
ミズキも大概だがこいつも大概だった。
「はぁ?お前がミズキと行けばいいだろ、なんで巻き込むんだ」
「私とミズキだけだと絶対に手を出さない自信がありません。あなたがいてくだされば仕事だと割りきることも出来ますし、護衛も兼ねてノアールを連れていけばミズキの機嫌もよくなりますよ」
「男が脱ぐショーなんて興味ない!」
「その言い方だと女なら見たいと言っているようなものなのでミズキの機嫌が悪くなりますよ、おわかりですか?」
確かにそうだ。
「すまない」
「ではリュカも参加で。4人で行きましょうね」
*****
「あははははっ!それで?うち?」
ミシェルがロランとミズキをデートに追い出し、ジョエルには宰相の方に頼んで厄介な案件を押し付け、仕事に出ていたノアールを半ば強制的に家に連れ帰ったと思えばルネを呼んで衣装の打合せだというから頭を抱えた。ルネは腹を抱えて笑っている。
「ロランは女装に向いていませんし、ジョエルに先回りして摘発されてしまえばミズキの楽しみがなくなってしまいます。ルネ様にお願いしたのは私達に似合うドレスを仕立ててくださると思ったからです。あっお茶をどうぞ。菓子も私が作りましたから安心してください。奥様とお子様達へのお土産も用意していますから」
客に茶菓子を勧める前になんのことかわかっていないノアールに説明をしてやったらどうだと言いたいが厄介なことになりそうなので何も言わずお茶に口をつける。
「え?女装って?」
「いいんですよ、気にしなくて。全部ミズキのためですから」
気にするだろう。ミズキが何かを言っていればいいが恐らくこれはミシェルの独断。先回りするのはいいが、巻き込まれる診にもなってほしい。
「殿下、あー、リュカも知ってましたか?」
婚約してもいまだに慣れないらしい。同じ妻を夫に持つ者同士なのだから畏まられてもいい気分ではない。
「提案だけな。断っているんだが聞く耳を持ってくれない」
「違います、ちゃんと理由も言いました」
「僕聞いてないんですけど」
説明しなかったのか…ノアールが気の毒でならない。
「ドレスはまぁ全員黒でいいでしょう。スタイルもよく見えますしミズキの髪色ですから」
「じゃあ重たくならないようにレースにするわ。閣下は体毛処理してらっしゃる?」
何を聞くんだと。呆れを通り越した。
「ミズキやジョエル、ノアールの服はよく頼まれているからわかるけど閣下のことは存じ上げませんもの。確認しないと透け感があるレースが使えるかわかりませんわ」
「顔より下の毛はきちんと処理されていますよ。心配なく。あと髭も永久脱毛しましたから」
「じゃあみんな袖は透け感のあるレースにするわ。いっそ4人で似たようなドレスを着たらいいのよ、お忍びで来た令嬢たちに見えなくもないから」
別に行きたくもない場所にやりたくもない女装をしていかなくてはならないのだろうか。仮にも王子が妻のために女装するなんて…もうつくため息もなくなった。
「じゃあ髪色だけ魔術で変えてちょうだいね、ミズキはあの髪色じゃすぐ異世界の花嫁だってバレるから。」
*****
「きゃー、髪明るいのひっさびさ!かわいい?かわいい?まだいける?」
ミシェルにメイクと着替えをしてもらって出てきたミズキは異常にテンションが高かった。
こちらに来てからは自由に髪色を変えることがなかなかできなかったので、久々に明るい髪色だと大喜びだった。ミシェルに頼めばいつでも好きな色に変えてもらえるだろうに、我が家にはミズキは黒髪と思っている人間が多すぎるからそんな提案も出なかったのだろう。
「ほんとはさ、ロランみたいに赤っぽくでもいいし、ジョエルとかノアみたいに黄緑とか紫もいいんだよ?でも今日は金髪!リュカの色にしちゃうと王族の色だからダメなんだって。ちょーっとアッシュいれてもらったかんじ?」
いつもは既婚者らしく纏めていることが増えたミズキも今日は髪を巻いておろしている。派手に着飾るわけではないのでヘアアクセサリーはなし、いつもの雰囲気とはかわるがこちらの人間に近くなるのだなと感心してしまった。
「とても素敵だ」
「知ってる。ありがと。リュカの女装も楽しみにしてる」
そう、思い出したくなかったがこれからドレスだ。既に大半の化粧が終わっていて、睫毛はマスカラで重たく感じる。まばたきをする度に視界に入ってくる。ちなみにミズキの髪色のことを言っていたが勿論自分自身の髪色も少し変えている。ホワイトブロンドは悪目立ちするので今のミズキよりも暗めにしている。「姉妹設定にでもしましょうか?」とニヤニヤしながらミシェルが言ってきたので丁重に断った。
「閣下!ドレスを着たらまだヘアセットもあるんですよ!奥様が愛おしいのはわかりますが早くしていただかないと」
ファヴォリの人間でよかったとつくづく思う。ニュイであれば従兄弟がでてくるから気まずいどころではない。
『妻のために女装までするとは…3番目とはいえ王子なのだから』
などと嫌味が続くだろう。体の線が出るエロいドレスばかりミズキに作る人間のくせに。
「きゃーっ!かわいい!キレイ!美人!!!」
ヘアメイクと着付けが終わってミズキの前に3人で行けば、彼女は大喜びだった。
「華奢だからやっぱ似合うね」
一番に側にいったのはやはりミシェル。ミズキはドレスの上からミシェルの体をなぞって満足そうにしている。普段ならキスのひとつやふたつだが生憎リップがついているからしない。どうせ自分で直すんだからすればいいのに。見る人が見れば同性カップルだ。一部マニアには受けそうな2人だ。
「あ~んかぁわいいー!!!!!!」
魔力放出させて少しだけ幼くしたノアールに彼女は大満足なようだ。幼女すぎても入れないし、今のままだと骨格が男だから微妙なのだ。当日ドレス調整をさせてしまったファヴォリの面々には頭が上がらない。
「ちょっとミズキ、メイクとれちゃうってば」
ヒールを履いたミズキより少しだけ低いノアールを抱き締めて頬にキスをしている。ほらみろ、やっぱりすぐ塗り直さなくちゃならないじゃないか
「リュカはほら、脚がに股だめ。今日はお姫様なんでしょ?」
「はぁ?姫?」
「お忍びプリンセスとその友人御一行設定なんだよ。ミシェル言ってたでしょ?」
初耳だよ
揃いの服にするのが好きなミズキと4人でお揃いのドレスで花街までやってきた。男性ストリップの見世物小屋らしい。果たしてここは合法の店なのか?
受付であろう人間にミシェルが結構な額を握らせていた。案内されたのはフロア全体が見渡せる2階席。リクライニングソファによく冷えたシャンパと白ワイン、そして赤。あとはなぜかフルーツボード。受付でもらったバカみたいな仮面を着けているから身元がバレることはないだろう。
「どうぞお嬢様、真ん中へ」
なぜかビキニパンツにサスペンダーもいう恥ずかしい格好をした男に席を促されたが、主役はミズキなので譲った。譲るもなにも遠慮したいだけだが。
とんでもない格好をした男を下がらせ、この2階席に他の人間が来ないように魔術まで展開したミシェル。
「えー、ミズキの隣がいい」
ワガママを言い始めたのはノアール。姉妹設定だって勝手に決めて二人で髪色だけではなくドレスもアクセサリーもお揃い。本人が乗り気なのでいいが、こっちは恥ずかしいから本当に嫌だ。巻き込まれてるだけなのに、あんなとんでもない格好をした男にエスコートされそうになるなんて心底不快だ。
ミズキは見た瞬間大笑いしていたが、冗談でもあの格好をしろと言われないことだけを祈る。
「私が給仕をしますからノアールとリュカがどうぞ。」
「あー、ミシェル忘れてるでしょ、アリーとリリー。女の子なんだから」
「あら、そうでしたわ。申し訳ありません。アリーとリリーがミズキのお隣にどうぞ」
自分は両方いける名前だからと意味不明な名前をつけられなくて済んでいるミシェル。正直何が行われるかもわからないグレーな見世物小屋なんて来たくなかった。なんなんだよ尾籠なショーとは。
薄暗かった照明が一度全て落とされ、正面真ん中のステージにスポットライトが当たる。出てきたのは先程席に案内した男と同じ格好をした男達だ。
きゃーきゃーと黄色い声が飛び交う。少なくはない人数の女性達がいるのだろう。何に対しての声援なのかは謎だ。なぜか少人数の管弦楽団もいて雰囲気を作り上げる。格好はアレなのだから意味がわからない。
客席を練り歩いたあとおもむろにビキニパンツを脱いだ男達に群がる女性達。恐怖以外のなにものでもないのに隣にいる妻は笑っている。
「やばいよ、手コキしてどうすんのかな?まさかみんながみんな手コキじゃないよね?」
ウケる~って笑っているのはミズキと目の前の肉棒にしな目のいかない女性達だけだ。ノアールも最初はミズキの胸に顔をあてていたが、下の光景を目の当たりにして黙ってしまった。
「勃起してからが本番?」
ライトに照らされ続けているから否が応でも目に入ってしまう。なんでこんなところで男の勃起したちんこを目にしなければならないのか。妻が他人の勃起したものを見るのもなんだか複雑な気もする。あと少人数オケの演奏もできればやめてもらいたい。ライトが股間に当てられた瞬間にシンバルはもう耐えられない。
「ちょっとみて、やばい、やばいやばいwww」
バシバシとノアールを叩きながら大笑いしているミズキの目線には代わる代わる男性の勃起ちんこを咥え始めた女性達。好きにしてくれと言わんばかりに手を頭の後ろで組んでされるがままになっている男達。
大衆の面前で挿入がなければ花街の法には引っ掛からないらしいが、オーラルセックスもセックスに含まれると思う。これは本当にあの当主が許可をだした店なのだろうか?あまりにも…目に余る。
別の男が何かのスプレー缶を勃起状態の彼らに渡していく。そこで演奏が少し変わる。何が起こるのかみていたがあまりにも想像を絶したいたのでもう何も言えない。
「ちょっとみた?ちんこにクリームスプレーして舐めさせるとか!やばい、めっちゃウケるわここ。オペラとかバレエよりめっちゃ楽しい。あー、笑いすぎてお腹いたい」
ミズキの『やばい』はいろんな意味があるが今回はこちらも形容しがたいのでやばいという言葉しかでてこない。
自分のちんこにクリームスプレーをして女達に代わる代わる舐め咥えさせるなどとんでもない。ショーとは呼べない。何度も言おう、ミズキは大笑いして楽しそうに見ているが。
「何回もイケるタイプなのかな?それとも何人か女変えてるけど、アフターに持ち込みたい女の子のときに射精すんのかな?」
知らない。何も知らない。この男娼達の射精の回数なんて知りたくもない。なぜそこを聞いてくるのか?知らないよ。
「あー、やばい、ほんとやばい。腰振ってちんこも金玉もめっちゃ揺れてる、やばい。ほんとやばいwww」
自分の妻がこの惨状をやばいと思えるまともな人間でよかった。あの男達に自分の妻が口を開けて待っているなんて考えたくもない。よくこんな場所をみつけたなミシェル。そしてあの当主がこんな出し物に許可を出すとは…カリス家には幻滅したと言わざるを得ない。
「どこの人とかわかるんじゃない?男は仮面してないし。今度探してみようかな。やばくない?こんなことしてんだよ?どうしよう知り合いの旦那さんとかだったら笑」
そんなことは考えたくもない。きっと他国から出稼ぎに来ている男娼だろう。そうであれ。あと群がる女性達は娼婦達であれ。貴族の奥方なんていない、そう、きっとそう。
群がる女達から気に入った女を選んだのかもしくは最初から決まっていたのか、それぞれが女性に挿入してしまった。おい、これは駄目だろう。本番は許可がある店でないと表向きは駄目なはずだ。
「ミズキ、これから少し騒がしくなりますよ」
新しいワインを開けながらミシェルがそう言う。ミズキは呑気に「やっぱギャラリーいると張り切って喘ぎ声とか大きめになんのかな?それよりこの白ワインおいしいね」などと言いながらグラスを傾けている。もう3人と味見と言いながら結構な量を飲んでいるミシェルと4人で結構な本数空けている。
さっきの陰茎に生クリーム塗ったくって女性達が次々に口に含んでいくとんでも出し物が終わってただのセックスになった途端ミズキの興味が薄れてしまった。自分の胸に顔を埋めているノアールに手ずからつまみを与えている。下を見たくないからといってズルい。
もう無だ無。感情は無。そんな気持ちで下を見ている。腰の動きも早くなってきたからそろそろイくんだろうなーなんて見ていたら入口が開け放たれて市中騎士とカリス家の騎士達がなだれ込んできた。
「お前達は法を犯した。お嬢様方は後に事情を聞かせてもらうが、店側の人間は一人たりとも逃がさん。裏口ももう兵を回している、観念するんだな」
下では捕り物が始まった。女性達は席に戻され男達は次々に連行されていく。2階へ上がろうとした人間もいたが、ミシェルが魔術を展開させていたので上がってくることは不可能だ。
「やばいね、ここまで出し物とかよくやるねー。ほら、あの人もあの人も見たことある」
「出し物ってまだミズキそれ信じてるの?どうみても摘発だよ?」
「まさか風営法に引っ掛かった!?この世界でもやっぱ挿入がダメなんだね」
ふーえーほーは知らないがこれは立派に摘発だ。別の国からやってきてこの国で違法な風俗経営とは頭を抱える。カリス家だって全てを把握できているわけではないということか。令嬢の夫達をもっと上手く使えばいいのにとは思うが父としてなどと思っているのだろうな。令嬢があまりにも優秀なのも問題かもしれない。
「ほら、市中騎士だけじゃないよ、お城で見る人もいる」
近衛まで参加しているとは想定外だ。近衛騎士がこんなところにいるはずがないのに何故いるのだろうか?ミズキのことを熱心にみて手を振ってアピールするのだからこれは夫となりたいか一夜でも相手をしたいかだろう。
「ミシェル」
「わかってますよ。所属と家名は覚えておきます」
厄介な奴等は誰の妻に手を出そうとしているのか痛い目を見ればいい。彼女の義父の一人が上司、一人が国のトップだということ思い出させてやろうじゃないか。
「あーあ。終わっちゃった。めちゃくちゃ面白かったね」
「なにがだ…」
「えー、全部?また見たいから楽しみにしてるね。あとドレスもまたお揃いがいい、うーん、でもそれぞれに似合うのも捨てがたいし…キャバクラ行くとき女装していこうか!ホストもありだね」
接待する人間の性別が変わるだけなのになぜ女装前提なのだろうか?
余程楽しかったのだろう、帰りに写真館に寄って4人で写真を撮らされた。店主達は請求先をみてそれはもうあわてふためいていたが、ミズキの顔をみて妙に納得し、我々の顔をみてなんとも言えない表情をしていた。。こっちだってやりたくてやっているわけではない。
end
21
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる