俺のモテない学園生活を妹と変えていく!? ―妹との二人三脚で俺はリア充になる!―

小春かぜね

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第5章 個別ルート 伊藤亜紀編

第417話 モザイクアート制作 その4

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 このモザイクアート制作……実は当たり外れが有って、当たりを引くと楽な作業に成るが、外れを引くと非常にめんどくさい。
 当たりの場合は殆ど単色だったり、空白部分も多いのだが、外れを引くとグラデーションが豊かだったり、全面にシールを貼らないといけない場合も有る。

 当然。外れの方が自然と貼り付けミスも多くなる。
 だが、ミスをしても小さなミスなら、生徒会から注意されることも無い。

 私語は禁止では無いけど、真剣にやろうとすると、自然に無言へ成っていく。
 俺と亜紀が作業を始めだして、しばらくすると学年連中の女子二人が、俺と亜紀の存在に気付いたらしく、作業をしながら俺と亜紀の話しをし始める。

 そして、周りの環境が静かな所為で、その会話が俺の方にも聞こえてくる。

「ねぇ…。あれってさ……」
「特進の伊藤さんだよね…?」

「うん。間違いない」
「特進の伊藤さんだ」

「特進の人がモザイクアート制作に来るなんて、今まで初めてじゃ無い?」
「特進は、こんな馬鹿げたことをする人達では無いから!」

「かも、知れない…?」
「あの人……特進でも、トップクラスの人なんでしょ!?」

「噂を聞いていると、そうらしいね」
「あの人も彼氏が出来たから、浮かれて居るんかね?」
「けど、彼氏は普通の人なんだよね??」

「あぁ言った秀才タイプは、落ちこぼれを案外好きに成るそうだよ…」
「私はあの男子に話したことは無いけど、良い噂は聞いたこと無い!」

「…………」

 聞きたくない会話で有るが、亜紀は学年一の美少女で有る。
 特進コースのエリートがこんな所に来るなんて、信じられないと言いたいのだな。
 あの二人に悪気は無いと信じたいが、やっぱり注目の的に成るよな。

「……」

『ペタ、ペタ、―――』

 さっきの会話は亜紀の耳にも入っているはずだが、亜紀は黙々と作業をしている。
 周囲の雑音など、気にしていない感じだ。

(やっぱり、亜紀は強いな…)
(これだけのメンタルが無いと、特進コースの世界では生きて行けないのだろうな?)

 俺はそんなことを感じながら、モザイクアート制作を進めていった。

 ……

「作業をしている皆さん!」
「後。10分ほどで、本日の作業は終了と成ります!!」

「キリが良い場所で、作業を終了してください」
「終了後は後片付けをしてからでの、解散をお願いします!」

 時刻が16時50分と成った時。
 教壇に居る生徒会の人が少し大きな声で、教室全体へ響き渡るように言う。

 予定通り。今日の作業は17時までだそうだ。
 俺と亜紀は一枚目の作成を終えて、二枚目に取り掛かっていたが、俺のは時間内での完成は難しそうだ。

(今日は、この辺で止めておくか…)
(明日も有るし!)

 ノルマが無い作業で有るので、俺はキリの良いところで手を止める。
 俺は作業を止めて亜紀の方を見ると、亜紀の方は作業を続けており、頑張れば時間ギリギリで完成しそうな感じで有る。

「……」

 亜紀は、真剣な眼差しと素早い手付きでシールを貼っている。
 亜紀は時間内での、完成を目指しているのだろう。

(亜紀は本当に真面目だな)
(今、亜紀に声を掛けると怒られそうだから、俺は一足先に片付け始めよう…)

 俺は心の中で感じながら席を立ち、片付けを始める。
 周りの人達も、作業にキリを付けて片付け始めている。

 途中の作品を、教壇に居る生徒会の人に渡し、使いかけのシールシートもシールが有った場所に戻す。
 この使いかけのシールは、明日もそのまま使う。

 片付けを済ませた俺は作業をしていた席に戻り、亜紀が終わるのを待つ。
 このまま、俺だけで帰ってたら恋人失格で有る。

「……」

『ペタ、ペタ、―――』

(この調子だと、時間ギリギリで完成しそうだな…!)

 俺は亜紀の作業を横目で見ていると、同じように片付けを終えた高岡が、俺の方へ近付いてきて穏やかな表情で話し掛けてきた。
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