単身赴任しているお父さんの家に押し掛けてみた!

小春かぜね

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第69話 我が家の長女 その11

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「咲子を甘やかせ過ぎたのかな?」

「はぁ?」

 宮子は怪訝けげんの顔をする。

「何言っているの!?」
「頭…大丈夫!?」

「えっ、違うのか……?」

「そんな訳有るか!」
「甘やかすだけで、普通の女性はそんな行動はしないよ!」
「あなたに、あからさまな好意が有るから出来るんだし、あなたも知らない内に咲子に好意を持って居るから、そう成っているんだよ。ふざけるのもいい加減にして!!」」

「あっ、あぁ……そうなんだ」

「あなたと咲子がどうなろうが知った事では無いが、お母さんや私を巻き込まないでね!」

「その辺は大丈夫だよ……。母さんにも似たような事は言われたし」

「あなたと咲子が男女関係に成ってしまったら、私はあなたとの縁を完全に切る!」

 何時もより口調が強い宮子。
 大分酒が回ってきた!?

「そんな事は起きないから大丈夫だよ!」
「父さんだって、人生終わらせたくは無いし…」

「ふん!」
「そう願っているわ!!」

 宮子は日本酒をぐっと飲んでいる。
 酒は余り飲めないと言った割には結構飲んでいる。俺に対して嘘を付いていた!?

 俺はもう少し、宮子に咲子の事を聞こうとしたが、風呂場の方から物音が聞こえる。咲子が風呂から上がったのだろう……。俺の予想は当たっていて、しばらくすると引き戸が開く。

「うん!」
「やっぱり、夏はエアコンだね!!」
「気持ちいい~~。んっ……」

 咲子は俺が酒を飲んで居るの気づいたようだ。

「お父さん……。また、飲んでいるの?」

 咲子は少し不機嫌そうに言う。

「まっ、まぁ……咲子」
「俺1人じゃ無くて、宮子と一緒に飲んでいるから!!」

 俺はそう言うと、咲子は宮子の方を見る。

「あれ? お姉ちゃんどうしたの!?」
「一緒にお酒なんて飲んじゃって!!」

 咲子はびっくりしながら言う。そして、宮子はばつが悪そうに言う。

「……このお酒、お父さんが大好きだった銘柄のお酒なんだよ」
「あいつが偶然飲んでいたから、一口貰っただけ…」

「お父さんのお酒…?」
「あぁ…そう言う事……」

 咲子は最初、首をかしげていたが、その言葉で何かを察したらしく、一瞬真顔に成るが直ぐに戻る。

「じゃあ、お姉ちゃんとお父さんが折角飲んでいるのだし、何かおつまみでも作ろうか?」

「あっ、大丈夫だよ。咲子。俺はこれで終わるから…」

「うん。咲子」
「お姉ちゃんも、これでお終いだから!」

「……そうなの?」
「なら、良いけど……。私もジュース持って来よ!」

 咲子はジュースを注ぎに一度部屋から出た。
 俺は小声で宮子に訪ねる。

「宮子…」
「咲子はどの辺まで知っている?」

「全部。……私が知っている事は全て話した」
「私のさっきの言葉で咲子も気付いたし、どうなるだろうね?」

 宮子は不敵な笑みをこぼしながら、コップに入っていた日本酒を一気に空けた!

 その後、しばらくの間は居間で3人は過ごしたが、宮子が咲子に声を掛けて、2人は先に寝室に向かって行った。
 日本酒の5合瓶は半分以上減っており、1人当たり最低1合以上は飲んでいる計算に成る。

 咲子が今まで起こしていた行動を俺は思い出すと、咲子の行動は全て意図が有っての行動と成る。
 咲子と2人で居る間、色んな事をしたが咲子にとっては、計画的な行動だったのだろうか?
 最終の方で何故、母さんがこちらに来たのが謎だが、母さんも感づいて居たのかも知れない……
 テーブルの片付けと雑用を済ませてから俺は寝室に向かった。

 寝室に向かうと案の定と言うか、2枚の布団には宮子と咲子がそれぞれ寝ていた。
 俺は咲子を起こさないように、咲子の横に体を滑り込ませる。
 試しに宮子の横に入っても良かったが、ろくな目に遭わない事は分り切っているのでしない……

 宮子は明日の午前中に帰る予定で、咲子は明後日の午後に帰る予定。
 咲子が事実を知っているのならば、俺ももう気にする必要は無い。
 健全な親子関係を守り通して、咲子を無事母さん達に戻す事を心に決めて、俺は眠りに就いた。
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