95 / 167
番外編
第16話 今日の宿泊先 その5
しおりを挟む
部屋に戻ってそれぞれが、思い思いの時間を過ごしている。
母さんと咲子はテレビを見ていて、宮子や真央はスマートフォンを触っている。
俺は酒が回って大分良い感じだから、何もする気は起きなくて、母さんと咲子が見ているテレビを見ると言うか眺めていた。
部屋に戻って……30分位経った頃だろうか。
宮子が立ち上がり、タオルとバスタオルを手に取る。
「もう1回、温泉に入ってくる」
「酔いも覚めてきたし、さっきの食事で、少し体も汚れたから…」
宮子は俺と母さん達に声を掛けて、1人で温泉に向かおうとすると……
「宮子お姉ちゃんも行くなら、私も行く!!」
真央は元気な声でそう言って、“ぱっと”自分のタオルとバスタオルを取りに行く。
「…真央も来るの?」
「まぁ……良いけど」
宮子はさっき母さん達と入ったから、今度は1人で、ゆっくりと温泉に入りたかったのだろう?
しかし、真央も付いて来るみたいだ。
「…今度は、はしゃがないでね。恥ずかしいのだから…」
「今度は大丈夫だよ!」
真央はそう言って、宮子と温泉に再度入りに行った。
俺は宮子の言葉が気になって、母さんに聞いて見る。
「母さん」
「真央は浴場で何かしたのか?」
「んっ……真央?」
母さんはテレビを見ながら返答をするが、愚痴を言うような素振りは無く、陽気な声で返事をする。
「大した事じゃ無いよ♪」
「真央がちょっと、温泉と言うか湯船で泳いだだけだから♪」
「子どもだから仕方無いよ!」
「あ~~、真央が温泉で泳いだ…」
「温泉は広いからな……。泳ぎたく成る気持ちも分かる!」
「でしょう!」
「咲子が泳げば、流石に注意はするけど、真央はまだ小学生だから!」
「でも…宮子に取っては、恥ずかしかったのでしょうね!!」
母さんがそう言ってると、それを聞いていた咲子が、話しに割って入ってくる。
「……お父さんもお母さんも、真央に甘すぎるよ!」
「私が小学生の時に同じ事をしたら、お母さんは注意したくせに!」
「それに…、私を引き合いに出さないで!!」
「あれ? そうだっけ?」
咲子は、自分の名前が出て来たので少々ご立腹で有る。
そして、母さんはすっとぼける。
「まぁ、まぁ、咲子。そう、怒るな…」
俺は咲子を宥める。
「咲子は、温泉に入りに行かないのか?」
「私は良いかな? ○香ちゃんじゃ無いし!」
「あっ、でも朝風呂は入ろうかな…?」
「朝風呂は初めてだから、少し楽しみ!」
咲子の機嫌は少し直った感じだ。
温泉が有る宿泊施設で一番良いのは、温泉に入り放題で有る。露天風呂が備わっている所は更に良い。
冬の寒い晴天の朝に入る、露天風呂は本当に最高で有る。少し悴んでから入る温泉は堪らない!
今は9月だが、それでも朝風呂は気持ちいい。
「母さんも温泉には行かないのか?」
「私……?」
「行っても良いけど……まだ、お酒が残っているし今、行ってしまうとお父さんと咲子の2人きりに成るからね…」
母さんは、やや眉をひそめながら言う。
母さんは…、まだ咲子を警戒している様だ。
「大丈夫だよ!」
「お母さん! 私は全然問題無いから!!」
咲子はチャンスだと感じたのか、母さんを温泉に向かわせようとする。
「…咲子が良くても、お父さんがね!」
「何せ……内緒で、結構遠い海まで行った仲だからね!!」
節約大臣(母さん)にETC(クレジットカード)の明細通知が届いて、利用区間を態々ネットで調べた様だ。
小遣いの減額処分はされなかったが、通知が届いた日。電話で嫌みを凄く言われた。
「お父さんは、咲子に本当に甘いからね!」
「2人きりにさせるのは不安!!」
少し威嚇する風に喋る母さん。
母さんは酒を飲むと口が軽くなる。普段言わない事でも平気で喋る。
咲子が居る手前でも平気で言ってしまう。咲子がショックを受けたらどうする!?
それだけ、咲子は母さんの中では脅威の人物なのか?
「お父さん! 藪を突いたら、ヘビが出て来た感じだね!!」
「これは、お母さんヘビだね!!」
「私、お母さんヘビに食べられちゃう!!」
母さんの言葉でショックでも受けるかと思ったら、それを聞き流して茶化す咲子。
咲子はメンタルも強い!?
「そうだね……お母さんがヘビなら、お父さんを食べるわ♪」
「そうすれば、悪い人も居なくなって、女性だけの家族に成るから安心だね♪」
「今は、女性だけでも生きていけるし!」
母さんの中では、俺の扱いはそんなレベルなのか?
表情は“のほほん”としている母さんが、腹の中は真っ黒クロスケか!?
「さて……冗談はここまでして、お父さんと咲子と話していたら酔いも覚めたし、お母さんも温泉に行こう♪」
母さんはそう言って立ち上がって、タオルとバスタオルを持って部屋を出て行く。
「今日もお母さん。大分飲んでいるね!」
「最近……お父さんと一緒に飲む時は、飲み過ぎている気がする!」
咲子は独り言のように言う。
俺が単身赴任している間は、酒を酌み交わす相手は宮子しかいないし、宮子も自宅で飲むように成ったのは本当につい最近だろう?
母さんは滅多に愚痴を言わないが、それだけ溜め込んでいるのかも知れないと俺は気付いた……
母さんと咲子はテレビを見ていて、宮子や真央はスマートフォンを触っている。
俺は酒が回って大分良い感じだから、何もする気は起きなくて、母さんと咲子が見ているテレビを見ると言うか眺めていた。
部屋に戻って……30分位経った頃だろうか。
宮子が立ち上がり、タオルとバスタオルを手に取る。
「もう1回、温泉に入ってくる」
「酔いも覚めてきたし、さっきの食事で、少し体も汚れたから…」
宮子は俺と母さん達に声を掛けて、1人で温泉に向かおうとすると……
「宮子お姉ちゃんも行くなら、私も行く!!」
真央は元気な声でそう言って、“ぱっと”自分のタオルとバスタオルを取りに行く。
「…真央も来るの?」
「まぁ……良いけど」
宮子はさっき母さん達と入ったから、今度は1人で、ゆっくりと温泉に入りたかったのだろう?
しかし、真央も付いて来るみたいだ。
「…今度は、はしゃがないでね。恥ずかしいのだから…」
「今度は大丈夫だよ!」
真央はそう言って、宮子と温泉に再度入りに行った。
俺は宮子の言葉が気になって、母さんに聞いて見る。
「母さん」
「真央は浴場で何かしたのか?」
「んっ……真央?」
母さんはテレビを見ながら返答をするが、愚痴を言うような素振りは無く、陽気な声で返事をする。
「大した事じゃ無いよ♪」
「真央がちょっと、温泉と言うか湯船で泳いだだけだから♪」
「子どもだから仕方無いよ!」
「あ~~、真央が温泉で泳いだ…」
「温泉は広いからな……。泳ぎたく成る気持ちも分かる!」
「でしょう!」
「咲子が泳げば、流石に注意はするけど、真央はまだ小学生だから!」
「でも…宮子に取っては、恥ずかしかったのでしょうね!!」
母さんがそう言ってると、それを聞いていた咲子が、話しに割って入ってくる。
「……お父さんもお母さんも、真央に甘すぎるよ!」
「私が小学生の時に同じ事をしたら、お母さんは注意したくせに!」
「それに…、私を引き合いに出さないで!!」
「あれ? そうだっけ?」
咲子は、自分の名前が出て来たので少々ご立腹で有る。
そして、母さんはすっとぼける。
「まぁ、まぁ、咲子。そう、怒るな…」
俺は咲子を宥める。
「咲子は、温泉に入りに行かないのか?」
「私は良いかな? ○香ちゃんじゃ無いし!」
「あっ、でも朝風呂は入ろうかな…?」
「朝風呂は初めてだから、少し楽しみ!」
咲子の機嫌は少し直った感じだ。
温泉が有る宿泊施設で一番良いのは、温泉に入り放題で有る。露天風呂が備わっている所は更に良い。
冬の寒い晴天の朝に入る、露天風呂は本当に最高で有る。少し悴んでから入る温泉は堪らない!
今は9月だが、それでも朝風呂は気持ちいい。
「母さんも温泉には行かないのか?」
「私……?」
「行っても良いけど……まだ、お酒が残っているし今、行ってしまうとお父さんと咲子の2人きりに成るからね…」
母さんは、やや眉をひそめながら言う。
母さんは…、まだ咲子を警戒している様だ。
「大丈夫だよ!」
「お母さん! 私は全然問題無いから!!」
咲子はチャンスだと感じたのか、母さんを温泉に向かわせようとする。
「…咲子が良くても、お父さんがね!」
「何せ……内緒で、結構遠い海まで行った仲だからね!!」
節約大臣(母さん)にETC(クレジットカード)の明細通知が届いて、利用区間を態々ネットで調べた様だ。
小遣いの減額処分はされなかったが、通知が届いた日。電話で嫌みを凄く言われた。
「お父さんは、咲子に本当に甘いからね!」
「2人きりにさせるのは不安!!」
少し威嚇する風に喋る母さん。
母さんは酒を飲むと口が軽くなる。普段言わない事でも平気で喋る。
咲子が居る手前でも平気で言ってしまう。咲子がショックを受けたらどうする!?
それだけ、咲子は母さんの中では脅威の人物なのか?
「お父さん! 藪を突いたら、ヘビが出て来た感じだね!!」
「これは、お母さんヘビだね!!」
「私、お母さんヘビに食べられちゃう!!」
母さんの言葉でショックでも受けるかと思ったら、それを聞き流して茶化す咲子。
咲子はメンタルも強い!?
「そうだね……お母さんがヘビなら、お父さんを食べるわ♪」
「そうすれば、悪い人も居なくなって、女性だけの家族に成るから安心だね♪」
「今は、女性だけでも生きていけるし!」
母さんの中では、俺の扱いはそんなレベルなのか?
表情は“のほほん”としている母さんが、腹の中は真っ黒クロスケか!?
「さて……冗談はここまでして、お父さんと咲子と話していたら酔いも覚めたし、お母さんも温泉に行こう♪」
母さんはそう言って立ち上がって、タオルとバスタオルを持って部屋を出て行く。
「今日もお母さん。大分飲んでいるね!」
「最近……お父さんと一緒に飲む時は、飲み過ぎている気がする!」
咲子は独り言のように言う。
俺が単身赴任している間は、酒を酌み交わす相手は宮子しかいないし、宮子も自宅で飲むように成ったのは本当につい最近だろう?
母さんは滅多に愚痴を言わないが、それだけ溜め込んでいるのかも知れないと俺は気付いた……
0
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界転移したら騎士団長と相思相愛になりました〜私の恋を父と兄が邪魔してくる〜
伽羅
恋愛
愛莉鈴(アリス)は幼馴染の健斗に片想いをしている。
ある朝、通学中の事故で道が塞がれた。
健斗はサボる口実が出来たと言って愛莉鈴を先に行かせる。
事故車で塞がれた道を電柱と塀の隙間から抜けようとすると妙な違和感が…。
気付いたら、まったく別の世界に佇んでいた。
そんな愛莉鈴を救ってくれた騎士団長を徐々に好きになっていくが、彼には想い人がいた。
やがて愛莉鈴には重大な秘密が判明して…。
理想の男性(ヒト)は、お祖父さま
たつみ
恋愛
月代結奈は、ある日突然、見知らぬ場所に立っていた。
そこで行われていたのは「正妃選びの儀」正妃に側室?
王太子はまったく好みじゃない。
彼女は「これは夢だ」と思い、とっとと「正妃」を辞退してその場から去る。
彼女が思いこんだ「夢設定」の流れの中、帰った屋敷は超アウェイ。
そんな中、現れたまさしく「理想の男性」なんと、それは彼女のお祖父さまだった!
彼女を正妃にするのを諦めない王太子と側近魔術師サイラスの企み。
そんな2人から彼女守ろうとする理想の男性、お祖父さま。
恋愛よりも家族愛を優先する彼女の日常に否応なく訪れる試練。
この世界で彼女がくだす決断と、肝心な恋愛の結末は?
◇◇◇◇◇設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
R-Kingdom_1
他サイトでも掲載しています。
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
公爵様のバッドエンドを回避したいだけだったのに、なぜか溺愛されています
六花心碧
恋愛
お気に入り小説の世界で名前すら出てこないモブキャラに転生してしまった!
『推しのバッドエンドを阻止したい』
そう思っただけなのに、悪女からは脅されるし、小説の展開はどんどん変わっていっちゃうし……。
推しキャラである公爵様の反逆を防いで、見事バッドエンドを回避できるのか……?!
ゆるくて、甘くて、ふわっとした溺愛ストーリーです➴⡱
◇2025.3 日間・週間1位いただきました!HOTランキングは最高3位いただきました!
皆様のおかげです、本当にありがとうございました(ˊᗜˋ*)
(外部URLで登録していたものを改めて登録しました! ◇他サイト様でも公開中です)
出逢いがしらに恋をして 〜一目惚れした超イケメンが今日から上司になりました〜
泉南佳那
恋愛
高橋ひよりは25歳の会社員。
ある朝、遅刻寸前で乗った会社のエレベーターで見知らぬ男性とふたりになる。
モデルと見まごうほど超美形のその人は、その日、本社から移動してきた
ひよりの上司だった。
彼、宮沢ジュリアーノは29歳。日伊ハーフの気鋭のプロジェクト・マネージャー。
彼に一目惚れしたひよりだが、彼には本社重役の娘で会社で一番の美人、鈴木亜矢美の花婿候補との噂が……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる