単身赴任しているお父さんの家に押し掛けてみた!

小春かぜね

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番外編

第68話 別れ間際に食べる昼食 その2

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「……お父さん。今日のカレーはエリンギが入っているんだね?」
「何時ものキノコ類が見えないから、おかしいとは思っていたけど!」

 母さんはスプーンで、エリンギをすくって俺に見せてくる。
 エリンギは輪切りと言えば良いのか、そうやって切って入れて有る。

「お父さんがこんな冒険をする訳が無いから、これも咲子の提案かな!?」

 母さんは和やかな表情で言って食べる。
 今日の母さんは、咲子に敵対心は持ってない。

「エリンギの食感が良いよね!」
「他のキノコ類よりも歯ごたえも良いし!」
「私も今度からカレーに、キノコ類を入れようかな♪」

 珍しい事を言う母さん。
 今までは、決してそんな事は言わなかったのに。
 やはり、咲子から来ている影響か?

「相変わらずの甘々か…。これで、済んでいる間は良いけど……」

 宮子は呟く様に言う。
 宮子に反論しても、碌な目には遭わない。
 此処は聞き流そう……

「ドレッシングは、どれを掛けようかな~~♪」
「この野菜なら、どれでも合いそうだけど!!」

 真央はサラダを食べる様で、ドレッシングを選んでいる。

「今日は……“ごま”の気分!」

 真央はそう言いながら、ごまドレッシングの容器を取ってサラダに掛けている。
 サラダを食べたいと言いだしたのは真央で有る。

「うん!」
「カレーの箸休めに丁度良い!!」

 真央は嬉しそうにサラダを食べている。
 真央は小学生なのにもう、健康や美容に気を遣っているか…?

「真央は……変わっているわ!」
「サラダを喜んで食べるとは珍しいよ……」

 咲子は、真央がサラダを食べる姿を見ながら言う。
 咲子はまだ、サラダには手を付けてはいない。

 咲子はサラダが嫌いでは無いが、サラダより肉や魚を好む。
 真央や咲子位なら、それが普通だと感じる。
 咲子はサラダに手を付けるよりも、カレーライスを食べている。

 母さんや宮子も、真央と同じ様にドレッシングを選んで、それを掛けている。
 この年齢に成ってくると、それが普通に成ると思う!?
 俺もサラダを食べようかと思うが……何を掛けよう?

(レタス・かいわれ大根・キュウリのサラダだからな…)
(真央の様に、ごまドレッシングが一番合いそうな気がするが、カロリーがな……)

 カレーライスもカロリーが十分に高いのに、ヘルシーなサラダにごまドレッシングを掛けてしまったら、カロリーが一気に増えてしまう!
 ごまドレッシング以外のドレッシングを見るが…、シーザーサラダドレッシング、フレンチドレッシング、中華ドレッシング等、今まで気にはしていなかったが、ノンオイル系ドレッシングが無いのに気付く……

「大分迷っている様だね! お父さん!!」
「どれを掛けても、美味しいと思うよ!!」

 俺が中々、ドレッシングの容器を取らないから、母さんが声を掛けてくる。

「……母さん。ドレッシングはこれだけ?」

「んっ?」
「後は、マヨネーズが有るよ!!」
「定番のマヨネーズも良いね♪」

 母さんは俺の疑問形の言葉を、何も考えずに返事をする。
 母さんらしい……

「……ノンオイル系ドレッシングは、この家には無いの?」

「ないよ!♪」
「評判悪いし~~!!」

 母さんは即答する。
 これだけのドレッシングが有るのに、ノンオイル系ドレッシングが無いとは!

「お父さん! 健康を気遣うなら、お塩で食べたら!!」
「このサラダなら、お塩でも食べられるでしょう~~」
「でも、普通のお塩より、旨み調味料入りお塩が合うと思う!!」

 俺と母さんのやり取りを聞いていた咲子が、そう提案してきた。

「塩か…。塩ならカロリーも抑えられるし、そうするか」

 テーブル上には、旨み調味料入り塩は無いので、キッチンに取りに行く。
 旨み調味料入り塩が入った瓶を持って戻り、サラダに適量を振りかけ、俺はサラダを食べる。

「もぐ、もぐ、……」

「あっさりだが……やはり、少し物足りないな」
「けど、これ以上味を加えるのも……」

 俺がそう口にすると……母さんが言ってくる。

「お父さん。今まで、そんな事は言わなかったのにね!」
「我慢よりも、美味しく食べる方が幸せだよ!♪」
「健康を気にするなら、お酒を控えた方がもっと良いよ♪」

「母さん。酒はサラリーマンのガソリンだよ……」

「お父さん!」
「気持ちも判るけど…、健康を意識するなら、その辺も大事だよ!♪」

(母さんの言う通りだが、この連休中は高カロリーの物ばかり食べている)
(欲望に身を任せると……直ぐに体重で戻って来る…)
(酒も、控えた方が体には良いが……)

 俺がそう思う中、咲子はカレーライスをお代わりしに行き、母さんもお代わりをしに行く!

(昼食だと言うのに、良く食べる母さんと咲子だ……)
(この勢いだと、今晩で大鍋が空に成りそうだな!)

 俺はそう感じながら、味の薄いサラダを食べた。
 食べる事が好きな人と一緒に成るのも、考え物で有る!?
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