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約束を守ってください②
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アニエスは咄嗟に逃げ、木陰に隠れている。
――またあの発情男に見つかってしまった。早くこの場から逃げなくては。
攻撃しようと武器を出してもまた指輪の中にしまってしまう。だったら弓を出さずに逃げるしかない。
「見つけた!」
その一言で体中に鳥肌が立つ。振り向いた瞬間に顔の横にドンと木に手を当てられる。目の前にアキセがいた。
逃げ切れなかった。
この男は変なところで執念深い。これもストーカーと呼ばれる人種だろう。
「う・・・」
「あれ~いつもの弓を出さないのかい」
完全になめられている。
「さすがに学習したか」
「バカにしないでください!」
武器がなければ、素手で攻撃するしかない。
「えい!」
拳を顔に当てようとするが、アキセが手で受け止める。
やはり効果がない。軽い音しかしない。
「ちょっと付き合えよ」
指の間に入り、握り直す。
「ひぃ!」
「最近疲れてるからさ」
顎を掴まれ、顔を向けさせる。
「癒しが欲しいんだよ~」
口が近づく。またしてもキスをさせようとしている。
その時だった。
急にアキセが吹き飛ばされる。
なぜ、吹き飛ばされた。思わず目を何度も閉じてしまった。
「おい」
思わず、ぴくつく。
声をした方へ向けば、イルがいた。
辿り着けば、アニエスはアキセに襲われている。
精霊術で風を使い、アキセを吹き飛ばした。
ジャンヌはともかく魔女までも引っかかるのもどうかと思うが。
「イル様・・・」
木陰にアニエスが隠れる。
「たく・・・」と頭をかく。
「う・・・」
アニエスは胸を腕で隠す。
前回裸にされたんだ。見られたと思っているのか。
「いや・・・見てはいないから・・・」
アニエスは警戒している。
「あの・・・お久しぶりです・・・」
アニエスは弱弱しく返す。
「とりあえずな」
「その・・・」
その時、何かに吸い込まれる。
「うわ!」
イルが瓶の中に閉じ込めてしまう。
「出さんか!」
「おまえ。タイミングの悪い時に来やがって」
アキセににらみつけられる。
精霊が聞こえない。精霊術が使えない。
「さ~て」
アキセがアニエスの横で木に手を当てる。
「おまえ。この獣が気になっているんだよな。だったらさ!」と急にアキセの頭に衝撃。
その時、瓶が離れていく。受け止めたのは、ジャンヌだった。
アキセの頭に衝撃を与えたのは、ジャンヌが殴ったからだった。
「ジャンヌ!」
ジャンヌが蓋を開けようとするが、蓋をアキセが抑える。
「何すんだよ。せっかくの取引を」
「取引にイルを使うな」
互いに瓶を掴み合う。
「離せ!」
「やだ!」
「やだじゃねえんだ!」
その時、音が奏で風が吹き荒れる。
「「うわ!」」
あまりの強風で瓶を互いに離れる。
「だめです~」
瓶はアニエスが掴み、その場から飛んでいく。
――またあの発情男に見つかってしまった。早くこの場から逃げなくては。
攻撃しようと武器を出してもまた指輪の中にしまってしまう。だったら弓を出さずに逃げるしかない。
「見つけた!」
その一言で体中に鳥肌が立つ。振り向いた瞬間に顔の横にドンと木に手を当てられる。目の前にアキセがいた。
逃げ切れなかった。
この男は変なところで執念深い。これもストーカーと呼ばれる人種だろう。
「う・・・」
「あれ~いつもの弓を出さないのかい」
完全になめられている。
「さすがに学習したか」
「バカにしないでください!」
武器がなければ、素手で攻撃するしかない。
「えい!」
拳を顔に当てようとするが、アキセが手で受け止める。
やはり効果がない。軽い音しかしない。
「ちょっと付き合えよ」
指の間に入り、握り直す。
「ひぃ!」
「最近疲れてるからさ」
顎を掴まれ、顔を向けさせる。
「癒しが欲しいんだよ~」
口が近づく。またしてもキスをさせようとしている。
その時だった。
急にアキセが吹き飛ばされる。
なぜ、吹き飛ばされた。思わず目を何度も閉じてしまった。
「おい」
思わず、ぴくつく。
声をした方へ向けば、イルがいた。
辿り着けば、アニエスはアキセに襲われている。
精霊術で風を使い、アキセを吹き飛ばした。
ジャンヌはともかく魔女までも引っかかるのもどうかと思うが。
「イル様・・・」
木陰にアニエスが隠れる。
「たく・・・」と頭をかく。
「う・・・」
アニエスは胸を腕で隠す。
前回裸にされたんだ。見られたと思っているのか。
「いや・・・見てはいないから・・・」
アニエスは警戒している。
「あの・・・お久しぶりです・・・」
アニエスは弱弱しく返す。
「とりあえずな」
「その・・・」
その時、何かに吸い込まれる。
「うわ!」
イルが瓶の中に閉じ込めてしまう。
「出さんか!」
「おまえ。タイミングの悪い時に来やがって」
アキセににらみつけられる。
精霊が聞こえない。精霊術が使えない。
「さ~て」
アキセがアニエスの横で木に手を当てる。
「おまえ。この獣が気になっているんだよな。だったらさ!」と急にアキセの頭に衝撃。
その時、瓶が離れていく。受け止めたのは、ジャンヌだった。
アキセの頭に衝撃を与えたのは、ジャンヌが殴ったからだった。
「ジャンヌ!」
ジャンヌが蓋を開けようとするが、蓋をアキセが抑える。
「何すんだよ。せっかくの取引を」
「取引にイルを使うな」
互いに瓶を掴み合う。
「離せ!」
「やだ!」
「やだじゃねえんだ!」
その時、音が奏で風が吹き荒れる。
「「うわ!」」
あまりの強風で瓶を互いに離れる。
「だめです~」
瓶はアニエスが掴み、その場から飛んでいく。
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