となりのクラスのタカアシくん

狗井 ねも

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第1章 初めましてカニさん

転校初日

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父の転勤により転校することになって、寂しいけれど通っていた高校を出て、春、高校2年生となり新しい高校に転入することになった。新しく私が通う高校、私立海皇かいおう高校は綺麗なところで、立派な学校だ。
緊張でドキドキする心臓を抑えて、担任の先生に呼ばれて中に入り、自己紹介をした。

「海野みちるです!よ、よろしくお願いします!」

「はーい、今日からうちのクラスの一員になった海野みちるさんでーす。仲良くしてあげてねー!」

はーい。という声と共に拍手が教室に響いた。私はペコペコと頭を下げた。皆の印象は悪くなさそうだったので安心した。拍手が鳴り止むとせきを切ったように次々に質問攻めにあった。どこから来たの、好きな人は?などなど。対応に困って戸惑っていた私を見かねた先生は、手をパンパンと叩いた。

「ハイハイ!あとは休み時間にね!海野さん。窓際の1番後ろがあなたの席よ。」

「・・・はい!」

皆の視線が集中する中そそくさと自分の席に着いた。先生は私が席に着いたのを確認すると教科書を開いて授業を始めた。すると、となりの席のセミロングの子にねぇねぇと話かけられた。

「私、宮本 泉みやもと いずみ!よろしくね。ね、この後の昼休みとなりのクラスに行こ。すっごいイケメンいるんだー」

「あっ、うん!よろしく!・・・となりのクラス?イケメンがいるんだぁ。ちょっと見てみたいかも・・・あっ、男の子だよね?そのとなりのクラスのイケメンって。」

"イケメン"がいるというのはとても気になる。前の学校にもカッコイイと話題の人はいたが、男の子ではなく女の子だった。その子がイケメンすぎて学校の男の子は空気と化していたのだ。だから、男の子のイケメンというのが気になる。
まぁ、一度見てみたいだけでイケメン好きという訳ではない。

「?もちろん男の子だよ。すっごいイケメンだから期待してていいよー!」

「そこっ!うるさいよ!」

「「ご、ごめんなさーい・・・」」

先生に怒られた、けどなんだか面白くて2人で笑った。無事に友達ができてほっとした。
程なくして、授業が終わり休み時間となった。泉ちゃんが立ち上がって私の手を引いた。

「となりのクラス、行くよ!」

「あ、ちょ、そんなに急がなくても・・・」

「ダメダメ!急がないとすぐ人だかりができて見えなくなっちゃうんだから。」

手を引かれるまま慌てて立ち上がると、そのまま引きずられるようにとなりのクラスに向かった。廊下にはすでに人だかりができていて、ほとんどが女の子だった。皆、クラスの中を見てきゃあきゃあと黄色い声をあげていた。泉ちゃんは、ものすごくイケメンと言っていたから期待しながら私も女の子の隙間から中を覗くと、驚きで声が出なかった。


なんと私が、転校してきたとなりのクラスにはがいました。
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