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本編
第10話
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「えー、それでは改めて報告を。こちら、無事美奈穂さんの番となった藤沢光志さんです」
十数分後。作業を一旦中断してスタッフ、役人全員で遅い夕食を摂ることになった。
調理場から一番近くにあるテーブルを陣取り、皆それぞれ席に着く。
夫婦はお互い向かい合うように座り、美奈穂と光志は隣同士に、そして美奈穂の目の前には志郎が、光志の前には志郎の部下が座る。
光志とは反対に美奈穂の右隣へ座るのは、出会ったばかりの千草だ。
今日の主役と言ってもいい美奈穂達の席は、当然テーブルの中央。
食卓に並ぶのは、参加者達も食べた夕食メニュー。特別豪華な料理が並ぶわけでもないのに、志郎の口から告げられた言葉がまた羞恥心を刺激し、嫌でもドキドキしてしまうから困りものだ。
「それにしても、こんな場所で有名人に会えるなんて驚いたな」
「本当っすよね。藤沢さん……色紙は流石に持ってないんですけど、あとでサイン貰っていいっすか?」
「あ、いや……サインは……」
ドギマギしてばかりな美奈穂を尻目に、何故か一部の男性スタッフが、突然興奮しだす。
彼の口から飛び出したサインを強請る声を聞いた途端、光志の顔に戸惑いの色が浮かんだ。
「いいですよ、サインくらい」
「はあ!? あんた達の方から参加した証拠残すなって言われてんだけど」
そのやりとりに割り込んだのは、参加者を前に説明していた時と同じ、落ち着き払った様子を見せる志郎だった。
だけど、彼の言葉を聞いた光志の表情は、戸惑いから驚愕へ一転する。
大きく目を見開き、困惑の視線を向ける光志を気にする様子もなく、志郎はそばにあったグラスを手に取り、よく冷えた水で自分の喉を潤していた。
「こっちが証拠残すなって言ったのは、あくまで参加者相手にですよ。スタッフ相手なら、別にサインくらいしても構わない。スタッフの皆は、だいたいこっちの事情把握してるから、他言なんて絶対しないだろうし。ね? そうでしょう?」
確認するように、志郎はサインを強請った男へ視線を向ける。すると男性は、大きく頷きながら「もちろんですとも」と言い切った。
(……ん?)
そんな男たちのやりとりをすぐそばで見ていた美奈穂は、一人首を傾げる。
「あ、そうだ。この前までやってたサスペンスドラマ。あの主題歌って、藤沢さんのグループでしょう? あのドラマ、俳優さん目当てで見てたんだけど、ドラマの雰囲気とピッタリな主題歌だったわよ」
「……あざっす」
今度は、光志の左隣に座る美智子が、何かを思い出した様子を見せた。かと思えば、いきなり光志の肩をパシパシと叩き、何やら誉め言葉を口にする。
その発言に、彼は戸惑う様子もなく、平然とした顔で感謝を口にしペコリと頭を下げた。
(……ん?)
二人のやりとりを見て、また美奈穂は一人首を傾げる。
自分の知らない何かについて、自分以外のメンバーが盛り上がっている。
彼女が最初に気づいたのはそれだけだった。
そして一つずつ、光志たちのやりとりを思い出しながら、それらを紐解いていく。
有名人、サイン、色紙、ドラマ、主題歌。
一つ一つは小さな点だったキーワード。それが一つずつ繋がっていき、一本の線へ変わる。
どれもが、社会人になってからすっかり遠のいていた世界の言葉だと理解した美奈穂は、ぎこちなく首を動かし、震える指先で、隣に座る光志の腕突く。
「どうした?」
「藤沢さんって……えっと……もしかしなくても、すごく有名な人、だったり……しますか?」
十中八九返ってくる答えを予想しながら、柔らかい笑みを浮かべて首を傾げる光志へ美奈穂はぎこちなく問いかけた。
「え?」
「は?」
「マジか……」
「あらまあ」
すると次の瞬間、光志の声じゃない音が美奈穂の耳に届いた。
様々な方向から聞こえる複数の声に、彼女は恐る恐る辺りを見回す。
気づいた時には、それまで思い思いの方向を向いていたはずのスタッフ、役人を含めた全員の視線が、自分一人に集中していたのだ。
「美奈穂ちゃん、ブロシャの藤沢光志を知らないの!?」
真っ先に声をあげたのは、さっきまで光志にサインを強請っていた男性だ。
彼の口から聞こえた“ブロシャ”という単語に聞き覚えが無い美奈穂は、声を出さず首を横に振る。
「美奈穂ちゃん、テレビとか見ない人?」
今度は、隣に座る千草が質問を投げかけて来た。彼女の声に振り向けば、その綺麗な顔には困惑が浮かんでいる。
やっぱり、自分だけが知らない何かがあるんだ!
どこか半信半疑だった思いは、この時美奈穂の中で確信に変わった。
「えっと……テレビは、朝の支度中に流し見る程度なので。社会人になってからは……全然、テレビ見てないかも、です」
悪さをしたわけでもないのに、不思議と後ろめたい気持ちになった美奈穂は、つい自分を見つめる千草から視線を逸らしてしまった。
毎週欠かさずドラマを見ていたのなんて、もしかしたら高校時代が最後かもしれない。
専門学校に入ってからは、まだテレビを見る余裕こそあったけれど、その時間は徐々に減っていった。
社会人になってからは、娯楽のためにテレビを見た記憶がない。
見ていたほとんどは天気予報とニュース。しかも、どれも流し見してばかりだった。
ハラスメント上司に毎日精神をガリガリ削られ、慣れない仕事をすれば理不尽な理由で残業はほぼ確実。
そんな毎日を送っていた美奈穂にとって、自宅はくつろぐというよりただ寝に帰る場所になっていた。
つい最近、ニートになって時間こそ有り余っているものの、長年の習慣が抜けきらないせいで今でも美奈穂はテレビをゆっくり見る余裕を取り戻せていない。
そのせいで、芸能関係にすっかり疎くなってしまったという自覚はしていた。
だけど、どうせ芸能人の話で盛り上がる相手もいないしと、美奈穂は大して気に留めていなかった。
その弊害がこんな所で影響を及ぼすことになろうとは想像すらせずに。
「美奈穂さん」
「は、はいっ!」
ドクドクと、別館や医務室で感じたものとは違う鼓動に気づく。谷間にじっとりと嫌な汗を感じていると、不意に志郎が自分の名前を呼んだ。
慌てて彼の方を向いた瞬間、無意識に美奈穂は背筋をピシッと伸ばす。
まるで面接官を前にしているかのような緊張感に、ゴクリと喉が鳴った。
「貴女の隣に居る人、音楽チャートの上位ランクイン常連のロックグループのボーカルですよ」
「ふえっ!?」
こちらの緊張を察してか、急に志郎の顔に苦笑が浮かぶ。そして彼は、広げた手のひらを光志の方へ向け、簡潔に芸能人藤沢光志を紹介していく。
その言葉を聞いた瞬間、美奈穂は奇声を発し、勢いよく光志の方へ顔を向けた。
そのまま、驚くあまり大きく見開いた彼女の瞳に映り込んだのは、ポッと頬を染めた番の姿。
「ふえっ、て……悲鳴まで可愛い」
光志の瞳に映るのは美奈穂だけ、そして彼の意識もまた番である彼女だけに向けられていた。
「人気ロックシンガーも、番と出会った今じゃただのポンコツに成り下がったな」
これまで何も喋らず様子を見守ってきた兼治が不意に口を開く。
だけど彼がポツリと呟いた言葉は、美奈穂、光志、そのどちらの耳にも届いてはいなかった。
十数分後。作業を一旦中断してスタッフ、役人全員で遅い夕食を摂ることになった。
調理場から一番近くにあるテーブルを陣取り、皆それぞれ席に着く。
夫婦はお互い向かい合うように座り、美奈穂と光志は隣同士に、そして美奈穂の目の前には志郎が、光志の前には志郎の部下が座る。
光志とは反対に美奈穂の右隣へ座るのは、出会ったばかりの千草だ。
今日の主役と言ってもいい美奈穂達の席は、当然テーブルの中央。
食卓に並ぶのは、参加者達も食べた夕食メニュー。特別豪華な料理が並ぶわけでもないのに、志郎の口から告げられた言葉がまた羞恥心を刺激し、嫌でもドキドキしてしまうから困りものだ。
「それにしても、こんな場所で有名人に会えるなんて驚いたな」
「本当っすよね。藤沢さん……色紙は流石に持ってないんですけど、あとでサイン貰っていいっすか?」
「あ、いや……サインは……」
ドギマギしてばかりな美奈穂を尻目に、何故か一部の男性スタッフが、突然興奮しだす。
彼の口から飛び出したサインを強請る声を聞いた途端、光志の顔に戸惑いの色が浮かんだ。
「いいですよ、サインくらい」
「はあ!? あんた達の方から参加した証拠残すなって言われてんだけど」
そのやりとりに割り込んだのは、参加者を前に説明していた時と同じ、落ち着き払った様子を見せる志郎だった。
だけど、彼の言葉を聞いた光志の表情は、戸惑いから驚愕へ一転する。
大きく目を見開き、困惑の視線を向ける光志を気にする様子もなく、志郎はそばにあったグラスを手に取り、よく冷えた水で自分の喉を潤していた。
「こっちが証拠残すなって言ったのは、あくまで参加者相手にですよ。スタッフ相手なら、別にサインくらいしても構わない。スタッフの皆は、だいたいこっちの事情把握してるから、他言なんて絶対しないだろうし。ね? そうでしょう?」
確認するように、志郎はサインを強請った男へ視線を向ける。すると男性は、大きく頷きながら「もちろんですとも」と言い切った。
(……ん?)
そんな男たちのやりとりをすぐそばで見ていた美奈穂は、一人首を傾げる。
「あ、そうだ。この前までやってたサスペンスドラマ。あの主題歌って、藤沢さんのグループでしょう? あのドラマ、俳優さん目当てで見てたんだけど、ドラマの雰囲気とピッタリな主題歌だったわよ」
「……あざっす」
今度は、光志の左隣に座る美智子が、何かを思い出した様子を見せた。かと思えば、いきなり光志の肩をパシパシと叩き、何やら誉め言葉を口にする。
その発言に、彼は戸惑う様子もなく、平然とした顔で感謝を口にしペコリと頭を下げた。
(……ん?)
二人のやりとりを見て、また美奈穂は一人首を傾げる。
自分の知らない何かについて、自分以外のメンバーが盛り上がっている。
彼女が最初に気づいたのはそれだけだった。
そして一つずつ、光志たちのやりとりを思い出しながら、それらを紐解いていく。
有名人、サイン、色紙、ドラマ、主題歌。
一つ一つは小さな点だったキーワード。それが一つずつ繋がっていき、一本の線へ変わる。
どれもが、社会人になってからすっかり遠のいていた世界の言葉だと理解した美奈穂は、ぎこちなく首を動かし、震える指先で、隣に座る光志の腕突く。
「どうした?」
「藤沢さんって……えっと……もしかしなくても、すごく有名な人、だったり……しますか?」
十中八九返ってくる答えを予想しながら、柔らかい笑みを浮かべて首を傾げる光志へ美奈穂はぎこちなく問いかけた。
「え?」
「は?」
「マジか……」
「あらまあ」
すると次の瞬間、光志の声じゃない音が美奈穂の耳に届いた。
様々な方向から聞こえる複数の声に、彼女は恐る恐る辺りを見回す。
気づいた時には、それまで思い思いの方向を向いていたはずのスタッフ、役人を含めた全員の視線が、自分一人に集中していたのだ。
「美奈穂ちゃん、ブロシャの藤沢光志を知らないの!?」
真っ先に声をあげたのは、さっきまで光志にサインを強請っていた男性だ。
彼の口から聞こえた“ブロシャ”という単語に聞き覚えが無い美奈穂は、声を出さず首を横に振る。
「美奈穂ちゃん、テレビとか見ない人?」
今度は、隣に座る千草が質問を投げかけて来た。彼女の声に振り向けば、その綺麗な顔には困惑が浮かんでいる。
やっぱり、自分だけが知らない何かがあるんだ!
どこか半信半疑だった思いは、この時美奈穂の中で確信に変わった。
「えっと……テレビは、朝の支度中に流し見る程度なので。社会人になってからは……全然、テレビ見てないかも、です」
悪さをしたわけでもないのに、不思議と後ろめたい気持ちになった美奈穂は、つい自分を見つめる千草から視線を逸らしてしまった。
毎週欠かさずドラマを見ていたのなんて、もしかしたら高校時代が最後かもしれない。
専門学校に入ってからは、まだテレビを見る余裕こそあったけれど、その時間は徐々に減っていった。
社会人になってからは、娯楽のためにテレビを見た記憶がない。
見ていたほとんどは天気予報とニュース。しかも、どれも流し見してばかりだった。
ハラスメント上司に毎日精神をガリガリ削られ、慣れない仕事をすれば理不尽な理由で残業はほぼ確実。
そんな毎日を送っていた美奈穂にとって、自宅はくつろぐというよりただ寝に帰る場所になっていた。
つい最近、ニートになって時間こそ有り余っているものの、長年の習慣が抜けきらないせいで今でも美奈穂はテレビをゆっくり見る余裕を取り戻せていない。
そのせいで、芸能関係にすっかり疎くなってしまったという自覚はしていた。
だけど、どうせ芸能人の話で盛り上がる相手もいないしと、美奈穂は大して気に留めていなかった。
その弊害がこんな所で影響を及ぼすことになろうとは想像すらせずに。
「美奈穂さん」
「は、はいっ!」
ドクドクと、別館や医務室で感じたものとは違う鼓動に気づく。谷間にじっとりと嫌な汗を感じていると、不意に志郎が自分の名前を呼んだ。
慌てて彼の方を向いた瞬間、無意識に美奈穂は背筋をピシッと伸ばす。
まるで面接官を前にしているかのような緊張感に、ゴクリと喉が鳴った。
「貴女の隣に居る人、音楽チャートの上位ランクイン常連のロックグループのボーカルですよ」
「ふえっ!?」
こちらの緊張を察してか、急に志郎の顔に苦笑が浮かぶ。そして彼は、広げた手のひらを光志の方へ向け、簡潔に芸能人藤沢光志を紹介していく。
その言葉を聞いた瞬間、美奈穂は奇声を発し、勢いよく光志の方へ顔を向けた。
そのまま、驚くあまり大きく見開いた彼女の瞳に映り込んだのは、ポッと頬を染めた番の姿。
「ふえっ、て……悲鳴まで可愛い」
光志の瞳に映るのは美奈穂だけ、そして彼の意識もまた番である彼女だけに向けられていた。
「人気ロックシンガーも、番と出会った今じゃただのポンコツに成り下がったな」
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