【R-18・連載版】部長と私の秘め事

臣桜

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初デート 編

したくないなんて言ってないじゃないですか ☆

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 ――この人なら大丈夫かもしれない。

 学生時代からずっと殻の中に籠もっていた私の心の扉を、尊さんがノックしてくる。

『そこにいたい気持ちも分かるけど、一緒に歩こう』と言ってくれている。

 ――この人となら、いい方向に変わっていけるかもしれない。

「……よろしく、……お願いします」


 一度は付き合うと決めたはずなのに、私たちは改めてお互いの心を確認し、共に歩いていくと決めた。

「宜しく、朱里」

 尊さんはフワッと笑い、私の額に優しく口づけた。

 私は溜め息をつき、体の力を抜いてソファに身を預ける。

「頑張ったから、今日は見逃してやるよ」

「え?」

 目を瞬かせると、尊さんは私の髪をサラリと撫でて立ちあがる。

「セックス。したくないなら見逃してやる」

 そう言われ、私は無意識に尊さんのシャツを掴んでいた。

「……ん?」

 彼は目を細め、私を見て微笑む。

 ――ずるい。

 尊さんはいつも私に求めさせようとする。

「……したくないなんて……。言ってないじゃないですか」

「じゃあ、するか?」

 尊さんが笑みを深める。

 ……デートって聞いて、高い下着をつけてきたんだから、何もなかったらいじけるしかない。

 かといって、自分から誘うのもなんだし、その前に昭人と遭遇してしまってテンション駄々下がりになっていた。

 こうやって話題にされなかったら、エッチのきっかけすら掴めないままだったと思う。

(……結局、救われるんだ)

 彼はいつも憎まれ口を叩いて悪者になりながら、先手を読んで私に手を差し伸べてくる。

(こういう気遣いができるんだもん、仕事だってできるよ)

 そう思うと同時に、尊さんがいつまで部長のポストに甘んじているのか疑問に思った。

 けど、今は――。

「しますよ。高級ホテルでエッチするなんて、そうそうできないんだから」

 開き直ったように言って立ちあがると、尊さんはクスッと笑い「風呂に入って愚民共を見下ろしながら、高いシャンパン飲むか」と言った。





「ん……っ、ふ、――――あぁ……」

 黒い大理石でできたバスルームで、私たちはジェットバスの泡に包まれたまま、深いキスを交わしていた。

 側にはシャンパングラスがあり、金色の液体が繊細な泡を浮かばせていた。

 すでに体と髪を洗った私は、クリップで髪を留めている。

 尊さんの裸を初めて明るいところでまともに見たけれど、ジムで鍛えているだけあって、とても筋肉質な体をしていた。

 細マッチョとマッチョの境目は分からないけれど、腰周りは細いのに背中が広い。

 広背筋がしっかり鍛えられているから、スーツを着たシルエットが格好いいのだと分かった。

 腹筋はバキバキに割れてるし、無駄な肉がないように思える。

 加えて、女性誌でアイドルや若手俳優の特集があったら、皆目をハートにするアソコ……。腰から鼠径部にかけてのスケベライン。

 あれを目の前で見て、思わず触りたくなってしまった。

 とにかく、最高の体だ。

 人によっては「マッチョは嫌い」という女性もいると思うけど、私はやりすぎでなければ鍛えている人は大好きだ。

「すっげ……、興奮する」

 キスの合間に、尊さんが囁くように言う。

 彼は私の胸を両手で揉み、乳輪を指先でクルクルと撫でて乳首を尖らせてくる。

「はぁ……、あ……っ」

 切なく吐息を漏らすと、尊さんは私の頬、首筋、鎖骨……とキスする位置を変えていく。

「でけぇ胸。やらしい……。何カップ?」

 尊さんは私の乳房をうっとりとした目で見て、両手で弾ませ、揺らす。
 そして乳首にチロチロと舌を這わせ、チュッと乳首に吸い付いた。

「……Hカップ」

 私は赤面しながら、ボソッと答える。

 大きいと同性からは「いいな」と言われるし、男性からは好奇の籠もった目で見られる。

 けど実際は下着に困るし、足元が見えないし、椅子から立とうとすると胸でテーブルの上にある物をなぎ倒すし、胸元に食べこぼしがつきやすいし、本当にいい事がない。

 おまけに痴漢に遭いやすいし、セクシー女優の勧誘は受けるし、望んでいない事ばかり起こる。
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