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彼の祖父母 編
祖父からの連絡
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一休みしたあと、私たちはベッドの上でもう一度エッチしたあと、裸のままいちゃついていた。
「あー、満足。あいつらから取り戻した朱里と、めちゃくちゃセックスして満足」
「結局、嫉妬してるんじゃないですか」
「嫉妬していないとは言っていない」
「もー、素直じゃないんだから」
「ん」
その時、尊さんの通知が鳴り、彼は手を伸ばしてスマホをとると、気怠そうに溜め息をついて前髪を掻き上げる。
「……ったく、せっかく最高に贅沢な時間を過ごしてるのに……」
ぼやきながらスマホを見た尊さんの目が、微かに見開かれる。
「どうしたんですか?」
「ん……、祖父さんから。今週末は都合が悪いって言ったら、『来週末、用事がなかったら来い』だって」
「伺う話をしておいて、先延ばしにしていたら印象が悪くなりますし、来週伺いましょう」
「そうだな。返事しとく」
尊さんはトントンとメッセージを打ったあと、スマホを置くと溜め息をついて私を抱き締めてきた。
「……緊張するなぁ……」
「大丈夫。うちの両親は問題ありだけど、祖父さんたちは比較的常識人だ。まぁ、ちょっと癖はあるけど、普通に礼儀正しくしていたら大丈夫だと思う」
「あ、エミリさんから少し窺いました」
「あー、エミリなら色々分析して対策を教えてくれそうだな」
「お祖母様って和服をお召しになる方ですか?」
「まぁ、そういうタイプ。祖父さんも年取ってからは『和服のほうが楽』とは言ってるかな。でも自分たちの流儀を相手に押しつけるタイプじゃない。逆に着慣れない物を着て対応が疎かになったら、そっちを指摘されるだろうし。『着物に興味があるんですが、分からなくて……』とか言ったら、大喜びで教えてくれると思う」
エミリさんと同じ事を言われ、私は頷く。
「……着物ってなかなか着る機会がないですけど、やっぱり尊さんの周りにいる方々に合わせるなら、慣れておく必要があるんでしょうか」
「祖母はお茶やお花、日本舞踊に箏と、一通りやってる筋金入りのお嬢様だ。『興味がある』って言ったら喜んで教えてくれると思うぜ。……あぁ、三ノ宮さんならそういうのやってるかもな」
「そうですね、聞いてみます」
今回の女子会でグッと距離感が縮まった春日さんなら、頼み事をしやすい。なんなら、エミリさんも協力してくれるかもしれない。
(初めてのお茶体験が、尊さんのお祖母様と……は、ちょっとプレッシャーだもんな)
うん、と頷いた私は、尊さんの胸板に顔を押しつける。
「俺も真似事ならできるから、今度一緒にやってみるか」
「はい! ……伺う時、きれいめのワンピースを着ていこうと思ってるんですけど、一緒に選んでくれますか?」
「勿論」
微笑んだ尊さんは、私を抱き寄せてチュッとキスをした。
**
女子会以降、私とエミリさん、春日さんは三人のトークルームを作り、たわいのない事をポンポコと投稿して共有していった。
会社の昼休みにスマホを見ていると、恵に言われた。
「楽しそうだね。例の人?」
職場ではまだ尊さんと付き合っている事は秘密なので、彼女はそう表現する。
「あ、ううん」
声を掛けられて、私はハッとする。
恵は私の事をずっと見ていたから、スマホを見る表情一つでも変化を感じたんだろう。
「そういえば、こないだ女子会するって言ってたっけ。その人たち?」
「……うん」
私は若干の申し訳なさを覚えつつ、控えめに頷く。
「なんも気にしなくていいよ。私だって他に友達いるし、色んな人とメッセージしてる。朱里は悪いけど友達少ないし、いい友達ができたなら何よりだよ」
「……ありがとう」
私は恵にそう言ってもらえて安堵し、微笑む。
「でも、本音を言えばちょっと寂しいな。朱里が頼る女友達は、私だけっていう自負があったから」
素直に言われ、私は曖昧に笑う。
「恵は今までもこれからも、一番の親友だよ」
「分かってるよ。……でも私も、張り合う訳じゃないけど、朱里とちょっと豪華な泊まりをしたいな」
「私もしたい! どこがいいかな……。あっ」
そこで私はある人を、ピコーンと思い浮かべた。
「あー、満足。あいつらから取り戻した朱里と、めちゃくちゃセックスして満足」
「結局、嫉妬してるんじゃないですか」
「嫉妬していないとは言っていない」
「もー、素直じゃないんだから」
「ん」
その時、尊さんの通知が鳴り、彼は手を伸ばしてスマホをとると、気怠そうに溜め息をついて前髪を掻き上げる。
「……ったく、せっかく最高に贅沢な時間を過ごしてるのに……」
ぼやきながらスマホを見た尊さんの目が、微かに見開かれる。
「どうしたんですか?」
「ん……、祖父さんから。今週末は都合が悪いって言ったら、『来週末、用事がなかったら来い』だって」
「伺う話をしておいて、先延ばしにしていたら印象が悪くなりますし、来週伺いましょう」
「そうだな。返事しとく」
尊さんはトントンとメッセージを打ったあと、スマホを置くと溜め息をついて私を抱き締めてきた。
「……緊張するなぁ……」
「大丈夫。うちの両親は問題ありだけど、祖父さんたちは比較的常識人だ。まぁ、ちょっと癖はあるけど、普通に礼儀正しくしていたら大丈夫だと思う」
「あ、エミリさんから少し窺いました」
「あー、エミリなら色々分析して対策を教えてくれそうだな」
「お祖母様って和服をお召しになる方ですか?」
「まぁ、そういうタイプ。祖父さんも年取ってからは『和服のほうが楽』とは言ってるかな。でも自分たちの流儀を相手に押しつけるタイプじゃない。逆に着慣れない物を着て対応が疎かになったら、そっちを指摘されるだろうし。『着物に興味があるんですが、分からなくて……』とか言ったら、大喜びで教えてくれると思う」
エミリさんと同じ事を言われ、私は頷く。
「……着物ってなかなか着る機会がないですけど、やっぱり尊さんの周りにいる方々に合わせるなら、慣れておく必要があるんでしょうか」
「祖母はお茶やお花、日本舞踊に箏と、一通りやってる筋金入りのお嬢様だ。『興味がある』って言ったら喜んで教えてくれると思うぜ。……あぁ、三ノ宮さんならそういうのやってるかもな」
「そうですね、聞いてみます」
今回の女子会でグッと距離感が縮まった春日さんなら、頼み事をしやすい。なんなら、エミリさんも協力してくれるかもしれない。
(初めてのお茶体験が、尊さんのお祖母様と……は、ちょっとプレッシャーだもんな)
うん、と頷いた私は、尊さんの胸板に顔を押しつける。
「俺も真似事ならできるから、今度一緒にやってみるか」
「はい! ……伺う時、きれいめのワンピースを着ていこうと思ってるんですけど、一緒に選んでくれますか?」
「勿論」
微笑んだ尊さんは、私を抱き寄せてチュッとキスをした。
**
女子会以降、私とエミリさん、春日さんは三人のトークルームを作り、たわいのない事をポンポコと投稿して共有していった。
会社の昼休みにスマホを見ていると、恵に言われた。
「楽しそうだね。例の人?」
職場ではまだ尊さんと付き合っている事は秘密なので、彼女はそう表現する。
「あ、ううん」
声を掛けられて、私はハッとする。
恵は私の事をずっと見ていたから、スマホを見る表情一つでも変化を感じたんだろう。
「そういえば、こないだ女子会するって言ってたっけ。その人たち?」
「……うん」
私は若干の申し訳なさを覚えつつ、控えめに頷く。
「なんも気にしなくていいよ。私だって他に友達いるし、色んな人とメッセージしてる。朱里は悪いけど友達少ないし、いい友達ができたなら何よりだよ」
「……ありがとう」
私は恵にそう言ってもらえて安堵し、微笑む。
「でも、本音を言えばちょっと寂しいな。朱里が頼る女友達は、私だけっていう自負があったから」
素直に言われ、私は曖昧に笑う。
「恵は今までもこれからも、一番の親友だよ」
「分かってるよ。……でも私も、張り合う訳じゃないけど、朱里とちょっと豪華な泊まりをしたいな」
「私もしたい! どこがいいかな……。あっ」
そこで私はある人を、ピコーンと思い浮かべた。
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