【R-18・連載版】部長と私の秘め事

臣桜

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二日目の夜の葛藤 編

気持ちいい事はいい事 ☆

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 すると涼さんは大きな手でパフッと私の胸を包み、じわりと指先に力を入れてゆっくり揉んでいく。

「ん……っ」

 私は慣れない感触に思わず声を漏らしてしまい、気にしていた事を打ち明ける。

「……あ、あの……っ」

「ん?」

「……胸、小さくてごめんなさい……っ」

 きっと男の人は、朱里みたいに揉みごたえのある胸の方がいいんだろう。

 そう思うと、ささやかサイズが申し訳なくなってしまう。

「どうして謝るの? 俺は恵ちゃんの胸なら、どんな胸でも好ましいけど」

 涼さんならそう言ってくれると思っていた。

 分かっていたけれど、どうしても劣等感があり落ち込んでしまう。

 視線を落として黙っていたからか、涼さんはチュッと音を立てて額にキスをしてきた。

「大事なのは恵ちゃんが気持ち良くなってくれる事だよ。俺が満足するかどうかなんて、どうでもいいんだ」

「でも……」

 言いよどむと、涼さんは少し照れくさそうに笑う。

「柔らかくて気持ちいい事に変わりはないから」

 涼さんの言葉を聞いた私は、ちゃんと〝女〟として捉えてもらっていると知って、心から安堵した。

 彼は言い含めるように言う。

「恵ちゃん、いい? これからセックスする事もあると思うけど、俺の気持ちよさなんて気にしなくていいんだからね。男はある程度気持ち良くなれば射精する。でも慣れていない女性ほど、気持ち良くなって絶頂するのは難しい。だから俺は恵ちゃんの快楽を重視していきたいと思っている。女性の気持ちや感覚を無視して、男だけが気持ち良くなって勝手に達くなんて、そんなのセックスじゃない。ただの人を相手にしたオナニーだ。俺はそんな事はしたくない。……だから、俺の事は気にしないで」

 どこまでも優しい涼さんの言葉を聞くと、泣きたくなってしまった。

(どうしてこの人はこんなに優しいんだろう。こんな素敵な人の相手が本当に私でいいのかな)

 痴漢騒動で男性不信気味になっていたのは言わずもがな、歴代彼氏もどきも、悪い人ではなかったけど魅力的とは感じられず、長らく天敵認定していた田村はクズ男だった。

 今までの私の人生に〝まともな男〟はおらず、篠宮さんだって朱里にとってはスパダリで運命の人だけど、付き合うまでの過程を知っている私から見れば、普通とは言いがたい。

 なので涼さんと話していると、「こんないい人がいる訳がない」と何かのバグだと思ってしまう自分がいた。

 不安そうな顔をしていたからか、涼さんは私の頬を撫でて微笑みかけてくる。

「信じられない? まだ怖い?」

 正直、まだ信じ切れていないし、怖い。

 けど、前に進まないと。

「……少しずつ、ゆっくり」

 先ほどの言葉への回答になりきれていない事を口にしてしまったけれど、涼さんはちゃんと察してくれたみたいで、「ん」と頷いた。

「触るけど、もし怖かったら言って」

「はい」

 頷いたあと、涼さんは私のパジャマの裾から手を入れ、キャミソール越しに胸を揉んできた。

「ん……っ、……ぅ、う……っ」

 彼の大きな手の中で、自分の乳房が自由に形を変えられていると思うと、言いようのない感情に駆られる。

(変なの……、おかしい……)

 ただ体に触られているだけなのに、くすぐったさと気持ちよさの中間の感覚が私を襲い、甘えたような高い声が漏れてしまう。

 それに、体を動かしてもいないのに呼吸が乱れて、本当に謎で堪らない。

「あっ!」

 ゴチャゴチャ考えていた時、涼さんが布越しに乳首を軽く引っ掻き、ゾクッとした気持ちよさに襲われた私は大きな声を漏らしてしまった。

 とっさに両手で口元を覆ったけれど、もう遅い。

「気持ち良かった?」

 真っ赤になってコクンと頷くと、彼は私の頬にキスをして言う。

「じゃあ、もう少し弄ってみようか。気持ちいい事はいい事だから、恥ずかしがらなくていいからね」

 恥ずかしい事に決まってるのに、オープンにそう言える涼さんは凄い。

 彼はまたカリカリとキャミソール越しに乳首を引っ掻き始め、私の首筋にキスをし、チロリと舐める。

 耳に近い場所に顔があるので、ときおり吐息が掛かるとビクッと肩をすくめてしまう。

 知らずと緊張して体に力を入れていたけれど、涼さんはそれを宥めるように私の二の腕を撫で続けていた。
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