431 / 778
二日目の夜の葛藤 編
もっとしてほしい ☆
しおりを挟む
「ん……っ」
体内に異物が入る感覚に私は身を竦め、ギュッと体に力を込める。
「痛い?」
けれど入れられた所はごく浅い場所で、指の第一関節が埋まっているかどうかというぐらいだ。
私は呼吸を整えながら首を左右に振り、それを見た涼さんは「少しずつ慣らしていくね」と声を掛け、陰唇に触れては少し指を入れ、また周囲を触って……と繰り返していく。
彼が手を動かすたびにクチュクチュと濡れた音が立ち、確認しなくても秘所がたっぷり潤っているのが分かる。
今のままでも気持ちいいけれど、達く事はできない。
もどかしい、ゆるゆるとした心地よさを与えられ続けて焦れったくなった私は、思わず涼さんの手首を掴んで訴えた。
「……もうちょっと……、して。……大丈夫だから」
「分かった」
物凄く恥ずかしいし、もしも涼さんが揶揄すれば、カッとなって「やめる!」と言ってしまいそうなぐらい、ギリギリな精神状態だ。
彼はそれを分かっているのか、決してからかうような事は言わなかった。
私もまた、昨日からの付き合いだけれど、性的な事を私から「してほしい」と言っても、彼なら不快な事を言わないと信じていた。
「痛んだらすぐ言って」
「ん」
涼さんは私の唇にチュッとキスをしたあと、蜜孔に慎重に指を埋めてきた。
「ぁっ……、~~~~……っ、ん……っ」
ジン……と染みるような痛みを感じたけれど、我慢できないぐらい痛い訳じゃない。
思っていたより痛まないのは、涼さんがこれ以上ないぐらい時間をかけて、たっぷり濡らしてくれているからだろう。
「大丈夫?」
そう尋ねてきた涼さんをチラッと見ると、この上なく真剣な表情をして心配してくれていた。
こういう時だからこそ、彼の眼差し、表情を見て理解できる。
――この人、信頼していい人だ。
私は処女で、男性付き合いの初心者だ。
けれど人が他人を真剣に心配する時の顔つき、目は分かっている。
家族すら「大丈夫だろ」と言うなか、朱里だけは私の身の上に起こる事を逐一心配してくれていた。
彼女はあの大きな目でまっすぐ私を見て、心の底を見透かすように見つめてくる。
涼さんもまた、朱里と似た目をしていた。
私が気を遣って「大丈夫」と言わないか、強がらないか、本心を探るように目の奥を見つめる、透明感のある目をしている。
「っ~~~~、……ぅ、……う……っ」
真剣な眼差しで見つめられると、「大切にされている」と感じて泣きたくなってしまう。
私は周囲から女扱いされない、引き立て役なのに。
心の奥にしまっておいた〝女〟の部分を痴漢に蹂躙され、「もう〝女〟でいなくてもいい」と、女の幸せなんて求めないようにしていたのに――。
涼さんは、傷付いた私を両手でそっとすくい、慈愛の籠もった眼差しで見つめ、優しく触れ、大切にしてくれる。
「私にはそんなふうにしてもらう価値はないの」と反抗しようとしても、とても真面目な顔で「君には価値がある」と言って、私の心の奥底にある本心に手を延ばそうとしてくる。
――好きだ。
――この人が好きだ。
直感で「この人ほど自分を大切に扱ってくれる人はいない」と理解した私は、未知の感情に振り回され、溢れる感情を整理しきれずに涙を零してしまった。
「恵ちゃん?」
涼さんはすぐに秘所に触れていた手を引っ込めようとしたけれど、私はとっさに彼の手首を掴んだ。
「違うの。……もっとして。……涼さんが……っ、――――す、……好き、で、……信じていいんだって思ったら、勝手に涙が出ちゃって、……だから、……やめなくていい。……もっと、……してほしいんです」
頭の中は荒れ狂う感情でグシャグシャになり、理路整然とした言葉が出てこない。
けれど涼さんは「ん、分かった」と理解したあと、私の唇をチュッとついばみ、優しいキスをしながら、もう一度蜜洞に指を埋めてきた。
「ん、……ん、ぅ……」
私は涼さんの首に両腕を回し、塞がれた唇からくぐもった声を漏らす。
ゆっくりとした動きで蜜壷を出入りしている指の感触には、まだ慣れていない。
けれど相手が涼さんだからこそ、落ち着いて受け入れる事ができる。
口内に挿し込まれた彼の舌を舐めた時、私は太腿に〝何か〟を感じて「ん?」と声を漏らした。
感じた事のない感触が不思議で頭をもたげると、涼さんは「ああ……」と思い当たった声を出し、照れくさそうに言う。
「恵ちゃんが魅力的だから勃っちゃった。ごめん」
体内に異物が入る感覚に私は身を竦め、ギュッと体に力を込める。
「痛い?」
けれど入れられた所はごく浅い場所で、指の第一関節が埋まっているかどうかというぐらいだ。
私は呼吸を整えながら首を左右に振り、それを見た涼さんは「少しずつ慣らしていくね」と声を掛け、陰唇に触れては少し指を入れ、また周囲を触って……と繰り返していく。
彼が手を動かすたびにクチュクチュと濡れた音が立ち、確認しなくても秘所がたっぷり潤っているのが分かる。
今のままでも気持ちいいけれど、達く事はできない。
もどかしい、ゆるゆるとした心地よさを与えられ続けて焦れったくなった私は、思わず涼さんの手首を掴んで訴えた。
「……もうちょっと……、して。……大丈夫だから」
「分かった」
物凄く恥ずかしいし、もしも涼さんが揶揄すれば、カッとなって「やめる!」と言ってしまいそうなぐらい、ギリギリな精神状態だ。
彼はそれを分かっているのか、決してからかうような事は言わなかった。
私もまた、昨日からの付き合いだけれど、性的な事を私から「してほしい」と言っても、彼なら不快な事を言わないと信じていた。
「痛んだらすぐ言って」
「ん」
涼さんは私の唇にチュッとキスをしたあと、蜜孔に慎重に指を埋めてきた。
「ぁっ……、~~~~……っ、ん……っ」
ジン……と染みるような痛みを感じたけれど、我慢できないぐらい痛い訳じゃない。
思っていたより痛まないのは、涼さんがこれ以上ないぐらい時間をかけて、たっぷり濡らしてくれているからだろう。
「大丈夫?」
そう尋ねてきた涼さんをチラッと見ると、この上なく真剣な表情をして心配してくれていた。
こういう時だからこそ、彼の眼差し、表情を見て理解できる。
――この人、信頼していい人だ。
私は処女で、男性付き合いの初心者だ。
けれど人が他人を真剣に心配する時の顔つき、目は分かっている。
家族すら「大丈夫だろ」と言うなか、朱里だけは私の身の上に起こる事を逐一心配してくれていた。
彼女はあの大きな目でまっすぐ私を見て、心の底を見透かすように見つめてくる。
涼さんもまた、朱里と似た目をしていた。
私が気を遣って「大丈夫」と言わないか、強がらないか、本心を探るように目の奥を見つめる、透明感のある目をしている。
「っ~~~~、……ぅ、……う……っ」
真剣な眼差しで見つめられると、「大切にされている」と感じて泣きたくなってしまう。
私は周囲から女扱いされない、引き立て役なのに。
心の奥にしまっておいた〝女〟の部分を痴漢に蹂躙され、「もう〝女〟でいなくてもいい」と、女の幸せなんて求めないようにしていたのに――。
涼さんは、傷付いた私を両手でそっとすくい、慈愛の籠もった眼差しで見つめ、優しく触れ、大切にしてくれる。
「私にはそんなふうにしてもらう価値はないの」と反抗しようとしても、とても真面目な顔で「君には価値がある」と言って、私の心の奥底にある本心に手を延ばそうとしてくる。
――好きだ。
――この人が好きだ。
直感で「この人ほど自分を大切に扱ってくれる人はいない」と理解した私は、未知の感情に振り回され、溢れる感情を整理しきれずに涙を零してしまった。
「恵ちゃん?」
涼さんはすぐに秘所に触れていた手を引っ込めようとしたけれど、私はとっさに彼の手首を掴んだ。
「違うの。……もっとして。……涼さんが……っ、――――す、……好き、で、……信じていいんだって思ったら、勝手に涙が出ちゃって、……だから、……やめなくていい。……もっと、……してほしいんです」
頭の中は荒れ狂う感情でグシャグシャになり、理路整然とした言葉が出てこない。
けれど涼さんは「ん、分かった」と理解したあと、私の唇をチュッとついばみ、優しいキスをしながら、もう一度蜜洞に指を埋めてきた。
「ん、……ん、ぅ……」
私は涼さんの首に両腕を回し、塞がれた唇からくぐもった声を漏らす。
ゆっくりとした動きで蜜壷を出入りしている指の感触には、まだ慣れていない。
けれど相手が涼さんだからこそ、落ち着いて受け入れる事ができる。
口内に挿し込まれた彼の舌を舐めた時、私は太腿に〝何か〟を感じて「ん?」と声を漏らした。
感じた事のない感触が不思議で頭をもたげると、涼さんは「ああ……」と思い当たった声を出し、照れくさそうに言う。
「恵ちゃんが魅力的だから勃っちゃった。ごめん」
316
あなたにおすすめの小説
3歳児にも劣る淑女(笑)
章槻雅希
恋愛
公爵令嬢は、第一王子から理不尽な言いがかりをつけられていた。
男爵家の庶子と懇ろになった王子はその醜態を学園内に晒し続けている。
その状況を打破したのは、僅か3歳の王女殿下だった。
カテゴリーは悩みましたが、一応5歳児と3歳児のほのぼのカップルがいるので恋愛ということで(;^ω^)
ほんの思い付きの1場面的な小噺。
王女以外の固有名詞を無くしました。
元ネタをご存じの方にはご不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。
創作SNSでの、ジャンル外での配慮に欠けておりました。
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族恋愛~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「こちら、再婚相手の息子の仁さん」
母に紹介され、なにかの間違いだと思った。
だってそこにいたのは、私が敵視している専務だったから。
それだけでもかなりな不安案件なのに。
私の住んでいるマンションに下着泥が出た話題から、さらに。
「そうだ、仁のマンションに引っ越せばいい」
なーんて義父になる人が言い出して。
結局、反対できないまま専務と同居する羽目に。
前途多難な同居生活。
相変わらず専務はなに考えているかわからない。
……かと思えば。
「兄妹ならするだろ、これくらい」
当たり前のように落とされる、額へのキス。
いったい、どうなってんのー!?
三ツ森涼夏
24歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』営業戦略部勤務
背が低く、振り返ったら忘れられるくらい、特徴のない顔がコンプレックス。
小1の時に両親が離婚して以来、母親を支えてきた頑張り屋さん。
たまにその頑張りが空回りすることも?
恋愛、苦手というより、嫌い。
淋しい、をちゃんと言えずにきた人。
×
八雲仁
30歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』専務
背が高く、眼鏡のイケメン。
ただし、いつも無表情。
集中すると周りが見えなくなる。
そのことで周囲には誤解を与えがちだが、弁明する気はない。
小さい頃に母親が他界し、それ以来、ひとりで淋しさを抱えてきた人。
ふたりはちゃんと義兄妹になれるのか、それとも……!?
*****
千里専務のその後→『絶対零度の、ハーフ御曹司の愛ブルーの瞳をゲーヲタの私に溶かせとか言っています?……』
*****
表紙画像 湯弐様 pixiv ID3989101
病弱な私と意地悪なお姉様のお見合い顛末
黒木メイ
恋愛
幼い頃から病弱だったミルカ。外出もまともにできず、家の中に引きこもってばかり。それでもミルカは幸せだった。家族が、使用人たちがいつもミルカの側にいてくれたから。ミルカを愛してくれたから。それだけで十分――なわけないでしょう。お姉様はずるい。健康な体を持っているだけではなく、自由に外出できるんだから。その上、意地悪。だから、奪ったのよ。ずるいお姉様から全てを。当然でしょう。私は『特別な存在』で、『幸せが約束されたお姫様』なんだから。両親からの愛も、次期当主の地位も、王子様も全て私のもの。お姉様の見合い相手が私に夢中になるのも仕方ないことなの。
※設定はふわふわ。
※予告なく修正、加筆する場合があります。
※いずれ他サイトにも転載予定。
※『病弱な妹と私のお見合い顛末』のミルカ(妹)視点です。
完結 愛人さん初めまして!では元夫と出て行ってください。
音爽(ネソウ)
恋愛
金に女にだらしない男。終いには手を出す始末。
見た目と口八丁にだまされたマリエラは徐々に心を病んでいく。
だが、それではいけないと奮闘するのだが……
地味な私を捨てた元婚約者にざまぁ返し!私の才能に惚れたハイスペ社長にスカウトされ溺愛されてます
久遠翠
恋愛
「君は、可愛げがない。いつも数字しか見ていないじゃないか」
大手商社に勤める地味なOL・相沢美月は、エリートの婚約者・高遠彰から突然婚約破棄を告げられる。
彼の心変わりと社内での孤立に傷つき、退職を選んだ美月。
しかし、彼らは知らなかった。彼女には、IT業界で“K”という名で知られる伝説的なデータアナリストという、もう一つの顔があったことを。
失意の中、足を運んだ交流会で美月が出会ったのは、急成長中のIT企業「ホライゾン・テクノロジーズ」の若き社長・一条蓮。
彼女が何気なく口にした市場分析の鋭さに衝撃を受けた蓮は、すぐさま彼女を破格の条件でスカウトする。
「君のその目で、俺と未来を見てほしい」──。
蓮の情熱に心を動かされ、新たな一歩を踏み出した美月は、その才能を遺憾なく発揮していく。
地味なOLから、誰もが注目するキャリアウーマンへ。
そして、仕事のパートナーである蓮の、真っ直ぐで誠実な愛情に、凍てついていた心は次第に溶かされていく。
これは、才能というガラスの靴を見出された、一人の女性のシンデレラストーリー。
数字の奥に隠された真実を見抜く彼女が、本当の愛と幸せを掴むまでの、最高にドラマチックな逆転ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる