いとし、あやしや、あやかしの

あきら

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7 けつい

 ふあ、と大きな欠伸が勝手に出る。
 もぞもぞとベッドから抜け出して、大きく伸びをした。それから服を着替える前に顔を洗って、鏡の前に立つ。
 頭には相変わらず茶色い狐の耳。それから、ばさりと音を立てる同じ色の俺の尻尾。
 心なしか、その尻尾の艶が増しているような気がするのは気のせいだろうか。

「……エネルギーとか、関係ない気もするけどなぁ」

 何しろ、真がしょっちゅう人の尻尾を手入れするもんだから、自分でやっていた時よりも毛並が良くなっている自信がある。
 そんなことを考えると、勝手に顔が熱くなった。軽く頭を振ってその顔を追い出し、耳と尻尾を仕舞い込んで着替えることにする。

「おはよ」
「おはよー」

 身支度を済ませて廊下に出ると、いつも通り大和が自分の部屋の方から歩いてきた。
 挨拶を済ませて、二人で寮の共有スペースへと向かう。冷蔵庫を開けて飲み物を出したりしていると、ソファーに座ってパンを齧っていた大和の尻尾が揺れているのが見えた。

「大和、尻尾出てるよ?」
「あ、気抜いてた。ありがと」
「なにそんなに美味いのそのパン、一個ちょーだい」
「いいよー」

 昨日肇と買ってきたらしいパンをひとつもらう。美味しい、と笑うと大和も嬉しそうに笑った。
 それにしても、と思う。

「なんか……大和、尻尾っていうか毛並?毛色?変わった?」
「え」

 びく、と肩が跳ねた。それから顔が赤くなって、唸ったかと思うとそのまま項垂れる。
 これはなるほどそういうことかと勝手に納得して頷き、パンを口に運んだ。

「あーあ。大和が大人になってしまいました」
「な、なななに言ってんの?!」
「だってそうじゃん」

 笑いながらからかうと、顔を真っ赤にして慌てる。
 ああかわいいな、なんて俺が思うんだから、そりゃ大和のことが好きな肇なんてイチコロだろう。
 思わず、いいなぁなんて感想を零すと、赤い顔のままの大和は首を傾げた。

「珠希だって、ちゃんと真と付き合い始めたんじゃないの?」
「う……ま、まぁ、そりゃそうなんだ、けど」
「尻尾とか前より毛艶いいじゃん」
「それはその、エネルギーとか関係ないと思う、たぶん。物理」
「物理て」

 呆れた声に、俺も若干呆れた笑いを返す。
 本当は聞きたいことがいろいろあったけれど、あまりゆっくりできる時間がなくて。
 早く寮を出なくてはならない時間になってしまったので、二人して慌ててキャンパスへと向かった。


 夕飯や風呂を終え、寮の部屋に戻る。自分の、ではなく、大和の。
 ごめんねと言えば、大丈夫だよと返ってきて。俺は少しだけほっと息を吐いた。

「お菓子あるよ」
「俺も持ってきた。食べよ」

 幸い明日は休みだし、バイトの予定もない。
 真と肇は今日の夜はバイトだし、何か連絡があれば明日の予定が埋まるかもしれないけれど今のところ何もないし、と俺が大和と話をするのに好都合だ。

「やっぱりちょっと毛色変わってるよね」
「……そうかなぁ」
「最終的には黒くなるんだっけ?」
「んー、たぶん」

 よくわからないという風に首を捻る。自分のことなのにと思うけれど、俺も同じだから苦笑するだけにしておいた。
 俺も大和も、今は何を気兼ねするでもないから耳と尻尾が普通に出た状態だ。
 ばさ、と毛量の多い俺の尻尾が音を立てる。本当に聞きたいのは、そんなことではなく。

「あ、あのさぁ、大和」
「なぁに?」
「……その、朝は、ちょっと冗談っぽく聞いた、けど。本当に、その、肇とは」

 気心知れた幼なじみとはいえ、いや、だからこそ、かなり恥ずかしい話題。だけどこのままじゃ俺はいつまで経っても立ち止まったままだ。
 もぞもぞと足を動かしてから、俺は問いかけた。

「そういう、こと、してんの?」

 俺の言葉に驚いた顔をして、けれどけして茶化してのことではないと理解してくれたんだろう。
 恥ずかしそうに、うん、と小さく頷いて。

「えっと、珠希と真は?」
「お、俺が、さぁ。どうしても、なんか、その、無理って言っちゃって。毎回、真が、引いてくれてる」
「……意外」

 ぼそ、と大和がつぶやく。
 思わず吹き出してむせてしまって、差し出してくれたお茶をもらった。

「だって真って、もっとこう強引に行きそうじゃん」
「わからなくも、ないけどさぁ。えっと、直前っていうか……ちょっとそういう感じに、なったりはしたんだけど……」
「気持ちはわからなくない……というかわかる。やっぱ怖いよね」
「大和は、どうしたの?」

 俺が一番聞きたかったのはそれで。
 俺だって一応男だから、好きな相手に触りたいと思う気持ちがわからないわけじゃない。
 じゃないし、それを真が一生懸命我慢してくれてるのもよくわかってしまうから、どうにかしたい気持ちはある。

「俺の、場合は……その、えっと、逆で」
「逆?」
「肇、は……俺のこと、大事にしたいってそればっか、だったから……」

 そんな話は大和にとってかなり恥ずかしいだろうに、俺のためにと真面目に話そうとしてくれるのが嬉しかった。
 だから、わかったよと言って途中でそれを遮る。

「すごいなぁ、大和」
「すごくは、ないと思うけど……なんかもう、呆れられたかなってすごい落ち込んだし」
「結果的に問題ないんだからいーじゃん」

 冗談めかして言って、クッキーを口の中に放り込んだ。
 でも、ハードルの高い話だなぁなんて考える。誘うにしろ俺が真をどうこうするにしろ。
 大きく伸びをして、その体制のまま後ろに倒れこんだ。

「でも真だったら珠希がぐっと押したら陥落してくれそうだけど」
「……そう思う?最近あいつ、修行僧みたいな顔してんだよね」
「ちょっと同情した。ちょっと」

 苦笑いと共に言われて、俺も笑ってしまう。
 じゃあさ、と大和が何か思いついたらしく、軽く手を叩いた。




 いらっしゃい、とドアを開けてくれるから、お邪魔します、と返す。
 持ってきて袋ががさごそと音を立てて、真がそれを見た。

「なんだよ、何もいらねえって言ったじゃん」
「言ったけどさぁ。ちょっとぐらいはと思って」
「変な気使うなよ」

 笑って言いながら、それでも俺の買ってきたものを受け取ってくれる。
 そういうところが好きなんだよなぁなんて不意に考えて、顔が熱くなった。

「つかずいぶん買ってきたな」
「新商品、気になってさ。ひとりじゃ全部は無理だけどお前がいたら気楽に楽しめるかなって」
「そりゃどーも。とりあえず冷蔵庫入れとくな。飯は?」
「大和と寮で済ませちゃった。バイトだって言ってたから」

 真は、と聞き返す。

「俺もバイト先のまかないあった。ほらコート貸せ」
「そっか、じゃああんまり重いの買ってこなくて正解?さんきゅ」
「こっち掛けとくわ。泊まってくだろ?」
「う、うん」

 普通の友人同士みたいな会話にもかかわらず、泊まるの一言に少し意識してしまうのは致し方ないことだ。
 だけど真は、そんな俺の態度に何を言うでもなく、風呂入れるかなんて言って、浴室の方へと行ってしまった。

「がんばれ、大丈夫、できる俺」

 小声で自分に気合を入れる。ちらりと俺が買ってきたものが収められた冷蔵庫を見て、小さな握り拳を作ってみた。

 風呂から出れば、ドライヤーとブラシを手にした真がいい笑顔で待っていて。
 楽しそうに、本当に楽しそうに俺の尻尾を手入れしてくれるものだから、俺も嬉しくなってしまう。

「よし」
「……いつもありがとな」
「どうした?俺がやりたくてやってんだからいいんだよ」
「その、大和に褒められた。毛艶いいよねって」
「マジ?それは嬉しいわ……やらせてくれてサンキュ」

 俺の尻尾を撫でていた手が、今度は俺の髪を軽く梳く。
 その手付きがすごく優しくて、気持ちよくて。目を細めた俺の額に、軽く唇が触れた。
 ぴくりと反応した俺に、何を思ったのだろう。真は小さく微笑んで、手にしていたブラシを片づけに立ち上がる。

「せっかく珠希が買ってきてくれたし、ちょっと飲むか」
「うん」

 それから冷蔵庫を開け、ビールの缶を二つ、テーブルに置いた。
 大した話をするわけじゃないけれど、真と話すのは楽しい。
 ノートパソコンをテーブルの上で開いて、一緒に動画を見たり。某通販サイトを眺めたり、音楽を漁ってみたり。
 この歌いいよななんて言えば、カラオケ行こうぜと返ってきて。お前の歌が聞きたいと言われれば、俺も悪い気なんかしない。ちょっとだけアカペラで歌ってみたりして、時間は過ぎて行った。

「ペース早くね?大丈夫か?」

 真が俺の手元を見てそう言ったのは、四本目の缶チューハイを開けた時だ。
 確かに俺はあまり酒に強くない。はっきり言って弱い。だけど今、いくら飲んでも酔えている気がしなかった。だからと選んだのが、アルコール度数の高いチューハイだったわけだけれども。

「大丈夫だって。今日はなんかすごい飲める」
「だったらいいけど無理に飲むなよ?ほらつまみも腹に入れとけ」
「ありがと」

 心配そうに差し出されたナッツ類を口の中に放り込んで、缶を煽る。さすがに飲みなれない度数のそれが喉を通り抜ければ、頭がくらりとした。
 そのままの勢いで、隣の肩に頭を乗せる。

「……ほら、飲みすぎだって。水飲んで寝るか?」
「んー……真は、酔ってねぇの?」
「酔ってないわけじゃねェけどさ。お前よりかは強いし」

 言いながら差し出してきた水を一口だけ飲んで戻した。もっと水を飲めよと言いたげな真の手を押し戻して、視線はその手元に落としたままぼそりとつぶやく。

「……あ、のさ……」
「ん?」
「その、えっと……し、ない、の?」

 若干卑怯な言い方だったかもしれない。数秒固まった真が軽く頭を振って、俺の心臓が小さく痛んだ。

「珠希、酔いすぎ」
「そんなに、酔って、ない……」
「嘘つけ。もう寝ようぜ?な?」

 なんとか俺を寝かしつけようとしてくる真に、理不尽ながら腹が立って。
 手にしていた缶をテーブルに戻すと、再度差し出してきた水を受け取る。そして一気に飲み干し、大きく息を吐いて空になったグラスを雑な音を立てて缶の横へ置いた。
 戸惑いながら俺を見てくる真の両肩を両手で押す。体をソファーとテーブルの間に押し倒し馬乗りになると、え、という形のままだった口を塞いだ。

「ちょ、ちょっと、珠希」
「うるさい」
「おま、俺が、どんだけ」
「うるさいって言った。それ、とも」

 涙腺が緩みそうになって、それを必死に誤魔化す。
 上半身を起こして、真の服を軽く掴んだ。

「……やだって言いすぎて……もう、俺のこと、嫌に、なった?」

 数秒の沈黙。ゆっくりとした動作で俺の手首が掴まれて、真が体を起こす。
 ほんの少し身構えた俺を引き寄せて、唇が重なった。

「っ、ふ」

 声と息が勝手に漏れる。薄く開いた俺の目に入るのは、頬に浮かぶ独特の文様だ。
 それがはっきりとしていくのに合わせるよう、角が伸びているのも見える。

「ん、んんっ?!」

 舌が口の中に入ってきて、びくりと跳ねて。
 上顎を舐められて体が震えた。気持ちよさが全身を伝わって、だけど何か、何か変だ。

「ま、ま、って」

 押しとどめようとした俺の小さな声なんか聞こえないようで、何度も何度も角度を変えた舌が好き勝手に人の口内を犯していく。
 背中がぞくぞくして、じわりと涙が浮いた。
 引っ込めようとした舌は簡単に暴かれて、伝わってくる唾液を喉へと流す。そんなことを繰り返すたびに、違和感はどんどん強くなった。

「ん、う、んんっ、ふ、ぅ」

 浮いた涙が勝手に落ちる。腰が揺れて、止められなくて。

「あ、ふぁ、んぅ、んん、んっ!」

 わけがわからないまま、快楽に流されて達してしまった。濡れた感触が下半身に広がって、震えながら目の前の首に両腕を回して縋りつく。
 真の背中を引っ掻いて、やっと唇が解放される。はふはふと浅い呼吸を繰り返して、脱力した体を寄りかからせた。

「……珠希」
「な、なんで?なんで……こんな」
「俺のせいだから――ごめんな」

 向き合って座るような姿勢のまま、口開けて、と強請るように言われてその通りにする。また触れてくる舌に、俺の体は震えた。

「ん、う……ま、こと……っ、なんで、こんな……きもちいい、の……?」
「……俺の、体液?よくわかんねェんだけど、唾液とか、そーいうののせい」

 どういうことなのかと不思議に思って、その顔を伺う。少し眉を下げた表情は、不安そうに見えた。

「この、角と痣が出てるとき限定なんだけどさ。体液が、媚薬みたいな作用をすることがあるんだと」
「び、やく……?」
「いくつか条件っつーか、相性みたいなのもあるらしいけど。どうやら、当たりっぽいな」

 ぼんやりしてきた頭で、言われたことを考える。でも、と軽く首を横に振った。

「お、れは……」
「だから、今お前がそうなってんのも」
「違う」

 さっきよりも力をこめて抱きつく。ちがう、ともう一度繰り返せば、落ち着かせるように背中を優しい手が叩いた。
 それは嬉しいし、あったかかった、けれど。

「ちがう、よ……だって、おれ、今日そのつもり、で」
「だから」
「酒、買ってきたのだって、その、俺から、誘えたらって、そう思って」

 恥ずかしさとか照れとか、そんなものにかまっている場合じゃない。
 俺が真に触れて欲しいと思ったのに、こいつのせいだなんて思わせたくなくて、必死に言葉を紡いだ。

「っ、おれ、いつも、とめて、ばっかで。だけど、だけど、ほんとは」
「――珠希」
「ほんとは、触って、ほしくて。やだなんて、言いたく、なくて」
「ごめん、わかった、わかったから」

 べそべそと鼻をすする俺を撫でる手が心地いい。

「だ、だけど、その、怖いのも、あったけど、はずかしく、て」
「恥ずかしい?」
「だ、だって、バレちゃう、だろ……毛並とか、色とか、そういうの」

 少しの間のあと、俺の肩から苦笑が聞こえた。
 まったく、という声と呆れたような笑いに、頬が熱くなるのがわかる。

「抱かれたのがバレるのが恥ずかしいって?」
「だ、って」
「あのな、亜種についてそこまで詳しく知ってるやつなんかそうそういねェっつの。バレるとしたら大和と肇ぐらいだろ」

 それはそうなんだけど。それすらも恥ずかしいのは普通じゃないだろうか。
 うう、と唸り声を返せば、甘えるように真が頭を摺り寄せてきた。

「でも、今日そのつもりで来てくれたんだろ?」
「う、うん」
「いいのか?やめてって言ってもやめてやれないけど」

 ゆっくりあげられた視線。雄、としか表現できないような両目は、俺を正面からとらえる。
 こく、と俺の喉が音を立てたのを合図だったかのように、真の笑った唇が、俺のそれを覆いつくした。

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