アトロシティ/暴戻はヴィランを貶し、ヒーローを殺す

星蝶

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『 世  界  Ⅳ 』

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 土と血に汚れを落とし立ち上がる。
「アンバー――――ッ!」
 陽向から奪った『狂乱』が轟く。使用するのはそれだけではなく、他にも能力を使い精神のみではなくその体も切り裂く。
 声が届く場所まで影響を及ばす狂声は能力者をも死に至らす凶器となった。
「どうしてだ! どうして、これほどの力があるのに関わらず正義のためにそれを活用しない!?」
 アンバーは尋ねた。力には責任が伴う。そして、その責任とは正義を行うための意思。それだというのに、朔天はその力を己のために使っている。殺人という行為を何の躊躇いもなく行った。
「何故か? それは決まってるよ」苦笑を隠さず続ける。「私の人生を狂わした者を恨まず憎まずいられるとでも思う?」
 ヒーローの真似事をしていたが、それで心が安らぐことはなかった。逆に、以前の人生が何度も脳裏を過ぎった。
 ヴィランを倒して得られるのは能力のみ。それ以外の快楽は何も得られない。
「そんな訳がない。復讐は悪い?」
 よく復讐は『悪』のように語られる。だがしかし、それは幻想だ。
「そんな訳がない」
 朔天はキッパリと否定する。
「光は闇の中にしか現れない。光が強くなればなるほどにその影は更に濃く広がる」
 光のみの世界はない。だと言うのに闇のみの世界はある。故に――、
「ヒーローの敗北は既に決まっている」
 善と悪が終着する場所は突き詰めれば善が負け悪が勝利する。正義とは最後の最後で悪に変換される。そして、その悪が新たにできた正義によって消される。
 いたちごっこのようなそれは、永遠に続くことはない。
「この身が終わらない限りヒーローが陽の下で大手を振るうことはできない」
 雲井が生み出した新たな概念。その根幹は能力差別がない世界を生み出すこと。だが、それは朔天を不滅に近くする苗床となった。
 再度能力の獲得はできない。しかし、億を超える能力者が現れるのなら、同じ人物から能力を得られなくても構わない。『超回復』の能力消費による再起を使えば死の淵からでも蘇れる。
「この身が終われば、ヒーローは失墜し全てはヴィランとなる」
 ヒーローとは殺しを否定する。死で終わらすことを認めない。仮にそれを認めてしまえば『正義』という概念が塗り替わる。
「怨嗟は終わらない、捻じれ曲がった連鎖のように」
 カタチを変えて意思は継がれていく。これは思想では終わらず伝説となり、そして概念へと至る。
「私が生んだ概念は到達するまで滅びることはない」
 朔天は自分が火種でしかない、と言っている。己が負けようがそれは敗北ではない。勝負に負けたとしても、試合で勝てばいい。
 彼女が憎む相手はアンバーではあるが、彼ひとりではない。己を殺した大隅、己を変質させた雲井、縁者を殺した己……それらがトップを独走しているが、憎もうと思えば全てを憎むことができる。
 例え、彼らを殺したとしても、憎みや怨みを思う心が無くなる訳ではない。

   ◇

「――お前に勝ち目はないぞ」
 アンバーの心に『勝利』という二文字が現れた。
 朔天とアンバーの一対一は拮抗をしていた。が、時間経過によって朔天に形勢が傾くはずだった。
 しかし、それをせずに朔天が攻めの姿勢だったのはヒーローには仲間がいるから。
《A.P.E.X.》は四人のヒーローチームではない。バックアップメンバーが数十人おり、サポートをしている者もいる。その中にはもちろん、能力者も。
「――一撃で終わらせる!」
 アンバーの声と共に三人は前に出て背後からサポーターの声が響く。
「皆、力を貸してくれ」
 その声を聞いて口の端が自然と吊り上がった。
 アンバーはチームのリーダーではない。
 アンバーはチームの中で最優ではない。
 彼は一人では強くない。《A.P.E.X.》に見合う実力は有していない。だが、彼は一人ではない。チームは一人では戦わず複数人で戦う。
「皆の力をひとつに」すぅと息を吸い込み一気に吐き出す。「――勝つぞ!」
 各々が声を振り絞りアンバーに力を集結させる。これほどの力を集めたことはない。だが、不安など一切ない。
 身体を蝕むほど強大な力に怖さはない。恐れもない。皆の想いが込められた力にそんな感情は似合わない。
 思わず笑ってしまう。
「何がおかしい?」
「いや、すまない。力を恐れていた自分がおかしくて、つい」
 身体に走る痛みが心地良いと思えてしまうのは彼がおかしいからなのだろうか。いや、これほどまでに仲間の想いを感じたことがなかったため、嬉しいのは仕方のないこと。
「つまらない」
 その呟きを強化されたアンバーは拾った。それと同時に理解し難い光景が映った。街の崩壊を妥協した破壊の一撃はどこかへ消えてしまった。
 一閃。朔天のただ一振で消えた。
『切断』『拡張』『吸収』この三つの能力を以て《A.P.E.X.》最凶の一撃を防いだ。
「アンバー、私はどうやら過大評価をしていたらしい。見上げることすら困難な頂きと思っていた」
 それは過去だ。
「私は己を捨て数千の能力でお前を倒そうとしていた」
 アンバーというヒーローは仲間から力を与えられて真価を発揮する。それに対抗するには同じように数を揃えるしか道がないと勘違いしていた。
「たった三つだ。私が理性で御する最大の半分もない数で……」
 そこにあるのは失望だ。
 あの日あの時感じた雲の上を見上げるように呆然としていた頃とは何もかもが違って見える。
「――消えてなくなれ」
 その一言。そして、解放される力。『吸収』によって得た膨大なエネルギーをそのまま、解き放つ。
『す――ザァーザァー』
「……っ!」
 アンバーは放たれたエネルギー破の方に視線を向けた。
「真華っ!」
 インカムに手を当てて彼女の名を呼ぶ。しかし、何の応答もない。聞こえるはずの声が聞こえない。
「うそだ! そんな……っ!」
 いつもなら遠く離れた場所で指示を出してくれる彼女はそう遠くない場所に設置された作戦本部で指示を出してくれていた。
 先ほどまで聞こえた希望の声はもう、聞こえてこない。
「よくも―――っ!」
 怒りに身を任し怒りのまま能力を使う。体を蝕むエネルギーは気にせず暴力を振るう。
「真華を―――っ!」
「はぁ……アンバー、それじゃ駄目だよ、それじゃ」
 感情に身を任せるそれではつまらない。重力操作で地面に縫いつけてゆっくりと近づいていく。
「クソ! クソ! クソ……ッ!」
 アンバーではどんなに足掻こうとも重力からは避けれない。しかし、それでも抗おうとする。あの時の朔天のように。
 心を燃やす。
 その時、奇跡が起こった。
 能力の覚醒。能力の完全開放。
 無意識下で抑制されていたアンバーの能力が何にも縛れることなく、世に干渉する。
 アンバーは朔天と同等の境地に至った。

   ◇

 灰塵に還そうと足を動かしたが、直ぐに踏み砕かなく良かった。何せ、彼は抗うことが無駄な能力から脱却する術を手に入れたのだから。
「――流石、アンバー! それでこそ、あたしの復讐相手に相応しいよ!」
 先ほどまでと比べ上昇した力に感謝していた。簡単に終わってはならない。あまりにも呆気なく終わってしまったらそれは復讐ではない。単なる仕返しで終わってしまうからだ。だから、朔天はアンバーの覚醒に感謝する。
「ああ、これで僕は君に負けない。自首するのなら、これ以上闘わなくて済む。これ以上過ちを起こさずに済む!」
 アンバーが強くなったということは今まで釣り合いの取れていた実力差がアンバーに傾く。
 彼はヒーローだ。殺してやりたいと憎もうとその手を汚そうとはしない。彼もまた、能力によって精神を穢された被害者なのかも知れない。
 最愛の人を喪ってもアンバーは道を歩めない。
「は、はは、ははは……アッハッハッハーーーッ!」
 アンバーが朔天と互角に渡り合っていたのは彼女の中に『恐怖』があったからだ。復讐をした後に残るのは何かがわからなかった。復讐の先にある先が怖かった。だからこそ、互角に闘ったと錯覚した。
 だが決して、手を抜いていた訳ではない。
「重力操作だよ。最期の闘いに第三者はいらない」
 朔天とアンバーが直径となりその円周より外側が凹む。地面に縫い付けられたかのように彼らは起き上がることができない。
「終わりにしよう、アンバー」
 アンバーはゴクリと喉を鳴らす。重力を変えられ地べたに這いずる仲間に眉を顰めた。重力圧に耐えられず命の危機を迎えてしまう。早く助けなければならない。
「ああ、君がその道を進むというのなら、僕は止めなければならない――!」
 腰を落とし構える。仲間を傷つける者は許してはならない。
「僕は、僕が――」深く息を吸い込んで一気に噴き出す。「ヒーローだからだ!」
 ドッと声が轟いた。戦闘域より外側にいる人々がアンバーの声に呼応した。

   ◇

 朔天は首を天に掲げる。災害中継をしていた者たちを通じて世界へと広まった。アンバーの死が。
 だがしかし、絶望は止んだ。あまりにも唐突に彼らの絶望は鳴りを止め希望を喝采を挙げる。
 誰しもが夢や希望を抱く故に彼らは希望に声を挙げた。
「アッハハハハハ!」
 甲高い嗤い声が木霊する中、希望が現れた。希望の体現者が現れた。
「ヒーロー、これが答えか?」
 それに応えるように四方八方より飛来する。剣が槍が斧が矢が――能力が朔天の息の根を止めるべく突き進む。
「なるほど。これを選ぶか」手を振るだけで全てが地に伏せる。「偽りの正義を捻じ曲げる愚者共が」
 怨敵を倒す、ということは終えた。
 一時の感情に動かされたことではあるが、それ自体に後悔という二文字はない。
「ふふふ」周囲を取り囲むように四方八方より人影が現れ始める。「ハッッッハッッッハッッッ」
 人影が構える。
「これがヒーロー。国を世を護るヒトか……」
 心の底から力が滾って来る。
 数え切れないほど集めた能力が己を使えと言わんばかりに喝采を挙げる。使われなかった、使い道のなかった能力が己の使い道を朔天に教える。
 多くの初見殺しがヒーローを殺していく。しかし、初見殺しは初見のみ。それ以降はあまり通用しない。徐々に減る速度は遅くなっていき、未だ増え続ける能力者に呆れてしまう。
 集団戦に慣れていないのか、一度に複数を相手取ったとしても崩し誘導すれば勝手に自爆をしてくれる。
 全員が全員ヒーローという訳ではない。アンバーの雄姿にでも触発されたのか、ヒーローの真似事をしているヴィランや今まで表舞台現れようとしなかった能力を持つ者たちが集まって来る。
 巨悪を前に、ヴィランもヒーローも関係ない。
 倒さなければ終わらない。それを理解しているため、己を犠牲にしてでも一矢報いるために能力を行使する。
 ナイフで切り上げる。刃は薄く力を入れすぎれば容易に折れてしまう。そんなひ弱なナイフで傷つけれるのは皮膚程度。肉を傷つけれるほど丈夫でも頑丈でもない。
 しかし、それだけで十分だ。
 吸血に必要なのは血。血さえあればその能力を一部ではあるが手にすることができる。目の前で行使してくれているのだから使い方も容易に推測が立つ。
 出力は低く全体的に弱いが、それでも牽制にはなる。
 次々と迫り来る餌に歓喜し、顔についた血を舌で舐めた。
 獲得、死、消費、再起。その繰り返しを永遠とも思える時間行い続ける。

   ◇

「――私はアトロシティ」瞼をゆっくりと上げて艶のある声で囁く。「屠殺が如く人を殺した私に相応しい名だよ」
 その笑みはどこまでも清く、そして美しかった。
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