契約婚しますか?

翔王(とわ)

文字の大きさ
4 / 19

4

しおりを挟む
学園に入る前にサイファ伯爵家と契約書を交わしました。

当主同士の話し合いですが、サイファ伯爵とエドラン様が出向いてくださったのに、クリスタ侯爵家からは家族総出でお出迎えしたので、サイファ伯爵は顔が引きつってましたわ。

サイファ伯爵にすれば家族総出とは思っていなかったはずですしね。

サロンでは狭いので応接室に急遽変更しましたわ。

契約書の中身としましては、まぁお察しの通り私に対しての溺愛ぶりが凄すぎましたわ。

一、毎月末お茶会を交互の家で開催する。

一、お茶会終了後、お茶会を見ていたメイドや侍女、侍従達と報告会を開く

一、学園の送迎はクリスタ家で行い、学園前からはエドラン様がエスコートする。

一、長期休み前には成績表を見せ合い近況などの報告会をし、成績が下がったりとした場合は家庭教師を派遣する。
(病気や怪我等で学園に通えなかったときの成績は考慮する)

一、素行調査は必ずすること。

一、不貞行為はしない。

一、不貞等が見られたときは慰謝料等を話し合い、婚約を維持するか決める。

一、夜会は王家主催のみに参加することにする。夜会参加時のお互いの装飾品の準備はしなくていいが、エスコートやダンスは必ず行うこと。

一、お茶会や夜会等を欠席するときは1週間前には連絡する。
連絡無しの欠席は認めない。

一、婚約者の名前を勝手に使ってツケ払いはしないこと。発覚した場合、請求する。

一、学園卒業時には当主、次期当主含めて話し合いを開き、成績や素行調査によって子爵位をどちらかに譲渡なり売買なりを判断する。

今のところはこれぐらいかな。

追加があれば連絡する。

「何かあれば今のうちにどうぞ。なければじっくり読んで署名捺印して下さい。」

「お互いに1部ずつ保管しておきましょう。」

「王家にも保管して貰っておりますのでね。」

❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈❈

~~サイファ伯爵の胸のうち~~

なんか凄い家だな、家族総出とか驚きだよ。

契約書も見たけどなんか大変だな、お茶会後のメイドや侍女、侍従達の報告会とか本当にやるのかな?

王家までも出てくるとは思っていなかったな、確かマリアンヌ王女はアーノルド殿と婚約中だからか……エドランは大丈夫かいな、言い含めないとな。

ミリアーヌ嬢の溺愛ぶりがすごいな。
エドランはここまではできないだろうな……はぁ……問題は成績か……家庭教師から逃げ回ってたからな……なんとかしないとな……。

伯爵から子爵か……エドランには耐えてもらわないとな。

帰ったら妻とも話し合わないとな。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

無価値な私はいらないでしょう?

火野村志紀
恋愛
いっそのこと、手放してくださった方が楽でした。 だから、私から離れようと思うのです。

【完結】無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない

ベル
恋愛
旦那様とは政略結婚。 公爵家の次期当主であった旦那様と、領地の経営が悪化し、没落寸前の伯爵令嬢だった私。 旦那様と結婚したおかげで私の家は安定し、今では昔よりも裕福な暮らしができるようになりました。 そんな私は旦那様に感謝しています。 無口で何を考えているか分かりにくい方ですが、とてもお優しい方なのです。 そんな二人の日常を書いてみました。 お読みいただき本当にありがとうございますm(_ _)m 無事完結しました!

不機嫌な侯爵様に、その献身は届かない

翠月るるな
恋愛
サルコベリア侯爵夫人は、夫の言動に違和感を覚え始める。 始めは夜会での振る舞いからだった。 それがさらに明らかになっていく。 機嫌が悪ければ、それを周りに隠さず察して動いてもらおうとし、愚痴を言ったら同調してもらおうとするのは、まるで子どものよう。 おまけに自分より格下だと思えば強気に出る。 そんな夫から、とある仕事を押し付けられたところ──?

【完結】好きでもない私とは婚約解消してください

里音
恋愛
騎士団にいる彼はとても一途で誠実な人物だ。初恋で恋人だった幼なじみが家のために他家へ嫁いで行ってもまだ彼女を思い新たな恋人を作ることをしないと有名だ。私も憧れていた1人だった。 そんな彼との婚約が成立した。それは彼の行動で私が傷を負ったからだ。傷は残らないのに責任感からの婚約ではあるが、彼はプロポーズをしてくれた。その瞬間憧れが好きになっていた。 婚約して6ヶ月、接点のほとんどない2人だが少しずつ距離も縮まり幸せな日々を送っていた。と思っていたのに、彼の元恋人が離婚をして帰ってくる話を聞いて彼が私との婚約を「最悪だ」と後悔しているのを聞いてしまった。

王妃様は死にました~今さら後悔しても遅いです~

由良
恋愛
クリスティーナは四歳の頃、王子だったラファエルと婚約を結んだ。 両親が事故に遭い亡くなったあとも、国王が大病を患い隠居したときも、ラファエルはクリスティーナだけが自分の妻になるのだと言って、彼女を守ってきた。 そんなラファエルをクリスティーナは愛し、生涯を共にすると誓った。 王妃となったあとも、ただラファエルのためだけに生きていた。 ――彼が愛する女性を連れてくるまでは。

愛に死に、愛に生きる

玉響なつめ
恋愛
とある王国で、国王の側室が一人、下賜された。 その側室は嫁ぐ前から国王に恋い焦がれ、苛烈なまでの一途な愛を捧げていた。 下賜された男は、そんな彼女を国王の傍らで見てきた。 そんな夫婦の物語。 ※夫視点・妻視点となりますが温度差が激しいです。 ※小説家になろうとカクヨムにも掲載しています。

無愛想な婚約者の心の声を暴いてしまったら

雪嶺さとり
恋愛
「違うんだルーシャ!俺はルーシャのことを世界で一番愛しているんだ……っ!?」 「え?」 伯爵令嬢ルーシャの婚約者、ウィラードはいつも無愛想で無口だ。 しかしそんな彼に最近親しい令嬢がいるという。 その令嬢とウィラードは仲睦まじい様子で、ルーシャはウィラードが自分との婚約を解消したがっているのではないかと気がつく。 機会が無いので言い出せず、彼は困っているのだろう。 そこでルーシャは、友人の錬金術師ノーランに「本音を引き出せる薬」を用意してもらった。 しかし、それを使ったところ、なんだかウィラードの様子がおかしくて───────。 *他サイトでも公開しております。

とある伯爵の憂鬱

如月圭
恋愛
マリアはスチュワート伯爵家の一人娘で、今年、十八才の王立高等学校三年生である。マリアの婚約者は、近衛騎士団の副団長のジル=コーナー伯爵で金髪碧眼の美丈夫で二十五才の大人だった。そんなジルは、国王の第二王女のアイリーン王女殿下に気に入られて、王女の護衛騎士の任務をしてた。そのせいで、婚約者のマリアにそのしわ寄せが来て……。

処理中です...