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五章
その34 壊れた歯車は二つ外れる ★
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「やめてくれよ」
俺の声が静まり返った文芸部にこだまする。
俺が見ているのは、自分の手を叩きつけた長机。文芸部室にいる他の人間の表情を窺うことは叶わないが、動揺している気配はなんとなくわかる。出入り口の扉付近にいる、アメとハルの二人分。ナツキとフユカは、別段俺の行動に動揺を覚えてはいないようだった。
しばらくの沈黙の後、いち早く行動したのはやはりハル。
彼女は俺に向かって、たしなめるような口調で尋ねてきた。
「急にどうしたのよ?びっくりするじゃない。今はふざける場面なんかじゃないわよ」
そんなハルの態度にもなぜだか頭が熱くなる。胸を掻きむしりたくなる衝動に襲われる。俺の気持ちを、理解しようとしていないのか。理解できていないのだろうか。
やはり違う。俺と彼らは決定的に違う。
あんなにも恐れていたのに。彼らと自分は同じであると思っていたのに。思い込んでいたのに。
こうもまざまざと、違う様を見せられてしまっては納得する他ないだろう。彼らと自分は、違うのだと。
「ふざけてなんて、ねぇよ。俺は至って大真面目だ」
立ち上がった俺は、アメを見る。
彼の瞳に映るものは、戸惑いか。自分が何を言ったのか、その自覚すらもないらしい。
俺はアメへと鋭い口調で問いかけた。
「夏休み、文芸部に来なくなってたのは彼女と遊んでいたからか?」
「それは…、悪かったと思ってる。それを謝りたくて、僕はここに……」
「謝罪なんていらない。俺の質問に答えてくれ」
幾らかの逡巡を見せた後、アメは小さく頷いた。
「……そうだよ」
「そうか。ならやっぱり俺達はお前の力なんていらない。これからも勝手に彼女とイチャコラよろしくやってろ」
「ちょっと!そんな言い方はないんじゃないの!?」
ハルが俺の方に詰め寄ってきた。今までとは段違いの剣幕で、俺を睨んできている。でも、なぜだろう。それを怖いとは思えない。睨まれている自分ですら、どこか他人事のように思えてしまっているからなのかも知れない。
うつむいたまま黙ってしまったアメも含めて、俺にとっては遠く遠くの出来事みたいだった。
「いえ、全くもってシュウの言うとおりです」
突然に、新しい声が割り込んでくる。
まるで予想していなかった、俺に対するその助け舟にハルは表情を歪ませた。
「なんで……?なんで、フユカまでそんなことを言うの…?」
「なぜと言われても、こちらこそなぜ?なのですが」
フユカも立ち上がって、ハルと真っ直ぐに向き合う。
女子の中でも小柄な体格のはずのフユカに見つめられて、ハルは一歩後ずさった。威圧ではない、気迫ですらない。フユカはただただ見つめていただけだ。
その瞳にある、現実を思い知らされた絶望。それにハルは怖気づいただけだ。
「『一足先に恋人が出来たけど、七不思議の解明はこれからも手伝う』?よくもまぁぬけぬけとそんなセリフが言えたものですよ」
「そんな、言い方ってないわよ………。そもそも!文芸部は恋人をつくるために集まっていたんでしょ!?ならなんでそれを祝福してあげようとしないの!?」
一度は怖気づいたものの、ハルは真っ向からフユカにぶつかっていく。それはハルの美徳なのか、愚かさなのか。その純粋な疑問で俺達を傷つけているとも知らないで。
ハルのその言葉に、フユカが初めて感情らしい感情を浮かべた。しかしそれは、フユカの表情を歪める類のものであり、歓迎すべき変化でないのは目に見えて明らかだろう。
「祝福なんて、到底できるわけがないじゃないですか。どうしてそう考えるんです」
「ッ……!普通は喜んであげるべきでしょ!無事に恋人ができたんだから!七不思議なんて荒唐無稽なもの、解明しても本当に恋人ができるかなんてわからないのに!」
「フユカー…」
今まで状況を静観していたナツキが、初めて口を開いた。ひどく、ひどく残念そうに。間違いを諭す親のように。ハルが口にした、重大な過ちを指摘する。
「それだけは、言っちゃ駄目だったんじゃないかなー……」
「え……?」
ハルは意味がわからない、とでも言いたそうな表情だ。
やはり違う。それが理解できていない点で、彼女らに俺達の気持ちがわかるはずもなかった。
もはや絶対零度。凍えきった眼差しで、フユカはハルを見据えた。
「……そんな荒唐無稽なものにしか、私は縋れなかったんですよ」
「あっ……、」
「私には、友達がいません。きっと貴女には理解できないでしょうがね」
ぽつり、ぽつりとフユカは語り始めた。
「私はいつも一人でした。授業中も、休み時間も、お昼ごはんの時でさも、一人でした。………でも、そんな私だって恋くらいしてみたいと思います。恋人が欲しいくらい考えます」
段々と熱を帯びるフユカの言葉は、留まることなく溢れ出していく。
「私だって誰かを好きになってみたかった!同じくらい誰かに好きになってもらいたかった!でも、無理なんです……!こんな私じゃ、人見知りが激しすぎる私なんかじゃ、恋人以前に友達一人もつくれていない私なんかじゃ到底無理なんですよ!どうやったって、恋人なんてものつくれそうになかったんですよ!」
フユカの心からの叫びは文芸部室に静かに響く。
「だから…どんなに荒唐無稽であろうと、怪しかろうと、私には縋れるものは七不思議しかないんですよ…………!頼るしかないんですよ!………私は真剣でしたよ。七不思議に対して。真剣に悩んでいる私を見て、劣っている私を見て、優越感が得られるというのならいくらでもそうして下さい。でも…でも、そうやってわざわざ傷つけることは、止めて下さいよ……」
「………ッ!」
フユカの慟哭を聴き終えたハルは、自らの唇を強く噛み締めていた。
ようやく気がついたのだろうか。
自らが、先程荒唐無稽と馬鹿にしたものが彼女にとっては縋るしかない蜘蛛の糸であったことを。
「結局、俺達とお前らは違うってことなんだよな」
突き放すような口調で、俺は告げた。
もう反論する元気もないのか、ハルは軽くよろめいた。アメも何も言わない。うつむいたままで黙っている。
そしてフユカが決定的な、俺達の違いを口にした。
「貴方達は、選ばれる側の人ですもんね」
文芸部は全員、恋人を欲していた。恋愛をしてみたかった。そこは共通している。
たが、俺は女子と真剣に話すことができなかった。軽い話題や冗談を入れないと、すぐに顔が赤くなってしまってまともに話せない。だけどこの癖を隠すための軽口のせいで、俺は女子から良い印象を持たれることはなく、俺もその誤解を訂正することはなかった。結果として、女子は必然的に俺から距離をとっていった。それでも俺は、恋人が欲しかった。
フユカは、友達がいなかった。極度の人見知りのせいで、話しかけられても言葉に詰まって返答ができない。そのせいで、無視をしていると勘違いされ、クラスでも浮いた存在になっていた。結果として、段々と彼女に関わろうとする人間は減っていった。それでも彼女は、恋人が欲しかった。
しかし、アメとハルはそうじゃない。アメは、爽やかで人当たりも良くて運動ができて人当たりもよくて。ハルは、超がつく程の美少女で人気者で誰とでも仲良くしてくれていて。それぞれ異性にとっての憧れで、高嶺の花であり、今まで人が寄ってこなかっただけだ。
俺達とは違う。七不思議に懸ける思いも、現状も、何もかもが。
「もう、帰ってくれないか」
感情に任せた口から言葉がこぼれる。
それを聞き届けたであろうアメは、無言で文芸部室から出ていった。
「なん、なんのよ……」
振り向きざまに小声でそう呟いた後、ハルも走って文芸部室から飛び出した。
後に残ったのは、俺とフユカとナツキ。それに加えて、重たいだけの静寂だ。俺達にまとわりつくようにして文芸部室を満たす静けさを打ち消すように俺は声を出した。やけくそな声を出した。
静寂と共に、後悔も断ち切るかのように。
「作戦会議をしよう」
もう進むしかない。
後には戻れない。
失ったものは大きくても、俺達には前に行くしか選択肢は残されていなかった。
「七不思議を解明しなくちゃ、いけない」
俺の声が静まり返った文芸部にこだまする。
俺が見ているのは、自分の手を叩きつけた長机。文芸部室にいる他の人間の表情を窺うことは叶わないが、動揺している気配はなんとなくわかる。出入り口の扉付近にいる、アメとハルの二人分。ナツキとフユカは、別段俺の行動に動揺を覚えてはいないようだった。
しばらくの沈黙の後、いち早く行動したのはやはりハル。
彼女は俺に向かって、たしなめるような口調で尋ねてきた。
「急にどうしたのよ?びっくりするじゃない。今はふざける場面なんかじゃないわよ」
そんなハルの態度にもなぜだか頭が熱くなる。胸を掻きむしりたくなる衝動に襲われる。俺の気持ちを、理解しようとしていないのか。理解できていないのだろうか。
やはり違う。俺と彼らは決定的に違う。
あんなにも恐れていたのに。彼らと自分は同じであると思っていたのに。思い込んでいたのに。
こうもまざまざと、違う様を見せられてしまっては納得する他ないだろう。彼らと自分は、違うのだと。
「ふざけてなんて、ねぇよ。俺は至って大真面目だ」
立ち上がった俺は、アメを見る。
彼の瞳に映るものは、戸惑いか。自分が何を言ったのか、その自覚すらもないらしい。
俺はアメへと鋭い口調で問いかけた。
「夏休み、文芸部に来なくなってたのは彼女と遊んでいたからか?」
「それは…、悪かったと思ってる。それを謝りたくて、僕はここに……」
「謝罪なんていらない。俺の質問に答えてくれ」
幾らかの逡巡を見せた後、アメは小さく頷いた。
「……そうだよ」
「そうか。ならやっぱり俺達はお前の力なんていらない。これからも勝手に彼女とイチャコラよろしくやってろ」
「ちょっと!そんな言い方はないんじゃないの!?」
ハルが俺の方に詰め寄ってきた。今までとは段違いの剣幕で、俺を睨んできている。でも、なぜだろう。それを怖いとは思えない。睨まれている自分ですら、どこか他人事のように思えてしまっているからなのかも知れない。
うつむいたまま黙ってしまったアメも含めて、俺にとっては遠く遠くの出来事みたいだった。
「いえ、全くもってシュウの言うとおりです」
突然に、新しい声が割り込んでくる。
まるで予想していなかった、俺に対するその助け舟にハルは表情を歪ませた。
「なんで……?なんで、フユカまでそんなことを言うの…?」
「なぜと言われても、こちらこそなぜ?なのですが」
フユカも立ち上がって、ハルと真っ直ぐに向き合う。
女子の中でも小柄な体格のはずのフユカに見つめられて、ハルは一歩後ずさった。威圧ではない、気迫ですらない。フユカはただただ見つめていただけだ。
その瞳にある、現実を思い知らされた絶望。それにハルは怖気づいただけだ。
「『一足先に恋人が出来たけど、七不思議の解明はこれからも手伝う』?よくもまぁぬけぬけとそんなセリフが言えたものですよ」
「そんな、言い方ってないわよ………。そもそも!文芸部は恋人をつくるために集まっていたんでしょ!?ならなんでそれを祝福してあげようとしないの!?」
一度は怖気づいたものの、ハルは真っ向からフユカにぶつかっていく。それはハルの美徳なのか、愚かさなのか。その純粋な疑問で俺達を傷つけているとも知らないで。
ハルのその言葉に、フユカが初めて感情らしい感情を浮かべた。しかしそれは、フユカの表情を歪める類のものであり、歓迎すべき変化でないのは目に見えて明らかだろう。
「祝福なんて、到底できるわけがないじゃないですか。どうしてそう考えるんです」
「ッ……!普通は喜んであげるべきでしょ!無事に恋人ができたんだから!七不思議なんて荒唐無稽なもの、解明しても本当に恋人ができるかなんてわからないのに!」
「フユカー…」
今まで状況を静観していたナツキが、初めて口を開いた。ひどく、ひどく残念そうに。間違いを諭す親のように。ハルが口にした、重大な過ちを指摘する。
「それだけは、言っちゃ駄目だったんじゃないかなー……」
「え……?」
ハルは意味がわからない、とでも言いたそうな表情だ。
やはり違う。それが理解できていない点で、彼女らに俺達の気持ちがわかるはずもなかった。
もはや絶対零度。凍えきった眼差しで、フユカはハルを見据えた。
「……そんな荒唐無稽なものにしか、私は縋れなかったんですよ」
「あっ……、」
「私には、友達がいません。きっと貴女には理解できないでしょうがね」
ぽつり、ぽつりとフユカは語り始めた。
「私はいつも一人でした。授業中も、休み時間も、お昼ごはんの時でさも、一人でした。………でも、そんな私だって恋くらいしてみたいと思います。恋人が欲しいくらい考えます」
段々と熱を帯びるフユカの言葉は、留まることなく溢れ出していく。
「私だって誰かを好きになってみたかった!同じくらい誰かに好きになってもらいたかった!でも、無理なんです……!こんな私じゃ、人見知りが激しすぎる私なんかじゃ、恋人以前に友達一人もつくれていない私なんかじゃ到底無理なんですよ!どうやったって、恋人なんてものつくれそうになかったんですよ!」
フユカの心からの叫びは文芸部室に静かに響く。
「だから…どんなに荒唐無稽であろうと、怪しかろうと、私には縋れるものは七不思議しかないんですよ…………!頼るしかないんですよ!………私は真剣でしたよ。七不思議に対して。真剣に悩んでいる私を見て、劣っている私を見て、優越感が得られるというのならいくらでもそうして下さい。でも…でも、そうやってわざわざ傷つけることは、止めて下さいよ……」
「………ッ!」
フユカの慟哭を聴き終えたハルは、自らの唇を強く噛み締めていた。
ようやく気がついたのだろうか。
自らが、先程荒唐無稽と馬鹿にしたものが彼女にとっては縋るしかない蜘蛛の糸であったことを。
「結局、俺達とお前らは違うってことなんだよな」
突き放すような口調で、俺は告げた。
もう反論する元気もないのか、ハルは軽くよろめいた。アメも何も言わない。うつむいたままで黙っている。
そしてフユカが決定的な、俺達の違いを口にした。
「貴方達は、選ばれる側の人ですもんね」
文芸部は全員、恋人を欲していた。恋愛をしてみたかった。そこは共通している。
たが、俺は女子と真剣に話すことができなかった。軽い話題や冗談を入れないと、すぐに顔が赤くなってしまってまともに話せない。だけどこの癖を隠すための軽口のせいで、俺は女子から良い印象を持たれることはなく、俺もその誤解を訂正することはなかった。結果として、女子は必然的に俺から距離をとっていった。それでも俺は、恋人が欲しかった。
フユカは、友達がいなかった。極度の人見知りのせいで、話しかけられても言葉に詰まって返答ができない。そのせいで、無視をしていると勘違いされ、クラスでも浮いた存在になっていた。結果として、段々と彼女に関わろうとする人間は減っていった。それでも彼女は、恋人が欲しかった。
しかし、アメとハルはそうじゃない。アメは、爽やかで人当たりも良くて運動ができて人当たりもよくて。ハルは、超がつく程の美少女で人気者で誰とでも仲良くしてくれていて。それぞれ異性にとっての憧れで、高嶺の花であり、今まで人が寄ってこなかっただけだ。
俺達とは違う。七不思議に懸ける思いも、現状も、何もかもが。
「もう、帰ってくれないか」
感情に任せた口から言葉がこぼれる。
それを聞き届けたであろうアメは、無言で文芸部室から出ていった。
「なん、なんのよ……」
振り向きざまに小声でそう呟いた後、ハルも走って文芸部室から飛び出した。
後に残ったのは、俺とフユカとナツキ。それに加えて、重たいだけの静寂だ。俺達にまとわりつくようにして文芸部室を満たす静けさを打ち消すように俺は声を出した。やけくそな声を出した。
静寂と共に、後悔も断ち切るかのように。
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