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おまけ編Ⅰ 気ままな店の日常 衣装編
おまけ編Ⅰ 1話 一言の始まり
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ある昼下がり。
山中のパン屋の中では、ある話題が上がっていた。
それは…意外な特徴だった。
ただ、ふと模子が言った言葉だった。
「流卵ってね、男装似合うんだよー」
「!!?!?」
何を思っていたのか、突然言い出したことに場にいた四人は驚いた。
その後、模子の言った内容に驚いた。
流卵はショートヘアであるものの、旗から見たら幼z…少し小さな女の子である。
あまり男装が似合うような容姿はしていない。
「模子、あの時はふざけてただけで…」
「いやー結構似合っててびっくりしたのが印象に残っててさ。」
昔、流卵はふざけて男装したことがあるようだ。
模子によると、大層似合ってたようだ。それも記憶に残るほど。
いきなり言い出したことに戸惑う流卵。
こころなしか、期待の目を向けられている気がしてきた。
「菜羅君!執事セット!!」
「んなもんあるか!?」
「あるよ。」
「智登ォ!?」「ご主人様!?」
そしてさっきのようにいきなり菜羅に注文した模子。
結果的にはあったが、それは智登が、持ってきた。
白いシャツに黒いベスト、白い手袋、そして黒いズボンだ。
なんでも、昔仕事着として着てみたが似合ってなかったの事。
今はワイシャツに藍色のエプロンというシンプルな容姿だ。
サイズ合わないんじゃない?と思う秋花だったが、
その『昔』がかなり古く、小学生時代の物だったのだ。
小学生時代の智登は今の流卵くらい、つまりサイズが合うのだ。
「とういうわけで流卵、いってらっしゃいっ!」
「なんでこうなったんですかぁ…」
唐突にやらされた事と、智登が小学生の時に着れた服に嫌悪しながら、渋々更衣室へと向かった流卵。
正直模子もここまできたらいくしかないという理由で特に意味もなくしたことだ。
…まぁ、他の三人は興味があるようだから、よしとした。
しばらくして、廊下からコツコツと音が聞こえてくる。
小さな陰が近付き、光を反射しその姿を現す。
「お待たせいたしました。」
その格好、なんと…
「似合ってる…」
ほぼ全員が口を揃えて言うほど似合っていた。
さっきとは違って妙にキリっとした顔に、手袋を下に下ろす仕草。
淡いベストが彼女の格好良さを引き上げる。
そして明らかに違う箇所が一つ。
「申し訳ありません、あまりズボンを履くのは慣れておらず、時間がかかってしまいました。」
(文字こそ同じでも声のトーンが全然違う…)
いつも通りの口調でセリフを言った流卵…だが、なぜか声のトーンが低いのだ。
まるで別の誰かが喋っているかのよう。
そして、ショートカットヘアが絶妙に合い、
男としてもかすかに見れるくらいの容姿になっている。
模子曰く、
「男装するとそっちのモードに入っちゃうんだ。」
…つまり、なりきりのようなものだ。
急に始まった事だが、何だか面白くなってきた。
山中のパン屋の中では、ある話題が上がっていた。
それは…意外な特徴だった。
ただ、ふと模子が言った言葉だった。
「流卵ってね、男装似合うんだよー」
「!!?!?」
何を思っていたのか、突然言い出したことに場にいた四人は驚いた。
その後、模子の言った内容に驚いた。
流卵はショートヘアであるものの、旗から見たら幼z…少し小さな女の子である。
あまり男装が似合うような容姿はしていない。
「模子、あの時はふざけてただけで…」
「いやー結構似合っててびっくりしたのが印象に残っててさ。」
昔、流卵はふざけて男装したことがあるようだ。
模子によると、大層似合ってたようだ。それも記憶に残るほど。
いきなり言い出したことに戸惑う流卵。
こころなしか、期待の目を向けられている気がしてきた。
「菜羅君!執事セット!!」
「んなもんあるか!?」
「あるよ。」
「智登ォ!?」「ご主人様!?」
そしてさっきのようにいきなり菜羅に注文した模子。
結果的にはあったが、それは智登が、持ってきた。
白いシャツに黒いベスト、白い手袋、そして黒いズボンだ。
なんでも、昔仕事着として着てみたが似合ってなかったの事。
今はワイシャツに藍色のエプロンというシンプルな容姿だ。
サイズ合わないんじゃない?と思う秋花だったが、
その『昔』がかなり古く、小学生時代の物だったのだ。
小学生時代の智登は今の流卵くらい、つまりサイズが合うのだ。
「とういうわけで流卵、いってらっしゃいっ!」
「なんでこうなったんですかぁ…」
唐突にやらされた事と、智登が小学生の時に着れた服に嫌悪しながら、渋々更衣室へと向かった流卵。
正直模子もここまできたらいくしかないという理由で特に意味もなくしたことだ。
…まぁ、他の三人は興味があるようだから、よしとした。
しばらくして、廊下からコツコツと音が聞こえてくる。
小さな陰が近付き、光を反射しその姿を現す。
「お待たせいたしました。」
その格好、なんと…
「似合ってる…」
ほぼ全員が口を揃えて言うほど似合っていた。
さっきとは違って妙にキリっとした顔に、手袋を下に下ろす仕草。
淡いベストが彼女の格好良さを引き上げる。
そして明らかに違う箇所が一つ。
「申し訳ありません、あまりズボンを履くのは慣れておらず、時間がかかってしまいました。」
(文字こそ同じでも声のトーンが全然違う…)
いつも通りの口調でセリフを言った流卵…だが、なぜか声のトーンが低いのだ。
まるで別の誰かが喋っているかのよう。
そして、ショートカットヘアが絶妙に合い、
男としてもかすかに見れるくらいの容姿になっている。
模子曰く、
「男装するとそっちのモードに入っちゃうんだ。」
…つまり、なりきりのようなものだ。
急に始まった事だが、何だか面白くなってきた。
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