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第1章 騎士見習いの誕生
4.ハーレム候補誕生!?
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図書館には仁と要、そして横には黒く長い髪の女の子がいた。彼女の名は暮石 冬(くれいし ふゆ)
学園長の妹で1-Aの生徒だ。
そして事の発端は仁達が演習場から教室に戻った後にまで遡(さかのぼ)る。
仁が席に着くと隣に1人の女の子が座ってきた。
「急にごめんなさいね?私は暮石 冬。1ーAの戦闘力1位よ。あなたは白月君ね?」
「えっ?うん。そうだけど、僕に何か用かな?」
仁が戸惑いながら尋ねると暮石は妖艶な微笑みを浮かべた。
「えぇ、いずれあなたとは戦う事になるだろうし少し見てみたくて、ね?」
「そう、なんですか?良ければ手合わせでもしますけど」
「本当っ!?じゃあ今日さっそくお願いするわ!て事で…失礼するわね♪」
すると急に僕の体をペタペタと触りだした。
「え?!えっと!?暮石さん!!?」
「冬で良いわ。何?仁君?」
だがさぞ当たり前の様に止める気配はない。
「みんな見てるし!いや、見て無くてもダメだし!」
「あら?戦う相手の情報を集めるのは普通でしょう?あなたも触って良いのよ?」
暮石はからかう様な妖艶な微笑みを浮かべると仁の手を自分の体に引き寄せた。
「えっ!ちょっ!」
「だめー!!!」
すると狭い教室に要さんの声が響いた。
「あ、えと、何でも…無い…です。」
が、顔を真っ赤にして俯き座ってしまった。
「あらあら、仁君可愛い顔してるからからかい過ぎちゃったわ。ごめんなさい♪」
昔から中性的な顔立ちだと言われてきたし自分でもそれをコンプレックスに思っていたのだが…まさかこんな事になるとは…
「じゃあ私はそろそろ戻るわね。先生も戻って来そうだし。またね♪」
冬さんはそう言い残し走り去った。直後、先生が戻って来た。
「はーい、皆さん着席して下さ~い。」
神道先生の軽やかな声に全員が意識を向ける。
「え~この学校は基本的には授業はせず戦闘訓練をするんですが、1年生は基礎知識を付けるため、学習方法は自由ですが来月にテストを行います。なので今日は各自、勉強して下さいね。」
と言う事で図書館で参考書に目を通しているところだ。ついでにその時に寮の鍵も渡された。2人で一部屋の様だ。
「ふぅ、1通り終わったわ。」
「えっ冬さん速いですね。」
「そうかしら?仁君だってもうほとんど読み終わってるじゃない?」
「要はどれくらい読ん…だ?」
「え、私は、いや~あの…」
要の手元を見るとまだ15pも読んでいなかった…
「いや、私だって読もうと思えば読めます!でも少し、ほんの少し字ばっかりの本が苦手なだけです!」
「そ、そっか。じゃあ…字が苦手なら僕が教えるよ。」
すると冬がニヤッと怪しい微笑を浮かべた。
「え?本当ですか?ありがとうございます。」
「ねぇねぇ、仁君。」
「はい?」
「私も読み返したんだけど全部分かんないから教えて欲しいな~」
「え?そうなんですか?分かりました。じゃあ隣座ってください?」
仁は騙されやすく、人を疑わない性格が裏目に出た。
仁と冬は寮の1室の扉の前で立っていた。
勉強会(?)が終わり全員寮に戻る事になり図書館を後にのだが、仁と冬の立ち止まった場所が同じだった…
(え、どういう事?冬さんもここで止まっているって事は部屋が同じ?)
「え、えっと~冬さんも、もしかしてこの部屋ですか?」
「え、えぇ。そうみたい。とりあえず中に入って荷物を置きましょう?」
仁は冬にリードされる様に中に入った。
中にはテレビと二段ベッド、脚の短いテーブルがあった。とりあえず2人はテーブルの周りに座った。
「驚いたわね。まさか仁君と同じ部屋だなんて。」
「はい。」
(気まずい…!!!)
仁は空気に耐えられず黙り気味になってしまった。
「あら、もうこんな時間ね。」
「え?」
部屋の時計を見ると18時をまわっていた。
「食堂に行きましょうか?夕食の時間だわ。」
「は、はい!」
食堂に行くとほとんどのテーブルが埋まっていた。
「来るの遅かったわねぇ。」
「仁~暮石さん~」
どこからか名前を呼ばれた。声の先には要がいた。
「席取っておいてくれたの?ありがとう、要」
仁がお礼を言うと照れてしまった。
3人がトレーにいくつかの皿を取ってきて座った。
「じゃあ食べようか。」「はい。」「えぇ、頂きます。」
そう言うと手を合わせ、食べ始めた。
「えっ!!!!?2人とも部屋同じなんですか!!!?」
「う、うん。」
「暮石さん絶対仁にイタズラしないで下さいよ!」
「えぇ、多分ね♪」
「なっ!?絶対です!ぜ っ た い ! !」
「た ぶ ん ♪」
(周りから凄い見られてるよ…恥ずかし~)
「シャー!!」
「きゃー怖い怖い♪」
「ちょ、ちょっと2人とも止めようか?せっかくのご飯が冷めちゃうよ」
「むぅ…そうですね。頂きましょう。」
食べ終わり2人は自室へ戻って来た。
「美味しかったね。冬さん」
「えぇ。仁君ハーブティー飲む?私が育てたやつなんだけど」
「そうなんですか、じゃあ頂きます」
「このハーブには香りで精神を落ち着かせる事により安眠と自己回復力向上の効果があるのよ。」
冬さんは説明しながら慣れた手つきでハーブティーをカップに注いでいく。
「ど~ぞ♪」
「ありがとうございます。……ん、美味しい!」
「本当?良かったわ」
ハーブティーを飲みながら雑談をしているとあっという間に22時になっていた。
「そろそろ寝ようか」
「えぇ、そうね。おやすみなさい。」
2人はベッドに入った。
7分ほどして仁はハーブティーの効果もあり既に寝入っていた。だが冬は悩み過ぎで眠れていなかった。
(どうしよう…イタズラする?そもそもイタズラって何したら良いのよ!思い切って夜這い!?いやいやいや有り得ない。どうしよ~)
いつもは大人びてる冬も家族以外の男と同じ部屋で寝るのは初めてであった……
ここまで読んで下さりありがとうございます!
今回はかなり長くなってしまい申し訳ございません。ですが…書きたいことが書けて満足です!(笑)
どうぞこれからもよろしくお願いします。
学園長の妹で1-Aの生徒だ。
そして事の発端は仁達が演習場から教室に戻った後にまで遡(さかのぼ)る。
仁が席に着くと隣に1人の女の子が座ってきた。
「急にごめんなさいね?私は暮石 冬。1ーAの戦闘力1位よ。あなたは白月君ね?」
「えっ?うん。そうだけど、僕に何か用かな?」
仁が戸惑いながら尋ねると暮石は妖艶な微笑みを浮かべた。
「えぇ、いずれあなたとは戦う事になるだろうし少し見てみたくて、ね?」
「そう、なんですか?良ければ手合わせでもしますけど」
「本当っ!?じゃあ今日さっそくお願いするわ!て事で…失礼するわね♪」
すると急に僕の体をペタペタと触りだした。
「え?!えっと!?暮石さん!!?」
「冬で良いわ。何?仁君?」
だがさぞ当たり前の様に止める気配はない。
「みんな見てるし!いや、見て無くてもダメだし!」
「あら?戦う相手の情報を集めるのは普通でしょう?あなたも触って良いのよ?」
暮石はからかう様な妖艶な微笑みを浮かべると仁の手を自分の体に引き寄せた。
「えっ!ちょっ!」
「だめー!!!」
すると狭い教室に要さんの声が響いた。
「あ、えと、何でも…無い…です。」
が、顔を真っ赤にして俯き座ってしまった。
「あらあら、仁君可愛い顔してるからからかい過ぎちゃったわ。ごめんなさい♪」
昔から中性的な顔立ちだと言われてきたし自分でもそれをコンプレックスに思っていたのだが…まさかこんな事になるとは…
「じゃあ私はそろそろ戻るわね。先生も戻って来そうだし。またね♪」
冬さんはそう言い残し走り去った。直後、先生が戻って来た。
「はーい、皆さん着席して下さ~い。」
神道先生の軽やかな声に全員が意識を向ける。
「え~この学校は基本的には授業はせず戦闘訓練をするんですが、1年生は基礎知識を付けるため、学習方法は自由ですが来月にテストを行います。なので今日は各自、勉強して下さいね。」
と言う事で図書館で参考書に目を通しているところだ。ついでにその時に寮の鍵も渡された。2人で一部屋の様だ。
「ふぅ、1通り終わったわ。」
「えっ冬さん速いですね。」
「そうかしら?仁君だってもうほとんど読み終わってるじゃない?」
「要はどれくらい読ん…だ?」
「え、私は、いや~あの…」
要の手元を見るとまだ15pも読んでいなかった…
「いや、私だって読もうと思えば読めます!でも少し、ほんの少し字ばっかりの本が苦手なだけです!」
「そ、そっか。じゃあ…字が苦手なら僕が教えるよ。」
すると冬がニヤッと怪しい微笑を浮かべた。
「え?本当ですか?ありがとうございます。」
「ねぇねぇ、仁君。」
「はい?」
「私も読み返したんだけど全部分かんないから教えて欲しいな~」
「え?そうなんですか?分かりました。じゃあ隣座ってください?」
仁は騙されやすく、人を疑わない性格が裏目に出た。
仁と冬は寮の1室の扉の前で立っていた。
勉強会(?)が終わり全員寮に戻る事になり図書館を後にのだが、仁と冬の立ち止まった場所が同じだった…
(え、どういう事?冬さんもここで止まっているって事は部屋が同じ?)
「え、えっと~冬さんも、もしかしてこの部屋ですか?」
「え、えぇ。そうみたい。とりあえず中に入って荷物を置きましょう?」
仁は冬にリードされる様に中に入った。
中にはテレビと二段ベッド、脚の短いテーブルがあった。とりあえず2人はテーブルの周りに座った。
「驚いたわね。まさか仁君と同じ部屋だなんて。」
「はい。」
(気まずい…!!!)
仁は空気に耐えられず黙り気味になってしまった。
「あら、もうこんな時間ね。」
「え?」
部屋の時計を見ると18時をまわっていた。
「食堂に行きましょうか?夕食の時間だわ。」
「は、はい!」
食堂に行くとほとんどのテーブルが埋まっていた。
「来るの遅かったわねぇ。」
「仁~暮石さん~」
どこからか名前を呼ばれた。声の先には要がいた。
「席取っておいてくれたの?ありがとう、要」
仁がお礼を言うと照れてしまった。
3人がトレーにいくつかの皿を取ってきて座った。
「じゃあ食べようか。」「はい。」「えぇ、頂きます。」
そう言うと手を合わせ、食べ始めた。
「えっ!!!!?2人とも部屋同じなんですか!!!?」
「う、うん。」
「暮石さん絶対仁にイタズラしないで下さいよ!」
「えぇ、多分ね♪」
「なっ!?絶対です!ぜ っ た い ! !」
「た ぶ ん ♪」
(周りから凄い見られてるよ…恥ずかし~)
「シャー!!」
「きゃー怖い怖い♪」
「ちょ、ちょっと2人とも止めようか?せっかくのご飯が冷めちゃうよ」
「むぅ…そうですね。頂きましょう。」
食べ終わり2人は自室へ戻って来た。
「美味しかったね。冬さん」
「えぇ。仁君ハーブティー飲む?私が育てたやつなんだけど」
「そうなんですか、じゃあ頂きます」
「このハーブには香りで精神を落ち着かせる事により安眠と自己回復力向上の効果があるのよ。」
冬さんは説明しながら慣れた手つきでハーブティーをカップに注いでいく。
「ど~ぞ♪」
「ありがとうございます。……ん、美味しい!」
「本当?良かったわ」
ハーブティーを飲みながら雑談をしているとあっという間に22時になっていた。
「そろそろ寝ようか」
「えぇ、そうね。おやすみなさい。」
2人はベッドに入った。
7分ほどして仁はハーブティーの効果もあり既に寝入っていた。だが冬は悩み過ぎで眠れていなかった。
(どうしよう…イタズラする?そもそもイタズラって何したら良いのよ!思い切って夜這い!?いやいやいや有り得ない。どうしよ~)
いつもは大人びてる冬も家族以外の男と同じ部屋で寝るのは初めてであった……
ここまで読んで下さりありがとうございます!
今回はかなり長くなってしまい申し訳ございません。ですが…書きたいことが書けて満足です!(笑)
どうぞこれからもよろしくお願いします。
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