僕、聖騎士もハーレムも目指します

第1章 騎士見習いの誕生

5.好敵手(ライバル)誕生！？

オルタナ学園中庭 昼休み
仁、要、冬は昼食を取っていた。
「仁はパンなのですか。栄養バランスも考えないといけませんよ？」
要はタコさんウインナーを咀嚼すると心配する様に言った。
「うん～。要はお弁当なんだね。あれ？でも寮生活なのにお弁当？」
「はい。自分で作ってるんです。良ければ仁の分も作りますよ。いえ！作らせて下さい！」
(そう！まるで正妻の様に健気に陰からサポートするのです！)
「え、遠慮しとくよ。要の負担が増えちゃうし。」
「……そうですか。私の作った料理など食べられないと。そう言う事ですか…」
(か、要から黒いオーラが…)
「わ、分かったよ。じゃあお願い出来るかな？」
すると要がニヤッといやらしく笑った。
「はい！もちろんです！」
「ところで冬さん、もうすぐ昼休み終わっちゃうけど…」
冬の手元のパンを見るとまだ3口程しか減っていなかった。
「てか隈(くま)が凄いよ？どうしたの？」
目元を見ると結構、と言うか かなり黒くなっていた。
「えぇ、ちょっと…」
実は昨夜悩んだ挙句答えが出ず寝られなかったのだ。
話していると横から声をかけられた。
「ねぇ、君、仁君だよね？隣いーい？」
と言うと隣に蒼い髪と瞳の女の子白露(しらつゆ)桜さんと紅葉さんが座ってきた。
(本当に双子なんだなぁ。瓜二つだ。)
「えっと、何かご用かな？」
「いや～自分のクラスで最強の仁君に声をかけたくてね～♪」
このタメ口の砕けた喋り方の方が紅葉さん。
「紅葉？初めてお話しするんですから自己紹介くらいしたらどうです？」
こっちが桜さんだ。
「えー良いじゃん～。私は白露紅葉。よろしくね♪」
「全く…私は双子の姉の桜です。よろしくお願いしますね♪」
はっきり言って2人ともそっくりで髪型でしか区別が付かない…桜さんは長いストレート、紅葉さんはショートボブだ。
｢そのお2人が仁に何の用で？｣
すると要がムスッとした表情で尋ねた。
「別にやましいこと等ありませんよ？ただお話ししたいだけです♪」
「ねぇねぇ、仁君！ちょっとお手合わせして欲しいんだけど！！」
「え、うん。良いよ。丁度昨日出来なかった冬さんとの演習もしようと思ってたし。」
「ありがとうございます。仁さん。お優しいのですね♪」
「そ、そんな」
照れて顔を赤くしている仁を見て要はボサッと呟いた
「何ですかデレデレして…」
「え？何か言った？要？」
要はムスッとした表情で答えた。
「別に何でも無いです！ﾌﾟｲｯ」
「うぅ。えっと、2人は放課後で良い？放課後なら演習場が開放されてるから。」
「はい。ありがとうございます♪でわ、よろしくお願いしますね。」
「うん。じゃあ教室に戻ろうか？」
「そうですね。仁、速く戻りましょう。」
そう言うと仁の腕を掴み走っていった。